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2010年8月31日

北に逃ぐる人はそれぞれのローカル線に吸ひ込まれ人の顔取り戻す


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もう言うまでもなく、今日もまた暑い一日だった。午後六時の上野駅は帰宅する人の人いきれに満ちている。

上野駅から北に向かう人たちは、都会の熱気から逃げようとしているように、それぞれのローカル線のホームに向かう。

今日で八月も終わり。明日から九月だが、まだまだ涼しくなりそうな気配はない。

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2010年8月30日

この夏の稲穂の重く垂るるなり野分の風も知らざるままに


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今年は猛暑のせいか、稲の稔るのが早いなと思っていたら、もう稲刈りが始まっている。家の近くの田んぼも、稲の穂が見るからに重そうだ。

今年は豊作なんだろう。しかし、稲は豊作でも野菜がおかしくなっているみたいで、ジャガイモでもかぼちゃでも、見事に大きく育っているというのが少ない。

天気予報をみても、これからまだまだ暑そうだ。本当に体力温存しとかないとヤバイという気がしてきた。空模様は真夏のままで、秋の実りという話になってしまっている。

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2010年8月29日

暑き日を浴び浴びてその実の内に結び尽くして堅き南瓜よ


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知人の畑で収穫されたばかりのかぼちゃとゴーヤをもらって帰った。

かぼちゃは、ヘタのあたりがちょっと盛り上がっているのがホクホク・タイプで、平らなのがしっとりタイプなんだそうだ。これはしっとりタイプ。

我が家では妻も娘たちもホクホク・タイプが好きで、近頃はずっとホクホク・タイプを食べさせられていたので、今日は特権を発揮してしっとりタイプをもらって帰った。

 

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2010年8月28日

先週も今週もまた来週もひたすら暑き日の続くてふ


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今日は確実に、私がつくば周辺で体験した一番の暑い日だったと思う。

六年前、東京で三十九・五度という記録が出た日は、私は昼前につくばを出て、その最高気温をまさに都心のアスファルトの上で体験していた。

三時過ぎに訪問した先で 「知ってる? 今日は三十九・五度になったんだって」 と聞いたとたんに、膝の力が抜けて立っていられなくなった。冷たい麦茶をもらって、「道理でおかしいと思ったよ」 とつぶやいたのを思い出す。

今日はアスファルトの上ではなかったが、家の中で頭がぼうっとするほどの暑さを味わった。廊下の壁を触ると風呂に入ったように熱い。確実に体温越えしていたと思う。

今年の夏は、あんなような無茶苦茶な最高気温記録は出てないが、とにかくずっと暑い。冷える暇がなく引き続いて暑い。どちらかというと、こちらの方が辛い。来週もまたずっと似たような暑い日が続くらしい。おかげで、まともな歌を考える気力がない。

写真は夕方七時頃の空。日が暮れて、ようやく少しはしのぎやすくなってきた。やれやれ。

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2010年8月27日

空よりもやや緑がかる常磐線に今日は二人が巻き込まれしとぞ


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いつになったら涼しくなるのだろう。今日も頭がくらくらするほどの暑さである。郵便局に行って、銀行に行って、昼飯にそばを食べて、ちょっとコンビニで買い物して帰ってくるだけで、命がけというほどではないが、かなりの気合いで出かけなければならない。

写真は午後四時の神田川。空はまだ真っ青で、まだまだ暑い。

都心からの帰り、上野駅で常磐線に乗り換えようとしたら、人身事故で一部の電車に遅れが出ているということだったが、既に回復しているようで、スムーズに帰って来られた。ところが、取手駅に着く直前で、南千住駅で人身事故が発生したため、その電車は取手駅からの折り返しができないと告げられた。

一日二度の人身事故。哀しいなあ。

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2010年8月26日

ひむがしの空の低きに出でし月を何処の人ぞ立ちて待ちたる


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昨日が満月で、今日が十六夜月かと思っていたのだが、暦の計算上では、一昨日が満月で昨日が十六夜月、そして今日は立待月なのだそうだ。見かけ上は昨日が一番まん丸に見えたのになあ。

今日の月にしても、ほぼまん丸と言ってもいいが、月齢は十六をちょっと越したぐらいで、立待月になってしまうんだそうだ。

立待月の次は居待月で、その次が寝待月。月の出が少しずつ遅くなるので、立って待ち、座って待ち、そして寝て待つということになるらしい。

つくば周辺は、日が暮れてしまえば少しは涼しさが感じられるようになってきた。もう熱帯夜になることはないと期待したい。

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2010年8月25日

熱帯夜の縁より湧ける伏流水の如き涼風を待ちゐたるなり


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日中は嫌になるほど熱いが、日が暮れてからは少しは涼しくなっているような気がする。六時半をすぎると世の中が薄暗くなり始め、七時になるともうすっかり夜だ。

このくらい日が暮れたら、いつもの年ならもっとずっと秋の気配が漂っていてもいいのだが、今年はまだまだである。天気予報をみると、東京は今月いっぱい熱帯夜が続く。

来月になると途切れるのかというとそうではない。来月の予報がまだ出ていないので、わからないだけだ。おそらくまだまだ続くのだろう。

そこに行くと、つくば周辺は最低気温が二十三度とか二十四度とかで、辛うじて熱帯夜ではなくなってきた。ありがたいことである。気の毒なのは、都内在住の人たちだ。

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2010年8月24日

湾岸に湧く雲もなし旅客機の光る白さよ行かざる夏よ


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今日もものすごい上天気。朝のうちはちょっと雲が多かったので、それほど気温が上がらずに済むかと期待したが、いつの間にか快晴になって、やっぱり汗が噴き出した。

写真は東京ベイエリア、有明の風景。「ゆりかもめ」 の国際展示場正門という駅舎がみえる。

写真では雲が全然見えない。本当にもう、一雨欲しいぐらいのところだが、なかなか降ってくれない。向こう一週間の天気予報をみても、傘のマークが全然ない。

まだまだしばらくは暑さに耐えなければならないようだ。

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2010年8月23日

夏空よりぽとり落ち来て死ぬる蝉の如く切なく人を恋ふ君


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今日もまた、むっとするほどの暑さ。日向を歩いていると息苦しくなるほどだ。写真は神田の路地。日が傾いても空気がからみつくように暑い。

思えば、お盆前に田舎に帰ってから、一日も休んでいない。外に出ない日でも、部屋にこもって原稿を必死に書いていた。帰郷の時も、片道 8時間ぐらい連続して運転していたから、疲れの抜ける暇がない。さすがに少し夏バテ気味だ。

これからまだまだ残暑が続くというし、無理をせずに体力を温存しておこう。今日の歌は、実は昨夜 Twitter に tweet したもの。背景となるストーリーは、知人の息子の遠距離恋愛なのだが、これ以上は秘密にしておこう。

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2010年8月22日

古時計生き返り刻む七時半は何時の年の七時半かは知らず


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妻のお気に入りの Agnes B の腕時計が行方不明にになった。モノを大事にする妻にしては珍しいチョンボである。

多分、そのうちどこかから出てくるだろうから、新しい時計は買わずに、かなり前に使っていた無印良品の腕時計をとりあえず使うことにしたようだ。

ところが、その時計はとっくの間に電池切れになっていて動かない。仕方がないので、私が仕事で外出した帰りにホームセンターに寄って電池交換してもらうことにした。

ところが私の用事が長引いてしまい、ホームセンターに寄ったのは閉店間際の七時過ぎである。ぎりぎりで受け付けてもらって電池交換し、針が動き始めた。めでたしめでたし。

写真は閉店間際のホームセンターの駐車場である。

 

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2010年8月21日

たつぷりと湿る世界を雲間より朧に照らす十二夜の月


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今日は仕事のため、車で桐生までの道を往復した。途中できれいな景色がいくらでもあったのだが、車を停めて写真を撮る余裕はなく、日が暮れて帰宅するまで、一度もカメラを手にしなかった。

車を駐車場に入れて空を見上げると、雲の隙間から月が顔を出したところだった。蒸気をたっぷり含んだ空気を通してみる、ぼんやりとした月である。

明後日は二十四節気の処暑。暑さが止む頃というわけだが、実際にはまだまだ残暑以上の暑さが続くらしい。

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2010年8月20日

上野山さしもの夏も揺らぎゐて宵の風にぞ人は吹かるる


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昨日まであの暑い京都にいたので、東京が妙に涼しく感じられる。朝に天気予報をみたら、東京の最高気温は京都のそれより三度低い。

真昼に外を歩いても、コンクリートの照り返しが京都ほどではない。汗が噴出しないで済む。

日が暮れてからは暑苦しいという感じはない。気付いてみれば今日は八月の二十日。東北では小学校の夏休みが終わる時期である。

上野駅の常磐線ホームから見渡すと、夏の終わりらしい雰囲気が漂い始めている。

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2010年8月19日

その昔我は都の端にゐて盗賊をすることのありしか


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京都の町を歩くと不思議な感覚にとらわれると、昨日の和歌日記に書いたが、自分はもしかして遠い前世に京の町に住んでいたことがあったのではないかという気がするほどだ。

その昔、私は京都でどんな人生を送っていたのだろうか。京都の貴族の端くれだったろうか。それとも盗賊でもしていたのだろうか。

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2010年8月18日

高き日の京に落とせる影もまた果てなき時の彼方の白さ


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京都の町並みは不思議なところがある。とくに夏の日の白い光の中でみると、それをしみじみと感じる。

この白い光は、歴史の彼方から発している光のような気がしてくるのである。そして、その白さの背後に、いろいろな情念がとぐろを巻いているのだが、それをつんととぼけているところがすごい。

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2010年8月17日

窓の外に京の都の暑き日を眺めてすする麦茶冷たし


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さすがに京都だ。暑い。誰に聞いても最近で一番暑い夏だという。

ただ、その暑さを実感するのは、エアコンの効いた室内から外に出たときのみ。さすがに外に出るとくらりと眩暈がするほど暑いが、部屋の中で麦茶を飲んでいる分には楽なものだ。

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2010年8月16日

様々の蝉の声して様々の遺風を伝へ寺に風吹く


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京都に来ている。今日の夕方から缶詰になるが、昼過ぎに黄檗宗の大本山であるという万福寺を拝観した。隠元禅師開山された由緒あるお寺だという。

中国の明代に様式に則って作られているというので、どこかちょっと異国風な感じがするところがあるが、落ち着いて廻れるいいお寺だ。

禅宗系の大きなお寺と、浄土宗系の小さなお寺はいいなあ。

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2010年8月15日

盂蘭盆の日に焼かれたる葦簀越しにつくつくほふしの声ぞ聞こゆる


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どうやら猛暑日になっているようだ。とにかく暑い。部屋にこもって仕事をしているが、廊下に出るだけで息苦しくなるほどの熱気だ。

部屋からベランダに出るガラス戸には、昔ながらの葦のすだれがかけてある。これがあるとないとでは、部屋の中の温度が全然違ってくる。

よしず越しに見る町内は、日に照らされて焼け付いているようだ。

それでも、昼過ぎ頃にツクツクホウシの鳴き声が聞こえた。ツクツクホウシが鳴きだせば、夏の終わりも近いという印象があるのだが、今年はどうなんだろう。

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2010年8月14日

盂蘭盆の見えぬ夕日の傾けば世界を浸す蒼き夕暮れ


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今日は曇りがちの一日で、気温はそれほど上がらなかったが大変な湿度で、かなり蒸し暑かった。

夕方になってもその蒸し暑さはなかなか収まらない。空はびっしりと雲に覆われて、西の方角にも夕焼けは全然見あたらない。

晴れた日の夕暮れは世界が赤っぽくなるが、今日のような日は青く沈んで見える。蒼い夕暮れである。そして日の暮れるのがだんだん早くなる。

帰郷で手の付けられなかった仕事に再びとりかかる。これ、本当にお盆休みなのかなと思う。

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2010年8月13日

喉鳴らし膝に擦り寄る盆の猫森羅万象我がものとして


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昼過ぎに酒田を発ち、途中で食事をして、八時半頃に自宅に戻った。一般の帰省ラッシュとは逆方向なので、高速道路はもっと空いていると思っていたが、実際には案外混雑したので、ほとんど一般道を通って帰ってきた。

私は混雑した高速道を通るぐらいなら、一般道の方がいいというタイプの人間である。その方が、いろいろな発見があって楽しいし。

家に着いたら、猫がゴロゴロ喉を鳴らして甘えかかってきた。三日間、寂しい思いをしていたらしい。娘たちが留守番していたとはいえ、昼間は外に出ているので、しんとしてしまっているし。

 

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2010年8月12日

能登の海渡る野分の先触れの雲に隠るる鳥海の峰


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今日は午前中にあちこちの墓参りツァーを終えた。終えたとたんに台風の雨が降ってきた。

降るなら降るでもっとどっと降ってくれれば地面も冷やされるのに、降っては止み、降っては止みだ。まあ、夜には本格的に降ってくれるようなので、少しは涼しくなってくれるだろうが。

写真は鳥海山、右側のピークが雲に隠れてしまっているのがが、ちょっと残念だ。

昼過ぎは、土門拳記念写真館に姪を連れて行って、私も久しぶりに古寺巡礼の写真の数々をみた。

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2010年8月11日

わだつみに沈む日影の照る里に眠れる思ひ我が内にあり


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朝につくばの地を発って、酒田に来ている。途中、寒河江のサービスエリアに降りたら、息が詰まるほど暑かった。さすがに内陸である。京都みたいな暑さだ。

内陸は、我々が通り過ぎた直後に大雨になって、あちこちで道路が冠水したらしい。自分の晴れ男ぶりがありがたい。

写真は庄内空港から見た夕日。酒田はこんなような天気だ。明日は午後から雨になるらしいから、昼前にあちこちの墓参りを済ませようと思う。

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2010年8月10日

天気とは晴れては曇り降るものと今日の空にて改めて知る


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今日出がけに、NHK ラジオの気象予報士のおねえさんが、「今日の天気は、晴れたり曇ったり、降ったりです」 と、冗談交じりに言っていたが、まさにその通りの天気である。大当りだ。

晴れていたかと思うと急に曇って降りだし、ずっと降るかと思っていると、いつの間にか晴れている。忙しい天気である。

写真は、朝の秋葉原の路地。さーっと降ってきて、あれよあれよという間に止んでしまった。もう少し降ってくれる方が、気温が下がってありがたいのに。

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2010年8月 9日

盆近しバイオレットの朝焼けを貫く思ひ故郷に飛ぶ


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今日は台風の影響とやらで、関東では降ったり止んだりの天気になっている。日が射さないので、気温は上がりにくく、久しぶりで真夏日にならずに済むようだ。

写真は、夜明け前の東の空。なんだか薄気味悪いような朝焼けだった。この写真を撮ってまもなく、さーっと雨が降ってきて、それからは降ったり止んだりが続いている。

明後日から酒田に帰郷するが、はっきりしない天気になりそうだ。とはいえ、私は晴れ男なので、墓参りなどの要所要所ではきちんと晴れるはずだ。今までもそうだったし。

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2010年8月 8日

子は眠り猫も鳴かざる蒼天に様々の蝉ひたすらに鳴く


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里帰りを控え、今日は家にこもって原稿書きに集中。

相変わらず暑い。近所の子どもたちの声も聞こえない。きっと昼寝をしているのだろう。子どもたちばかりではない、私だってシエスタが欲しいぐらいだ。

猫は家中で一番涼しいところを知っている。廊下の隅や玄関のたたきで横になっている。猫のいるスペースに私の体の収まりきれないのがくやしい。

様々の蝉が争うように鳴いている。芭蕉が山寺に見いだしたのは、音に満ちた静寂だ。

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2010年8月 7日

風渡る堰の水面の片隅に秋生まるれど留まるを知らず


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半ドンの予定だった仕事が長引いて、二時までかかった。引き上げてくるときにちょっと遠回りして、岡堰を通ってきた。

岡堰は農業用水を貯めておく堰。秋になると水を放流して、半分以上は水底が現れるが、今はまだ満々と水を湛えている。

日差しは強烈だが、何となく立秋になったような気にもなる風景である。とはいえ、まだカテゴリーを 「秋の歌」 とする気にはなれない。

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2010年8月 6日

六十五年前突如として広島に湧きたる雲の黒さを思ふ


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朝、いかにも一降りありそうな黒い雲がもくもくと湧いていたので、降って涼しくなるのを期待したが、空振りに終わった。

これでずっと晴れっぱなしで、世界は暖められっぱなしである。外を歩くとアスファルトの照り返しで、眩暈がしそうなほどだ。

明日も明後日も晴れるのだそうだ。明日は立秋なのだが、暑さは収まるどころではなさそうだ。しかし、日が暮れてからは少しはしのぎやすくなってきたような気がする。この調子で、夜だけでもいいから少しずつ秋らしくなってもらいたい。

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2010年8月 5日

路地裏に残る火照りよ遠き日よ何もかも皆西へと沈め


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今日も暑さは相変わらず。何もしなくても汗の噴き出る朝も相変わらず。何故、こんな暑い日に男は長ズボンをはいて靴下はいて仕事をしなければならんのだ。日本の夏は熱帯より厳しいというのに。

日向を歩くと気が遠くなりそうになるが、日陰は案外風も渡って、なんとかなる。こうでなければ、熱中症患者が続出する。

写真は夕方の秋葉原の景色。西日がビルの彼方に沈もうとするところ。路地にはまだまだ火照りが残っている。

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2010年8月 4日

夏の日の暮るる時こそ一人なれ痩せたる高校生の影遠ざかる


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八月も四日となり、暑さはそのままで夕暮れのみが早くなる。蝉たちが一日の最後の鳴き声を上げている。今日は初めてミンミンゼミの声も聞いた。

西の空が赤く染まり、涼しい風も吹き始める。来週はお盆で里帰りだ。酒田の夕暮れはもっと涼しくなっているだろう。暑い暑いと言っているうちに、季節は進む。

駅から駐車場への道、目の前を高校生が歩いている。一人で辿る帰り道は、高校生にはとても甘美なものだ。

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2010年8月 3日

軒下にぶら下がり涼むかまきりの背後にはただ青き夏空


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縁側のひさしにぶら下げた洗濯物を吊るための針金フックに、カマキリがぶら下がって涼んでいる。

珍しい画像になりそうなのでカメラのレンズを思い切り近づけて接写しようとすると、鎌をもたげて威嚇してきた。液晶で見ると、なかなかの迫力である。

カマキリの向こうにはどこまでも青い空が広がり、地平線から湧き上がる入道雲を支えている。

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2010年8月 2日

一夏のうちの十日を限りとし鳴き尽くさむとひたに鳴く蝉


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今日はやたらと湿気の多い日だった。朝からもわっとした感じの日で、外を歩いてもそれほどの熱気というほどでもないのだが、やけに汗ばかりかいた。

夕方に取手駅まで戻ってきて、駐車場までの道を辿る間も、やはり空気にまつわりつかれるような感覚は変わらない。どろりと撫でられるような湿気だ。

この暑苦しさの中でも、蝉は鳴く。果てしなく鳴く。限りある命を鳴き尽くさんとばかりに鳴く。

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2010年8月 1日

七月の暮れゆく空ににいにいと油蝉との声渡り行く


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今日もムチャクチャに暑い。家の周りは蝉の声に満ちている。七月半ば、蝉が鳴き始めたという書込みが相次いだ頃も、つくば周辺は静かなものだったが、今週に入って、ようやくにぎやかに鳴き始めた。

鳴いているのは、ニイニイゼミとアブラゼミだと思う。ニイニイゼミが通底音のように鳴き通すなかで、時々アブラゼミの声がぎんぎんに響き渡る。

その向こうから、スズメやヒバリの声も聞こえる。夏の空は、とてもにぎやかだ。

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