死地より戻り來たる猫
何事もなきが如くに我が膝にひよいと飛び乗る黒き猫かな
我家には猫が二匹いるが、実は年下の方の黒猫がずっと命の危機にあった。ぐったりとして、まともに歩くこともできず、自力で餌を食べることも排尿もできなかった。
獣医に診てもらったところ、腎臓にダメージがあって、「助からないかもしれない」 などと、頼りないことを言う。
この猫は三年前に年上の白猫の方が死にかかったときに涼しい顔をしていた猫である (参照)。猫のことだからその不人情は責められないが、今度は自分の方が危なくなったのだ。
今度も妻と娘達は必死の看病をして、薬と点滴で急場をしのいだところ、少しずつ回復して、今は一応普通に暮らせるまでに回復した。まだ前のように快活に飛び回るほどではないが、私がパソコンに向って仕事をしていると、膝の上に飛び乗ってくるぐらいにはなった。やれやれである。
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