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2009年6月30日

大盛の紫陽花

この年の閏五月に入りたればいと大盛に咲くや紫陽花


Wakalog_090630 三十日の午前中はココログのメンテが予定されていて、午後にならなければ新しい記事がアップロードできないということだった。

メンテは一時間伸びて、午後の一時頃までかかったようだ。ところが、午後の一時半頃から突然、通常のブログ閲覧もできなくなり、閲覧自体は夕方には復活したが、ログインは夜の十時過ぎまでできない状態だった。

メンテの度にシステムがおかしくなってしまうのは、昔からココログの得意技なので、別に驚きはしないが、十時間も余計にかかってしまうというのは、やっぱりどうかしてるんじゃあるまいか。

というわけで、今日の和歌日記更新は、こんな夜更けになってしまった。それだけじゃなく、昨日の日記まで消えてしまっていたのにはまいったなあ。復活させたけど。

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2009年6月29日

木槿咲き始む

この夏も木槿とともに越え行かむその定かなる白さとともに


Wakalog_090629_2 裏の空き地のムクゲはいつ咲くのかと思っていたら、もう咲いていた。まだ蕾の状態のものが多いが、いくつかは目立たず咲いてしまっている。 

昨年の和歌日記を調べてみたら、七月十二日の日記に、「ムクゲの咲いているのに気付かなかった」 と書いてある。ということは、その前から咲いてはいたのだろう。

しかし、一週間以上も気付かないということはないだろうから、今年の方が早く咲いたのだと思う。ムクゲの花の時期は長いから、これから秋になるまでずっと目を楽しませてもらえる。

梅雨の中休みは今日までで、明日からはずっと雨模様になりそうだ。

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2009年6月28日

薔薇を濡らす雨

夕刻の雨は薔薇 (そうび) を濡らしつつ世を冷ます風受け入れにけり


Wakalog_090628 天気予報では茨城県の日中は雨にはならないとのことだったが、実際は午後四時頃には降りだして、かなり本降りになった。

家に帰ると、裏の空き地のバラの花が雨に濡れていた。体力が弱っていたバラの木も、向かいのご主人が丹精してくれたおかげで持ち直し、どんどん花が咲き始めている。ありがたいことである。

かなり蒸し暑かったが、雨になった頃から空気が入れ替わったようで、急に涼しくなった。あの蒸し暑さのまま気温だけ下がったら、大変な湿度になるところだったが、かえって過ごしやすくなった。

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2009年6月27日

マジョラムの蜜吸ふ蜂

中休み多きこの梅雨マジョラムの蜜吸ふ蜂の羽音ぞ響く


Wakalog_090627

関東では軒並み真夏日となったようだ。完全に梅雨の中休みである。昨日も書いたが、今年は閏五月があり、ということは、梅雨 (五月雨) の時期が二ヶ月も続くということなので、休み休みやらなければ、梅雨ももたないのだろう。

我が家の玄関の前に植えられたマジョラムが小さな花を咲かせ始めている。元々はハーブだから、野草系の小さな花である。その花に、ミツバチが集まってきている。

私は和歌ログで、マジョラムにミツバチが集まっているのを二回撮影して歌を詠んだが (参照 1参照 2)、三回目のこの写真が一番できばえがいい。カメラの性能のお陰もあるが。

明日も 「晴れ時々曇り」 の予想。一週間前には、日曜は 「曇り時々雨」 という予報だったが、週の半ばには 「曇り」 の予報に変わり、直前になってこんな予報になった。梅雨はかなり本格的に中休みをとってしまっているようだ。

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2009年6月26日

紅く染まる夕空

日没にハンドル切ればたをやかに閏五月のほの紅き空


Wakalog_090626 日が沈む前に取手駅に戻ってきた。駅の近くに借りた駐車場で車に乗り込み、家を目指す。途中で日没の時刻は過ぎたが、空はまだ明るい。

西の空全体が紅く染まっている。強烈な夕焼けというわけではないが、なかなか心の躍る風景だ。

今年の梅雨はちょっと変な梅雨である。降ったかと思うと晴れ渡り、晴れたと思うとまた少し降ったりする。

今年は旧暦では閏五月がある。今日は二度目の五月の四日だ。梅雨 (五月雨) の月が二ヶ月にわたるのだから、休み休みやらないと、息切れしてしまうのだろう。あと二十日間ぐらい五月が続くから、普通の暦ではうまい具合に来月の半ば頃に梅雨明けしてくれるだろう。

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2009年6月25日

あまりにも無垢なる鳥

それぞれは無垢なる鳥にこそあらめただあまりにも無垢にあれども


Wakalog_090625 今年も JR 常磐線取手駅西口広場の木に、ムクドリの大群が押し寄せている。日暮れ時に駅に降り立つと、「キュルキュルキュル……」 というけたたましい鳴き声が耳に響く。

時々何かの拍子に木から一斉に群れが飛び立つと、空を覆うような大群で、昔のヒッチコックの映画を思い出してしまう。

写真をよくみると、木のあちこちにムクドリが止まっているのが見える。相当なムクドリ密度だ。右側の黒いのは、今まさに木の枝に止まろうとしている一群だ。

ムクドリというのは、数羽単位でみるとなかなか可愛らしいのだが、ここまで大群になってしまうと、どうしようもない。道路は鳥のフンだらけになっている。

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2009年6月24日

異次元の時の絡み合ふ街

東京は異なる時を目盛りたる二筋の帯絡み合ふ街


Wakalog_090624 神谷町の表通りから愛宕トンネルに向かう道は、なかなか面白い。とてもセレブっぽい雰囲気満載の高層建築があるかと思えば、戦後ずっとそのままみたいな仕舞た屋が並んでいたりする。

このコントラストはなかなか捨て難い魅力で、私はこの街を何度歩いても飽きない。ビルばかりになってしまったら詰まらないが、前に映っているような家並みがあるからいいのだ。

今日は朝方は雨模様だったが、昼過ぎからどんどん晴れてきて、四時過ぎにはずいぶん青空が広がった。時間さえあれば、この辺りをうろうろ歩き回りたいところだったが、なかなかそうも行かない。

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2009年6月23日

早足が戻る

五月雨の未だ乾かぬ敷石を急ぎ足にて越ゆる街角


Wakalog_090623 近頃、体力が弱ったような気がしていた。なんだかぐったりして、早足で歩けなかったのである。「俺も年かなあ」 なんて、ちょっといやぁな感じがしていた。

ところが、今日はすたすた歩ける。体力が戻ったようだ。要するに、近頃疲れが溜まっていたようなのである。ずっと土日も祝日もなく仕事し続けだったから、疲れが溜まるのも当然といえば当然だ。

この三~四日、意識して夜の十二時前に寝るようにしたところ、めでたく疲れが抜けて、最近近代的なビルが林立してしまった秋葉原の街を、今朝はすたすた歩けたので、一安心だ。

梅雨時特有のじめじめした暑さで、歩いているだけで汗をかくが、まだまだ、すたすた歩けないと困るのである。折しもまたしても梅雨の中休みで、昼過ぎからは青空が広がって東京は真夏日になった。

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2009年6月22日

五月雨映す神田川

五月雨に揺るるビル影煙るまで流るともなく行け神田川


Wakalog_090622 朝方は曇っていたが昼過ぎには降りだして、むしむしとした暑さになった。ようやく梅雨らしい梅雨になったような気がする。

写真は夕方の神田川の風景。これで午後六時過ぎである。ずいぶん日が長くなったもんだと思ったら、昨日が夏至だった。忙しさにまぎれて、すっかり忘れていた。

もっとも、東京の日の入りが最も遅いのは夏至の昨日ではなく、明日からしばらくである。昨日と今日は同じく十八時五十九分だが、明日から七月六日までは十九時ちょうどとなる。その分日の出が少しずつ遅くなるので、日の長さでいえば、やはり夏至の昨日が一番長い日となる。

神田川が真夏の太陽に照らされて、水面の様子までいかにもギラギラし始めるのは、もう少し先のことである。そして旧盆あたりを境に、日の出が朝の五時以後で、夕方の六時半前に日の入りということになる。(参照

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2009年6月21日

抱卵のつばめ

眼差しのありがたきかなつばくろの母は卵を守りて動かず


Wakalog_090621 国道二百九十四号線沿いの二宮という道の駅に寄ったら、明かりをとるボール型の照明の上にツバメが巣を作っていて、一羽のメスが抱卵の真っ最中だった。

ツバメはかなり用心深い鳥で、カメラを向けるとすぐに飛び立ってしまうのだが、さすがに卵を抱いている時にはそんなことはない。身を挺して卵を守っているのだろう。

えらいものである。余計な緊張を強いてしまって、ごめんね、ツバメ。

今日は朝のうちは雨が降っていたが、昼頃から曇り空となり、時間が経つにつれてむしむしとした暑さになった。ようやく梅雨本番という気がしてきた。

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2009年6月20日

ブルーライトつくば

夕暮れのほどよく青き湿り気を含みて川を渡る風かも


Wakalog_090620 今日は朝から天気予報で 「関東地方は今は曇っているが、すぐに晴れる」 と繰り返された割には、昼過ぎまでどんよりとしてじめじめしていた。

いろいろとたまった仕事を片付けているうちに夕方になり、裏の川の土手に出てみたら、世界がブルーに染まっていた。湿り気の強い夕方など、こんな風なブルーライトになることがある。

「ブルーライトよこはま」 ならぬ、「ブルーライトつくば」 である。川面を渡る風はあくまでしっとりとして、今どきの季節でなければ感じられない湿った涼しさである。

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2009年6月19日

水の季節

満々と水を湛ふる岡堰の皐月の水面震ふさざ波


Wakalog_090619 今日は朝方はどんより曇っていたが、昼過ぎから晴れて、かなりの暑さになった。写真は、朝の出がけに撮影した岡堰の様子。

岡堰というのは、我が家の近くに作られている農業用水を貯めておく堰。高低差のないダムみたいなものといったらいいだろうか。

春から秋にかけては、こんな風に水が満々と蓄えられ、稲刈りが終わった頃からはどっと放流して水底が剥き出しになる。

今は水の季節である。旧暦でいうとまだ五月であり、それ故に梅雨は 「五月雨」 という。今年は閏五月があり、つまり旧暦五月が二月連続する。梅雨が長引くんじゃなかろうかと思う。

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2009年6月18日

上野の山に日は落ちて

宵長し上野の山に日の落つる誰の時にもあらぬこの時


Wakalog_090618 出がけの天気予報では、「午後から雨」 なんて言っていたが、午後になっても降りそうで降らない。ついに日が暮れても降らないでもっている。

今年の梅雨も、おかしな梅雨である。降るなら降るで、もっと素直に降ってくれてもいいのに。

写真は上野駅の 「パンダ橋」 から上野の山を望んだところ。浅草口のところから昇って、広い橋を渡れば上野公園に一気に行ける。

両脇のベンチに会社帰りの人たちが座って、帰宅前のひとときをぼうっとして過ごしている。ここはそうして過ごすのにいい場所だ。

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2009年6月17日

竹の子の脱皮

今まさに竹に成り行く竹の子のその胸元の若竹の色


Wakalog_090617 一昨日、「枕終へて羽織を脱ぎし噺家の如くに竹となるや竹の子」 と詠ったが、どうやら竹の子は、噺家が羽織を脱ぐような鮮やかさでは脱皮しないようだ。

今朝、駅まで行く途中で見たら、写真のように、ほんの少しだけ脱皮しかかっていた。竹の本体の直径が大きくなるにつれて、それまで覆っていた竹の皮が広げられて、自然にはげ落ちるということになるみたいなのだ。

皮が広がってしまったところは、鮮やかな緑の竹がのぞいている。さすがに若竹だけあり、周囲の竹の色と比べても格段に鮮やかだ。

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2009年6月16日

額の花咲く

細筆で書く平仮名の墨の色の滲みて青き額の花咲く


Wakalog_090616 我が家の裏の空き地に咲くガクアジサイは、一つ一つの花がとても大きい。

ガクアジサイは日本原産で、それを江戸時代のヨーロッパ人が持ち帰って品種改良したのが、今のアジサイだというが、ガクアジサイはガクアジサイで、品種改良されているようだ。そうでないと、こんな大きな花は咲かないだろう。

今日は曇りのち雨という予報通り、夕方過ぎに雨が降り始めた。この雨は木曜日まで残るという予報に変わっている。一日ずれたようだ。

いずれにしても、雨の季節である。

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2009年6月15日

竹の子の竹になりゆく

枕終へて羽織を脱ぎし噺家の如くに竹となるや竹の子


Wakalog_090615

JR 常磐線取手駅近くに借りている駐車場まで車で行き、そこから取手駅まで五分ぐらい歩く。その途中に小さな竹林があり、今、竹の子がぐんぐん伸びている。

中でも一番伸びたのは、とっくに私の背の高さを抜いて、どうみても二メートル五十センチ以上になっている。こんなに背が高くなっても、竹の子の皮に覆われているというのがおもしろい。

今日は夕方から急に空気が入れ替わり、肌寒さを感じるほどの風が吹いたと思ったら雨が降ってきた。梅雨寒である。

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2009年6月14日

薔薇咲きにけり

梅雨空に似合はぬほどの紅さにて薔薇は惜しげもなく咲きにけり


Wakalog_090614 裏の空き地のバラがなかなか咲かないので心配になっていたが、ついに咲いた。いや、ついに咲いたというよりも、花が開きすぎになるまで、咲いたのに気付かなかった。近頃いつも帰りが遅かったもので。

蕾がいくつかあるので、まだ新しい花が咲いてくれるだろうが、もっと早くから気付いておきたかった。

週明けの前半は天気がぐずつき気味のようだが、木曜と金曜は晴れてくれそうだ。その頃に、蕾がきれいに開いてくれるといいなあ。

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2009年6月13日

心で味はふうまきもの

心にて味はへばこそまことなる飽かぬ旨さの幸ひてあれ


Wakalog_090613 「死ぬほどおいしい」 なんてものはこの世にないと思っているが (フグとかは別の話)、「心の底からじーんと幸せになれるほどおいしい」 食べ物は、探せば見つかる。

昨日会津での仕事の帰りに寄った旧友 mikio さんの食工房のパンもそのひとつだ。わたしはとくに、「堅焼き黒パン」 (写真下中央) がごひいきである。私は歯応えのある食べ物が好きで、パンもこのくらいぱりっとしているのがうれしい。

岩手県産の小麦、ライ麦全粒粉を使用し、キャラウェイシード、きび砂糖、沖縄の塩で風味をつけている。酵母はもちろん天然酵母。うちに暖簾分けされている阿武隈酵母に、飯豊酵母も加えられている。パッケージを開ける前から微かにいい香りが漂う。

我が家のパンも最近は相当年季が入ってきているが、食工房のパンはそれに気合いと探求心がみっちりとプラスされているから、比較にならないほどおいしい。どのくらいおいしいか、試しに食べてみればわかる。

「死ぬほど」 というわけじゃないが (そもそも、人は旨さでは死なない)、じーんとしてほろりとくるぐらいおいしい。「生きていてよかった」 「人生も捨てたもんじゃない」 と、しみじみ思えるほどの 「深うま」 である。

写真に写っているのは、堅焼き黒パンのほか、上段左からぶどうパン (人気商品)、スコーン (超人気商品)、そばマフィン (そば好きの私のごひいき)、堅焼きパンのパッケージ、そしてコーヒーである。

このほかに、シナモンロールも買ったのだが、私の妻がなぜかシナモンだけは苦手なので、昨日の帰り道、車を運転しながら食べてしまった。おかげで、夕食でレストランとかラーメン屋に入らずに済んだ。

「私も食べてみたい」 という人は、FAX でも注文できるので、こちら へどうぞ。

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2009年6月12日

会津の旧友

鶴の名を負ふ城壁の白雲は途切れず旧き友を訪ねむ


Wakalog_090612 今日は会津若松に出張。仕事のついでに、古い友人、食工房mikio さんの所にも寄ってきた。彼が喜多方市に移転して食工房を始めてから初めての訪問である。

時間がなくて、1時間ぐらいしか居られなかったが、懐かしい再会で嬉しかった。

一昨日に梅雨入り宣言が出されたが、昨日の午後からさっそく梅雨の中休み。写真の通り、青空がのぞいて、会津盆地は汗をかくほどの陽気になった。おかげで今日の仕事は大変スムーズに運んだ。

我ながら相変わらずの晴れ男ぶりで、ありがたいことである。今日の仕事が済んだので、あとしばらくは心おきなく雨に降ってもらっても差し障りはない。

ちなみに、「五月晴れ」 という言葉は、梅雨 (五月雨) の合間の晴れを指し、今日のような天気のことを言う。もともと旧暦の頃にできた言葉だから、当然のことである。

写真は会津若松の鶴ヶ城。なかなか見事な城だったが、時間がなくて中を見物することはできなかった。次に訪問するときは、ゆっくりと見てみたい。

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2009年6月11日

梅雨の中休み

坂道を駆け下り行く五月雨はホーン岬を幾度巡りしか


Wakalog_090611 昨日梅雨入り宣言が出されたが、今日の午後には雲間から青空がのぞいて、上天気になってしまった。明日も晴れ時々曇りの予報で、早くも梅雨の中休みだ。

このところ、毎年こんな感じのような気がするので、自分の和歌日記を遡ってみたら、こんな感じである。

昨年 (梅雨入り宣言後三日目に中休み)
一昨年 (同、翌日に中休み)
三年前 (同、翌日に中休み)
四年前 (同、二日後に中休み)

四年連続で、梅雨入り宣言してから三日以内に中休みに入ってしまっている。とくに一昨年とその前年は、宣言の翌日に中休み。今年もそんな感じだから、五年間のうちで三回そういうことになる。これでは気象庁が気の毒だ。

とはいいながら、春の乾いた空気は、明らかに一変した。世の中は水の季節である。写真は、今朝取手駅まで行く坂道で撮ったもの。雨水が縁石に沿って流れ落ちている。

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2009年6月10日

これは桐ならむか

木の相になりきれぬまま若桐は梅雨に入りきれぬ空の下伸ぶ


Wakalog_090610 今日、梅雨入り宣言が出された。明日あたりになるのかと思っていたが、明後日になるともう、曇り時々晴れみたいな天気になるらしいので、思い切って今日のうちに出してしまったようだ。

JR 常磐線取手駅に向かう途中の工事の跡地に、写真のような草が生えていた。草というにはもう大分大きくなってしまったが、みかけはどうも草である。

ところが、花の蕾のようなものが出てきて、それを見ていると、「ありゃ、これは桐じゃないか?」 という気がしてきた。

初めのうちは雑草だとばかり思っていたのだが、それがどんどん大きくなって、花札や紋章でお馴染みの桐の花によく似たような蕾が出てきた。

桐というのは、「木に同じ」 と書いて、草のような木のようなところがあるといわれている。で、これって、実は桐じゃないかと思うのだが、私は最近、植物の名前を間違えてばかりなので、自信がもてない。

迂闊なことを言うと、また恥をかいてしまいそうなので、もじもじしてしまうのだが、歌の方はしかたがないので桐であるという前提で詠ませていただく。仮縫いならぬ、仮読みである。

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2009年6月 9日

ガクアジサイの花

梅雨入りはいついつとこそ人は言へ今年も額の花は咲くなり


Wakalog_090609 アジサイの季節である。普通のアジサイとともに、ガクアジサイという種類も咲いている。

昨年の夏も書いたことだが、この周囲だけ花がさく種類のガクアジサイというのが、いわゆるアジサイの原種なのだそうだ。これは日本原産で、江戸時代に西洋人が持ち帰って品種改良したのが、今の華やかなアジサイである。

このガクアジサイというのも、なかなかの趣である。「額の花」 ともいい、私は結構気に入っている。

今日は晴れ渡るでもなく、どんよりするでもない中途半端な天気で、昨日よりは大分暖かい。明後日の木曜日は雨の予報で、この日に梅雨入りするのではないかという観測もあるが、その後はまた曇りとか曇り時々晴れとかの予報になっている。

こうはっきりしないと、気象庁としては梅雨入り宣言するのに迷うだろう。

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2009年6月 8日

アジサイの季節

人の世のあいすくりぃむの溶けて行く色を映して紫陽花は咲く


Wakalog_090608 昨日は快晴でとても暑くなったが、今日は肌寒いほどだ。昨夜の寝入りばなは暖かかったが、夜明け前頃に空気が入れ替わったようで、毛布を新たに一枚かけた。

そろそろ梅雨入りと言われても不思議ではないような空模様だが、まだまだ梅雨入り宣言の話は出てきていない。

昨年の当和歌日記を調べると、六月二日には梅雨入り宣言が出されている。ところが、その宣言の三日目には晴れて梅雨の中休み状態になってしまった。最近はそんなケースが多い。

そして、もう少し詳しく調べてみると、梅雨入り宣言は六月二日だったが、実際には五月二十九日の梅雨入りと修正されている。四日早く梅雨入りしていたのに、いくらなんでもまだ五月だしということで、梅雨入り宣言を出しそびれていたようだ。

今年もそんなことになるんじゃないかと思うほど、梅雨寒という感じの一日で、アジサイがあちこちで綺麗に咲いている。私は写真の色合いのようなアジサイをみると、アイスクリームを連想してしまう。

Reflecting the subtle and pale shades
Of melting icecream in the early summer
Hydrangea floweres in silent aubades
Painting themselves in the rainy quarter

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2009年6月 7日

蟻を魅惑するドクダミ

じふやくの蜜吸ふ蟻を惑はするじふやくの蜜の味ぞ如何なる


Wakalog_090607今日は久し振りの快晴。気温も上がって熊谷では真夏日になったようだ。

朝、ドクダミの花を接写していたら、アリが蜜を吸っているのを見つけた。こんなにレンズを近づけても、アリは逃げようとしない。よほど蜜がおいしいのだろう。

それとも、ドクダミの漢方成分を薬として体に取り入れているのだろうか。アリにとっては、ここまで登ってきて密を吸うというのは、どれぐらいの重労働なのだろうか。あるいは、たやすいことなのだろうか。

 

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2009年6月 6日

ミントの葉に載る水滴

葉の上の夜来の雨の粒は落ちずミントは朝の風に揺れども


Wakalog_090606 日は射さず、蒸し暑さを感じる一日だった。水戸近郊の川原に、紫色の野草がぽつりぽつりと咲いている。多分ミントの種類だろう。葉っぱに繊毛があるらしく、夜来の雨を弾いて光っている。

帰宅してから図鑑で調べると、ミントの一種には間違いなさそうだが、詳しくはわからない。

品種改良による演芸種の派手な花もそれはそれで美しいが、私は山野草系のさりげない花に魅力を感じる。

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2009年6月 5日

東京タワー半世紀

諸々を電波に載せて今日も立つ東京タワー善きに計らへ


Wakalog_090605 今日はしとしと雨。天気予報ではざっと強く降ることもあると言っていたが、ずっとしとしと降りである。

雨の日は、東京タワーの上の方が雲に隠れて見えないことが多いが、今日の雨雲は三百三十三メートルより高いところにあるらしい。ぼんやりとしているが、ちゃんとてっぺんまで見える。

神谷町の古い街並みから仰ぎ見ると、東京タワーもなかなかの風情である。東京の街に半世紀立っているだけのことはある。

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2009年6月 4日

蛾の美しさ

草むらに眠りゐる蛾の羽の色の美しきかないのちにしあれば


Wakalog_090604 朝の天気予報で言っていたように、「晴れるわけでもなく、降るわけでもない」 という天気である。ただ、夕方近くになってから、青空が少し広がったように思う。

朝の出がけ、どんよりとした曇り空の下で、草むらに蛾が眠っていた。いや、眠っているのか死んでいるのか、わからないほど静かだった。

どんなに近づいても逃げようとしない。それでこんなに接写できてしまった。蛾の嫌いな人には、今日は申し訳ないことである。

しかし、よく見ると、蛾もなかなか綺麗なものである。あまり毛嫌いしては申し訳ないような気がする。

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2009年6月 3日

遙かに望む名古屋城

尾張なる城はるかなり今日もまた間近にありてなほ遙かなり


Wakalog_090603 名古屋に出張した帰りの新幹線で、これを書いている。昨日の日記でも書いたが、私は名古屋には数え切れないほど何度も来ているのに、名古屋の街をまともに歩いたことがない。

ほとんどは日帰り出張で、駅前のホテルの会議室で会議に出席し、それが終わるとあたふたととんぼ返りする。

以前は宿泊することもあったが、そんなときも、駅前からタクシーに乗って訪問先に行き、用事が終わると駅前のホテルに戻ってきて寝るだけだ。翌日は一宮辺りにでかけたりして、名古屋から少し離れる。そして一宮での仕事が終われば、名古屋に戻って、そのまま新幹線で戻ってくる。

今日も駅前のホテルでの会議が終わって、そのまま帰りの新幹線に乗り込んだ。ホテルの会議室の窓から市内を見渡すと、名古屋城が見える。あの名古屋城も、一度も訪れたことがない。

あまり来すぎているのかもしれない。いつでも行けると思いつつ、まだ行くことができない。

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2009年6月 2日

卯の花のつぼみ

卯の花の白き蕾の膨らめば夏は間近の角にまで来ぬ


Wakalog_090602 卯の花のつぼみがふくらみ始めた。卯の花は本当に咲いてしまう少し前、つぼみがめいっぱいふくらんだ時が、遠くから見るともこもことして、食べ物の卯の花 (おから) のイメージに近い。

この状態の卯の花をみると、私なんぞは 「なるほどなあ、よくぞ言ったものだ」 と感心してしまったりする。

しばらく雨模様の肌寒い天気が続いたが、今日は爽やかな晴天だ。明日も何とか晴れそう。

「卯の花の匂う垣根に」 という歌い出しでお馴染みの 「夏は来ぬ」 という歌がある。まだ咲いていないので、「夏は来ぬ」 とは言い切らずに、「間近の角にあり」 と言っておこう。

Little and white buds of deutzia
They are swelling a little bit closer
To the moment of comming out and appear
See, summer is around the nearlest corner

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2009年6月 1日

ハイビスカスにありやあらずや

名を問ふも咲く花は名を秘めをればなほ映りゐる色にぞ惑ふ


Wakalog_090601 JR 常磐線取手駅近くに借りている駐車場に行く道に、鮮やかな色の花がたくさん咲いているところがある。写真はその中の一つ。もっと赤みの強いのもある。

一体何の花だろうと思っていたが、どうもハイビスカスではないかという気がしてきた。ハイビスカスというと、真ん中のメシベのような突起が目立つ花だと思っていたが、種類が非常に多くて、こんなような花もあるらしい。

だが、確認したわけじゃないので、自信を持って言い切ることもできない。ああ、花の名というのは、なかなか大変なものである。

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