びぃる飲む人
顔歪む苦痛の中に愉楽あるものであるらしびぃる飲む人
昨日の夕方あたりから急に涼しくなったと思ったら、夜明け頃は肌寒いほどの涼しさになった。空気がすっかり入れ替わったようだ。
十六年前の夏、私は妻と娘たちを早めに里帰りさせ、土曜だったか日曜だったの午後、たった一人の自宅で昼寝をしていた。すると突然、開け放していた窓から入ってくる風が冷たくなり、辺りの空気が入れ替わってしまったのを感じた。
その夏は、それっきり暑さの戻ってくることがなく、今でも一九九三年の冷夏として語り継がれている。あの時の急に空気が入れ替わってしまう感覚を、昨日は感じてしまった。
通勤電車の車内に張り出されているビール (ではなく、なんとか酒というらしいが) の広告が、今日は少し白々しく感じられた。
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