無用の長物となった歩道橋
渡る者なき歩道橋に我一人見下ろせば流る月日が流る
JR 常磐線の取手駅西口を出てほんの少し歩くと、国道六号線 (通称 水戸街道) との交差点があり、そこに今では無用の長物となった横断歩道橋がある。
五~六年前までは、この交差点には横断歩道というものがなく、水戸街道を渡るには歩道橋を渡ることになっていた。ところが、わざわざ階段を上って歩道橋を渡る者などいるはずもなく、皆、下を通っていたのである。
そこで当局側もついに折れて、道路に歩道橋を描き、横断用の歩行者用信号機も設置して、歩道橋を渡ることを強制することをあきらめたのだった。それでせっかく税金をかけて造った歩道橋は無駄になってしまったのだが、壊すにも金がかかるということのようで、野ざらしになっているのである。
ところが、実は私はこの歩道橋を渡るのが好きなのだ。橋の上からは、すぐ南の利根大橋越しに、千葉県まではっきりと見渡せる。もっと風が強くて空気が澄んでいると、さらに遠くまで見える。
そのうち、放っておくと危険ということで取り壊されるかもしれないが、私としては、いつまでもこのままにしておいてもらいたいと思っている。
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