春一番とつり雛
春一番荒るるをよそに天と地を結びつり雛静かなりけり
暖かくなるとの予報の割には、結構寒い朝だったが、気温はぐんぐん上がり、昼過ぎには本当に暖かくなった。
ずっと屋内にいたので、風が強まったことには気付かなかったが、春一番が吹いたのだそうだ。そしてその風はどんどん強まり、日が暮れて取手駅に着いた頃には風の音が聞こえるまでになった。
さらに、夜が深まるに連れてごうごううなりを上げて吹きまくっている。かなり極端な天候である。
取手駅の西口と東口を結ぶ半地下の通路は、市民ギャラリーになっているが、そこに 「つるし飾り」 が飾られている。「つり雛」 ともいうらしい。雛祭りのバリエーションである。
昨年の今頃も飾ってあったが、今年の方がずっとできがいい。昨年は薄っぺらな色のマンガチックなモチーフの飾りが少なからずあって、それにはちょっと引いてしまったが、今年の作品は伝統美に近付いている。
ところで、「春一番」 を和英辞書で引くと "the spring-heralding gale" と出てくる。直訳では 「春を予告する疾風」 となる。ただしウェブで検索してみると、この言葉は日本のサイトでしかみられない。定着した英語というより、いかにも 「強いて訳せばこうなる」 という感じの言葉だ。
ということは、春一番は日本特有の気象現象なのか、あるいは外国では、あったとしてもさほど興味の対象になっておらず、特別な呼び方もないのか。
No matter how strong
The spring-heralding gale blow
The tsuri-bina is still all along
Between heaven and earth on show
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