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2009年2月28日

つくばは寒しとのメール

紅白の梅の重なる西海にメール届きぬつくばは寒しと


Wakalog_090228 長崎は梅が満開で、かなり暖かい。時々雨がさっと通り過ぎるが、雨に濡れても冷え込むということがない。一方、つくばの里は暖かかった冬が嘘のように、冷え込んでいるらしい。日本もなかなか広い。

紅白の梅が咲き乱れている。紅梅の背景に見える白い色は白梅である。なかなかの風情だ。

こうしてみると、ぱっと咲いてぱっと散ってしまう桜より、梅の方がしみじみとした味わいがあるかもしれないと思う。

Ume blossoms in pink and white
Comes out to be fragrant here and there
I received a mail in the morning light
My familiy in Tsukuba had chilly night there

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2009年2月27日

つくばの雪の便りをきく

山茶花の咲き残りたる西海でつくばの雪の便り聞くなり


Wakalog_090227 長崎は梅も満開だが、山茶花もかなり咲き残っていて、花の色が濃い。さすがに南国は曇り空でも暖かい。

つくば辺りでは雪が舞ったようで、家族に携帯メールで雪の様子はどうかと聞いたところ、即座に末娘から 「降りまくり!」 という返事が来た。

かなり降っているのかと心配したら、今度は妻から 「もう止みました」 と、ハートの絵文字入りの返事が来た。実際には大した雪ではなかったようだ。それでも、茨城で生まれ育った末娘には 「降りまくり」 に思えたらしい。

In north west Kyushu inlet beach
Several camellia blossoms are still out
A mail from Tsukuba, out of reach
Says it snows a little all about

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2009年2月26日

西海の梅

西海の潮の香りと梅の香のそのただ中に我は来にけり


Wakalog_090226 朝早くつくばの地を発って、昼頃には長崎空港に降り立った。長崎は曇り空。それでもさすがに九州である。暖かい。

紅梅が満開になっている。我が家の梅の遅咲き加減とは好対照だ。鼻を近づけると、甘酸っぱい梅の香りがする。

長崎は中心街から外れると、E-mobile の圏外になってしまう。アナログでダイヤルアップをすればインターネットに接続できないわけではないが、それではまだるっこい。エディターを開いて和歌日記を書きながら、帰宅してからまとめてアップすることにする。

I have just come to the gentle acent
In north-west sea shore of  Kyushu island
Where sea breeze brings sweet scent
Of ume blossoms blooming more than a thousand

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2009年2月25日

水溜まりの中の世界

道端の森羅万象を映しこむ水溜まりのうちに我もまた棲むか


Wakalog_090225 今週一杯は、雨が降ったり止んだりの天気のようだ。天気はまあ、それでも構わないのだが、妙に冷え込んでしまったのがちょっと堪える。来週の四日あたりは、雪が降りそうなんて予報だし。

道路のあちこちに水溜まりができている。小さな水溜まりでも、角度を変えながらのぞき込むと、そこには森羅万象が映っていて、不思議な気がしてしまう。

ビルの前の細長い水溜まりには、電柱と電線が細長く映り込んでいる。まるで水溜まりの中に別の世界があるように錯覚するほどだ。

Reflection of the whole of creation
In a puddle that rain stay long
I wonder if my own duplication
Live in the reflection goes along

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2009年2月24日

鴨の泳ぐ川

音もなく V字の波を広げつつ渡りの時を鴨は待つらむ


090224 このところ、妙に寒さが戻っている。一時は初夏を思わせるような暖かさだっただけに、この寒さは身に堪える。

暖冬だったくせに春先が寒いというのは、アパレル業界には最悪のパターンだ。冬が寒くて、立春過ぎから一気に春めくというのが、洋服の一番売れるパターンなのだが、そんな理想的な年は滅多にない。

我が家の裏の川に、いつも鴨が泳いでいる。以前、川幅の狭かった頃はあまり見なかったのだが、昨年の拡幅工事で二倍になってから、しょっちゅう来るようになった。鴨もあまり狭苦しい川よりは、ゆったりとした流れの方が好みのようだ。

私は鴨南蛮そばとか鴨汁そばとかが大好きなので、昔は鴨を見ると 「おいしそう」 なんて言っていたものだが、最近はそんな殺生なことは思わなくなった。蕎麦屋で食するのは、あれはほとんどアヒルか合鴨 (要するに家禽) の肉だと知ったからである。野生の鴨肉は、臭みのあるのが多いそうだ。

春が本格的になると、鴨は姿を見せなくなる。北の方に帰っていくのだろう。ということは、鴨を見られるのもあとほんのしばらくの間だ。せいぜい殺生な思いを抱かずに、愛おしんで眺めることにしよう。

Spreading V wave in in the stream
A flock of wild duck, calm delegation
They watch surrounding for the scheme
Wating the right time for migration

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2009年2月23日

我が家の梅も一輪咲く

ぬばたまの夜半に戻れば我が庭にいつ咲きたるか一輪の梅


Wakalog_090223 我が家の庭の梅がようやく咲いた。一日中外出していて、夜中近くに帰り、念のため庭を確かめたところ、一輪だけ咲かせているのを確認できた。

昨年は三月中旬にようやく咲き始めたのだから、今年は三週間ぐらい早い。今日はかなり寒い一日だったが、さすがにずっと暖冬だっただけのことはある。

ただ、昨年の梅の咲き始め、三月十四日は旧暦では二月七日。そして今日は旧暦では一月二十九日。だから、旧暦で言えば三週間は違わない。ほんの十日たらずの差である。

そんなに目をむくほどの違いではないということだ。こんなことでも、旧暦の方が日本の季節感にマッチしているとわかる。

先に咲いた一輪以外の蕾も、かなり膨らんできている。遅咲きの梅も、ようやく次々に咲きそうだ。

Arrived home late at midnight
Found a blossom of ume come out
Though it was cloudy and not so light
It came to bloom a long way about

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2009年2月22日

咲き誇る梅

春風に一枝ごとに緩やかに揺れてはなびら震ふ紅梅


Wakalog_090222 我が家の梅はまだ咲かないが、他の場所では梅が満開に近付いている。今日はなかなかいい天気の休日だったので、梅の名所、水戸の偕楽園はとても賑わったそうだ。

水戸まで行ったら渋滞で大変だが、ちょっとその辺を歩けば、きれいな梅にいくらでもお目にかかれる。これは紅梅。日に映えて揺れている。

今日はいい天気だったが、天気は下り坂で、週が明けるとずっと曇りとか雨の天気になるようだ。気温も低めの日が多くなりそうだ。体調管理に気を付けなければならない。

Ume, or Japanese apricot trees
Wth full blooming pink blossoms
Each branch roles with gentle breeze
Each petal trembles in spring bosom

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2009年2月21日

梅の蕾 割れ始む

文字にも文字にも見せながら梅の蕾の割れ始めたり


Wakalog_090221 一日大忙しであたふたしている間に、またしても写真を一枚も撮らないうちに日が暮れた。仕方がないので、庭の梅の木をフラッシュを効かせて撮ってみた。

今日は久し振りで少し暖かさが戻ったので、もしかして一輪ぐらい咲いているかと思ったのだが、まだまだだ。隣の庭の梅はもう満開に近付いているというのに、まったくもって我が家の梅は呑気である。

それでも、蕾の先に十文字か大の字だか、微妙なところだが、切れ込みが入ってきて、開花が間近いことを示している。

My ume buds seem to have begun
To make their final blooming charge
Bud cracks look like kanji of home spun
That mean, in English, ten and large

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2009年2月20日

軒端より見る東京タワー

仕舞た屋の軒端に語る虚も実も暮るれば光る東京タワー


Wakalog_090220 東京虎ノ門あたりは、表通りは近代的なビルが建ち並んでいるが、少し小路にはいると、昔ながらの家並みが残っていて、まだ下町風情を感じさせたりする。

近代的なビルのすぐ裏側の仕舞た屋の軒端に立てば、リアリティとは何かなどということは、あまり意味をなさなくなる。そこにあるのは、虚実皮膜の間だったりする。

その軒端を透かしてふと見上げれば、ライトアップされた東京タワーが見えたりするからおもしろい。

Under the eaves of aged urban houses
People know it is no use to talk
What the real is in the final analysis
See Tokyo tower stands as a shining stalk

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2009年2月19日

白木蓮の花芽

卵より今し孵れる雛鳥の産毛ぞ淡き白木蓮の芽


Wakalog_090219

一時は初夏のような暖かさになったのに、今日は寒い一日である。明け方は本当に冷え込んだし、日中も風が冷たい。

ほぼ半月前の二月四日にも、JR 常磐線取手駅前にあるハクモクレンの花芽の写真を載せているが、花の咲くのはまだまだ先だ。ただ、花芽の数はどんどん増えている。

ペデストリアンデッキの手摺りのすぐ近くに伸びている枝に、殻を割って出たばかりの花芽があるので、写真に撮った。

繊毛に覆われて殻を割った姿は、鳥の雛が卵を割って出てきた一瞬を思わせるように、不思議な感覚がある。植物というより動物っぽい。

Buds of white magnolia
Covered with delicate hair
Like chicks in fresh atmosphere
Just incubated into the spring air

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2009年2月18日

日差しと陰の境目の音

ガード下の深き日陰に雨水なる日差しを弾く硬質の音


Wakalog_090218 久しぶりの東京都心。暦は雨水 (うすい)。雪氷がとけ雨水となる季節と説明されている。

日差しは明るいが、風は冷たい。福井や京都のように雪が降るということはないが、それでも、季節は少し逆戻りしたようだ。

神田駅では、山手線と京浜東北線から中央線が枝分かれするので、「ガード下」 という暗がりが重なっている。とくに今日のような日差しが明るくても日陰に入ると寒いというような日は、ガード下の闇が増幅される。

日向と日陰が、まるでソリッドな境目でもあるように隣り合っている。

Through the shadouw of the underpass
A tight sound echoes on a fine day
Because the shadow became a solid mass
To repell brightness of early spring ray

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2009年2月17日

嵐山、嵯峨野 探訪

越前と若狭を越えて化野 (あだしの) に降る淡雪に冷たさはなし


Wakalog_090217 昨日福井の仕事を終え、京都まで戻って一泊。今日は嵐山、嵯峨野を廻ってみた。阪急電鉄の嵐山駅で降り、そこから有名な渡月橋を渡って、初めての嵯峨野に足を踏み入れた。

取り敢えず、化野(あだしの)念仏寺を目指す。よほど遠いところだと思っていたので、途中の寺で時間を取られすぎて、辿り着けなくなるのを避けるためだ。

ところが、化野は案外近かったのである。三十分も歩かないうちに着いてしまった。よほど荒涼とした光景かと思っていたのだが、むしろ念仏の暖かい雰囲気に包まれたお寺さんだった。

そこから祇王寺、二尊院と辿り、清涼寺、大覚寺に足を伸ばして、最後に嵐山駅に一番近い天竜寺に戻った。七時間ぐらいかけたので、思う存分というわけでもないが、それほど駆け足でもなくお寺巡りができた。

京都のお寺さんは、靴を脱いで上がり込み、ご本尊の仏さんの前にまったりと座ったり、庭を眺めながら脳内トリップしたりしたいので、このくらいの時間はかけたいものなのである。

ちなみに二尊院は、小倉山百人一首に縁の深いお寺なので、ネット歌人の端くれである私としては、是非参拝したいと願っていたが、今回ようやく実現した。このお寺 は、参拝者に鐘を突かせてくれる。京都広しといえども、参拝者が自由に鐘を突けるのはここだけだそうで、ありがたく突かせて頂いた。

写真は清涼寺の山門に降りかかる雪。今日の嵯峨野は、雪が降ったり日が射したりの、めまぐるしい天気だった。かえって春まだ浅き嵐山という雰囲気を楽しめたと思う。

余談だが、祇王寺の近くに壇林寺という寺がある。何気なしに拝観料を払って参拝したら、なんだかものすごく怪しい雰囲気のオッサンが入れ替わり二人も出てきていろいろともっともらしい説明をしてくれるが、本堂とやらの中はますます怪しい雰囲気である。

「霊宝館」 とやらの中は、骨董屋の倉庫という趣。いかにも偽物っぽいものが多くて、ごそっとまとめてテレビの 「なんでも鑑定団」 に持ち込みたくなるぐらいなのだ。

すぐに退散して、「何だ、ありゃ? 怪しすぎ」 なんてつぶやきつつ、次のお寺に向かったのだった。後でネットで検索したら、こんなページ に行き当たって、なるほどと納得した。

From Echizen, snow came down
To Adashino making white shade
In my coat filled with duck down
Feel like wearing Budda's brocade

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2009年2月16日

雪の越前

淡雪の舞ふ越前を離れ来て化野 (あだしの) の空如何に見るらむ


Wakalog_090216

福井に出張。朝、出がけからして、昨日までの二日間とはうって変わったどんよりした曇り空だったが、京都で新幹線から北陸線の特急に乗り換えて福井に向かうと、空はどんどん低く暗くなる。

着いてみると、見事に雪が舞っている。今シーズン、初めて雪らしい雪を見た。ところがさすがに私は晴れ男である。屋外での撮影が必要なタイミングになると、ぴたりと雪は止んで、青空さえのぞく。天気の神様には、いくら感謝してもし足りない。

仕事が一段落して、雪の降っている様を写真に収めたいと思ったところで、また折良く雪が降ってきた。春まだ浅き越前の国という風情である。このまま降り続けたら、福井の街は雪が積もるだろう。

日が暮れてから京都まで戻った。明日は嵐山あたりを廻ろうと思う。

Back from Echizen, the land of shadow
Where early spring snow frequently fall
How will I see the sky above Adashino
So to say, old capitol Kyoto's black hall

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2009年2月15日

咲かぬこそ花

遅咲きは遅咲きなれば我が宿の梅の軽くは咲かぬこそ花


Wakalog_090215

日曜ではあるが、今日は仕事で茨城県北地域のあちこちを廻った。県北とはいえ、梅があちこちで咲いている。日当たりのいいところでは満開に近くなっていさえする。

昨日、今日と、こんなに無茶苦茶な暖かさが続いて、県北であれほど咲いているのなら、我が家の梅がいくら遅咲きでも、もしかしたら一輪か二輪ぐらいは咲いているかもしれないと思ったのである。

ところが日が暮れて帰宅し、すぐに庭に回ってみたが、やはり昨日の歌に詠んだとおり、遅咲きは遅咲きである。全然咲いていない。

それでも、蕾がかなり膨らんできているので、間もなく咲いてもおかしくない。明日から二日間、福井に出張なので、三日後には咲いているかもしれないなどと期待してみたりする。

The late blooming nature of my ume
Never let itself be impatient
Staying tight in its buds may
More floral and abundant

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2009年2月14日

遅咲きの梅は遅咲き

初夏とまで見まがふ日射し受くるとも遅咲きの我が梅は遅咲き


Wakalog_090214 いやはや、なんとも言いようがないほど、暖かすぎの一日だった。春というより初夏の陽気である。

明日の最高気温は、今日と比べて七~八度下がるというが、それでも十七度ぐらいになるという。そして、月曜日からは十二~三度と、普通の春先の気温に戻るという予報だ。

写真は、朝の八時、我が家の裏の土手から東の空を望んだところ。これからどんどん気温が上がろうとしていた頃である。

日向では梅が満開に近づき始めているというが、近所でも有名な遅咲きの我が家の梅は、遅咲きの矜持を頑として守っている。

近所のおっさんに冗談めかして、「あなたが勝手に梅と思ってるだけで、本当はそれ、桜なんじゃないの?」 なんて言われるほどだが、梅の実のなる桜の木なんて、あるはずがないじゃないか。ただ、どうしようもないほど呑気なだけである。

Basking in the merry sunshine
Which seems like early summer
My ume keeps its family line
Of obstinate late blooming nature

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2009年2月13日

春一番とつり雛

春一番荒るるをよそに天と地を結びつり雛静かなりけり


Wakalog_090213 暖かくなるとの予報の割には、結構寒い朝だったが、気温はぐんぐん上がり、昼過ぎには本当に暖かくなった。

ずっと屋内にいたので、風が強まったことには気付かなかったが、春一番が吹いたのだそうだ。そしてその風はどんどん強まり、日が暮れて取手駅に着いた頃には風の音が聞こえるまでになった。

さらに、夜が深まるに連れてごうごううなりを上げて吹きまくっている。かなり極端な天候である。

取手駅の西口と東口を結ぶ半地下の通路は、市民ギャラリーになっているが、そこに 「つるし飾り」 が飾られている。「つり雛」 ともいうらしい。雛祭りのバリエーションである。

昨年の今頃も飾ってあったが、今年の方がずっとできがいい。昨年は薄っぺらな色のマンガチックなモチーフの飾りが少なからずあって、それにはちょっと引いてしまったが、今年の作品は伝統美に近付いている。

ところで、「春一番」 を和英辞書で引くと "the spring-heralding gale" と出てくる。直訳では 「春を予告する疾風」 となる。ただしウェブで検索してみると、この言葉は日本のサイトでしかみられない。定着した英語というより、いかにも 「強いて訳せばこうなる」 という感じの言葉だ。

ということは、春一番は日本特有の気象現象なのか、あるいは外国では、あったとしてもさほど興味の対象になっておらず、特別な呼び方もないのか。

No matter how strong
The spring-heralding gale blow
The tsuri-bina is still all along
Between heaven and earth on show

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2009年2月12日

銀杏と蕎麦屋

早春の銀杏無骨に蕎麦たぐる昼時の顔は今日も変はらず


Wakalog_090212 最近、一日おきに寒くなったり暖かくなったりしているが、今日は案の定、昨日とはうって変わって暖かい日になっている。とはいえ、風だけは強いので、それほどぽかぽか陽気というわけではない。

これから日曜日までは暖かさが続くようだが、来週はまた最高気温が一桁台まで下がるという予報が出ている。一日おきが、一週間おきぐらいになるのだろうか。

都心の舗道に植えられたイチョウの木は、まだ全然葉が出ていない。ごつごつした節くれだけが妙に目立つ。

昼飯は、いつもの蕎麦屋。いつもの時間帯に行くと、いつも同じような顔ぶれである。

Almost the same faces at lunch time
In the same soba-shop like a cattle grid
Choose the same menu with the same mime
Outside, ginkgo trees ara ruggedly naked

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2009年2月11日

パンジーの花

野に戻るならひなりしかパンジーの道を隔てて咲きゐたりけり


Wakalog_090211 建国記念の日。昨日と比べると五度ぐらい気温が低いそうだ。近頃は温かい日と寒い日が一日交替である。

近所の玄関先のプランターに植えられたパンジーと同じ色の花が、反対側の道端に咲いている。どのようにして飛んでしまったものか。

同じパンジーでも、節分の日に紹介した都会の舗道に植えられたものより、私にはずっと好ましく見える。花弁の大きすぎるのは、品種改良しすぎという気がする。

明日はまた暖かい日になるらしい。めまぐるしいことだ。

Probably it wished to get back
To its natural home site
At the oppsite side of the track
Pansy has come out alight

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2009年2月10日

ぺんぺん草咲き始む

道端に白きなづなは咲き初めし実に冬枯れの色残しつつ


Wakalog_090210 JR 常磐線取手駅に向かう道端に、白い小さな花が咲き始めた。それはそれは小さな花である。

これはナズナという花で、春の七草の一つである。別名ぺんぺん草ともいう。つまりここに載せたのは、ぺんぺん草の写真である。

ぺんぺん草という名の由来は、花の下の方につく果実の形が三味線のばちに似ているからとも言われるが、私はずっと、それは果実ではなく葉っぱなのだと思っていた。この年になっても、学ぶことばかりである。

クリックで拡大してみるとわかるが、この写真では実は冬枯れのままである。三味線のばちの形のままで冬枯れている。いや、冬枯れと言っていいのか、もしかしたら熟しているのかもしれない。それとも、そのままドライフルーツになっているのか。

ちなみに、ぺんぺん草のことを英語では shepherd's-purse  (羊飼いの財布) という。もしかしたら、これも実の形から来ているのかもしれないと思い、調べてみたら、こんなページが見つかった。多分間違いないだろう。

Tiny shepherd's-purse in this town
Have just come out along the road
Little fruits are still dried in brown
Enhancing flowers' white in spring mode

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2009年2月 9日

寒い朝

早春の日の射さぬ朝 凍みつきし洗濯物は風になびかず


Wakalog_090209

朝、出がけにベランダを見るとなんだか風が吹いた時の洗濯物の動きが不自然だ。触ってみると見事に凍り付いている。真冬にはそんなことがあっても、立春の後には珍しい。

夜明け頃にはそれほど寒さを感じなかったが、もしかしたら日が昇ってから寒気が入って、しばらくは気温が下がり続けたかもしれない。

分厚い鱗雲の隙間から、弱々しい日が射すだけで、なかなか気温が上がらない。今年は暖冬だったとはいえ、まだまだ本格的な春は遠いということなのだろう。

Early spring morning wind began to stutter
Dark clouds spread and hang down like cocoon
Laundry clothes outside unnaturally flutter
Because got freezed and stiff very soon

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2009年2月 8日

唯一郎の句

祖父の句の夜々にきしめる砂利舟の音をいかにせば今に聞かるる


Wakalog_090208 今日は一日中仕事で外出していて、写真を撮っている暇もなかった。帰宅したときにはとっぷり日が暮れていたので、外の景色は撮影不能。

それで、先日から気にかかっていた写真を載せることにした。『唯一郎句集』 に載っている直筆原稿の写しである。

唯一郎は、私の母の実父。つまり、私の祖父である。最近、"Today's Crack" で、この句集のレビューを開始している (参照)。

この直筆の句は、次の四句。いずれも秋の頃の歌だが。

馬のいばりする明るう枯れた林

しら菊葩の陽色を巻いてゆらぎもせず

秋口のくらしよ砂利舟きしみ過ぎる

むら肝冷ゆるに目の前鶏頭立ちて赤し

三句目は、「きしみ過ぎる夜々」 となっているが、最後の 「夜々」 がスミで消されている。なるほど、「きしみ過ぎる」 で終わる方が歯切れがいい。

直筆は女の字かと思うような、やさしい筆跡である。

How can I image the creaking sound
Of gravel boat passed away in Autumn night
Grand father used to hear all around
And sang it in his haiku so close and tight

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2009年2月 7日

紅梅一輪咲く

先駆くるその心意気よしとせむ紅梅ひとつ今朝咲きにけり


Wakalog_090207 我が家の梅は近所でも有名な遅咲きなのだが、他ではちらほら梅の花が咲き出した。今年の春は早い。

近所の紅梅も、ずいぶん蕾がふくらんでいたのだが、ついにポンとはじけたように一輪咲いた。

あんまり急いで咲いたら寒くて震えそうなものなのに、やはり待ちきれなくていち早く飛び出してしまうのが、梅の花の中にもいるようなのである。その心意気を讃歎しておこう。

これからどんどん梅の花が咲いていく。満開に近くなると、風の穏やかなの早朝などは、顔を近づけると甘酸っぱいような梅の香りがするようになる。

A ume blossom has just come out
Early in the morning so attractive
I took a picture of its rollout
In praise of Its fair initiative

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2009年2月 6日

日の出の位置

有明を射照らし昇る春の日は筑波嶺にまた近づきにけり


Wakalog_090206 近頃日の出が早くなった。

冬至から一月中旬頃までは、夕方の日は延びても、日の出は遅くなり続ける。一月二十六日の和歌日記には、この日の日の出は、一ヶ月以上前の冬至の日より、わずかに二分早くなっただけだと書いている。

しかし、さすがに立春過ぎである。近頃目に見えて夜明けが早くなった。今日の日の出は六時半頃だったが、六時頃から世の中は白々と明るくなり始める。

立春を過ぎてからの日の出はどんどん早くなっていく。来月の春の彼岸には、五時半過ぎに日が昇るようになる。そうなるとありがたいなあ。ベッドから出るのに多大なる決心がいらなくなる。

それに近頃は、太陽の昇る位置が大分左側に移動してきている。東に向かって左側だから、北方向にずれてきているわけだ。我が家から望む印象としては、筑波山の方向に動いている。

北半球の真ん中ぐらいの緯度に位置する我々としては、遠くに行っていた太陽が、だんだん近づいてきてくれているという実感がある。

As the dawn becomes much earlier
The point of sunrise is gradually moving
To the north direction without any barrier
Then, Mount Tsukuba looks dressed in spring

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2009年2月 5日

通勤電車の止まりし朝

早春の通勤電車動かざれば駅前の木をじつと見てゐる


Walalog_090205 朝、いつものように JR 取手駅に着いてみると、三河島駅で起きた人身事故のために常磐線は不通だという。

人身事故となると、動き出すまでには一時間ぐらい見なければならず、駅は大変な混雑だ。通勤客は、並行するつくばエクスプレスに走るか、常磐線が動き出すまで待つかの二手に分かれる。

とくに急ぎのアポイントもないので、今日の私は案外呑気である。しばらく様子をみることにする。その間、ペデストリアンデッキから、昨日アップで撮った木蓮の木を写してみた。なんとなく春っぽい雰囲気がしてきている。

The commuter train was out of service
A fatal accicent caused the interruption
I kept gazing a tree without any sences
Early spring wind covered the station

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2009年2月 4日

木蓮の蕾

木蓮の蕾の産毛儚くも光を透かし春立ちにけり


Wakalog_090204 立春である。立春なのに、節分の昨日の方がずっと暖かかった。暦というのは別にピンポイントじゃないので、こんなことがあっても当然だが。

とはいえ、今年は暖かめな気がしていて、去年の今頃のように 「春はまだか」 なんて、震えながらため息をつくこともない。というわけで、今年は暦通りに、今日から 「春の歌」 というカテゴリーにさせていただこう。

ふと気になって、旧暦換算してみたら、去年の旧正月は二月七日で、今年は一月二十六日だった。つまり、去年は立春になってもまだ旧正月を迎えていなかったのだが、今年は十日も前に旧正月をすぎてしまっているのである。

去年より季節の進み方が早いような気がして当然なのだ。こんなふうに、旧暦というのは日本という国の生活実感にかなり即している。

写真は JR 取手駅西口広場の木蓮の蕾。ペデストリアンデッキの階段から見下ろして、最大ズームで撮った。来月の中旬頃になると、見事な花が咲く (参照)。今年は約二倍の横幅の写真でご紹介できるのが楽しみだ。

Spring has come in the air
As a delicate morning ray
Shine through the downy hair
Of magnolia buds, season's gateway

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2009年2月 3日

節分の街

節分の街は早くも埋められき見慣れぬ様の春の花にて


Walalog_090204 今日は節分。季節の分かれ目で、明日が立春だ。この暖かさだと、本当に明日から 「春の歌」 というカテゴリーで歌を詠んでもいいような気がしてきた。

中央通り (日本橋三越の前の通り) を歩いたら、舗道の花壇にパンジーが咲いていた。昔は 「三色すみれ」 なんて言っていたような気がするが、近頃は品種のバリエーションが拡大していて、どうみても三色じゃないのが増えたので、パンジーと言うしかない。

このパンジーは、花びらが昔の 「三色すみれ」 の何倍も大きい。本当にパンジーかなあという気がするほどだが、「パンジー」 と記された札が立っているので、間違いないだろう。

ここまで見事なパンジーが咲いていると、もう確かに、明日から春という雰囲気だが、一方では早すぎという気がしないでもない。それに、昔の小さな花の方がパンジーらしいとも思うし。

Today, we are at the end of winter
Our calender will start spring tomorrow
Tokyo is decorated with early enchanter
Of unfamiliar pansies planted in raw

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2009年2月 2日

久しぶりの霜柱

有明の土手に立ちたる霜柱地を潤せり昇る日を受け 


Wakalog_090202 一昨日、「有明に霜柱見る潤ひも失ひゐたる地に雨ぞ降る」 という歌を詠んだ。かなり長い間晴天が続いて、空気がカラカラに乾き、霜柱が降りるほどの潤いもなくなっていた地面に雨が降り注いでいるという情景である。

で、二日間雨が降って、昨日からまたからりと晴れ上がり、強かった風も夕方には収まったので、今朝は久しぶりの霜柱が立った。

和英辞書によると、霜柱を英語では ice needle (氷の針) というらしい。それとともに、いかにも直訳っぽい frost column というのも載っている。私としては ice needle の方がしっくり来る。Frost column なんていうと、「一体どんなんやねん!」 とツッコミを入れたくなってしまう。

一昨年の暮れ、"Today's Crack" で、「霜柱とは、実は世界では珍しい現象」 というようなことを書いた (参照)。霜と霜柱は違う。霜は世界中あちこちでみられるが、霜柱のできる条件に合致する地域は、それほど多くない。地表の温度が 0度以下にならないといけないが、あまり寒いと霜柱どころでなく凍土になってしまうし、風が強くてもいけないという。

つまり、霜柱をどんなにいろいろ言い換えても、それを目にしたことのない人たちにとっては、結局しっくりくることはない。結局はきちんと説明しなければわからないだろう。いや、それでも実感としてわかるかどうか。

The earth was quenched by two-day rain
Blowing north wind has gone away
I see ice needles came up again
Shining in the early morning ray

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2009年2月 1日

梅の蕾ちらほら

大寒の梅の小枝の節々の蕾に春の色ぞ詰まれる


Wakalog_090201 大雨が上がって、日射しが戻った。朝のうちは冷たい北風が吹いていたが、午後からはそれほどの冷たさではなくなった。とはいえ、強風は強風。天気の変化の激しさは、まだまだ健在だ。

我が家の庭の梅の枝に、蕾がついてきた。去年は蕾の数がとても多かった割に、あまり見事な花が咲いたような記憶がない。そして今年も蕾の数だけは負けていないが、どうなるのだろうか。

我が家の梅は大変な遅咲きで、毎年、桜が咲き始めた頃にようやく満開になる。だから、蕾が膨らんだからといって、あまり楽しみにしすぎると、二ヶ月以上もいらいらさせられることになる。

花の咲くのは、のんびりと待つのがいい。

In the coldest season of the year
Ume buds have come in my yard
Still small and hard but crystal clear
With compressed pink of fine foulard

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