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2010年12月31日

波紋立つところはいつも決まりゐて流るる川の年は暮れゆく

On the surface of the year-end stream / Some parts show waves / While other parts are calm


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大晦日。日本中で関東だけがいい天気になっているらしいが、木枯らしが吹いて寒い。

昨日で大掃除関係はけりがついたと思っていたが、子細にみるとまだし残していることが結構あって、やはり今日もバタバタしているうちに夕方になった。

あとは起きているうちに新年になる。

土手に出ると、川面には波紋の立つところと立たないところがある。川の土手の地形と、川底の地形の関係なのだろうが、おもしろいことだ。世の中にも波立つところと平穏なところがあるようなものだろうか。

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2010年12月30日

籾焼きの煙は風に煽られて地を這ひ香り我に届かず

I can't catch the scent / Of  rice chaff burning / North wind blows the smoke away


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去年の年末はバタバタで、年が明けて今年の正月になってから大掃除をしてしまった。これに懲りて、今年は昨日のうちに家の内側の大掃除を昨日済ませ、今日は外側を片付けた。これで落ち着いて正月を迎えられる。

写真は午後四時過ぎ頃のつくばの風景。遠くで籾殻を焼く煙がたなびいている。北風が強いので、煙は高く昇らず、地面を這うだけだ。

明日はいよいよ大晦日。何だか今年は、ふと気付いたら急に年末という気がする。

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2010年12月29日

年の瀬の日暮れの空に微かにも消え残りゐる夕焼けの色

Subtle shade of afterglow /  Left beyond the horizon / Of the year-end


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なんだか日付感覚が狂ってしまっていて、今日は三十日だとばかり思っていたが、よくよくカレンダーをみれば、まだ二十九日だった。

今日は家の中の大掃除を済ませた。明日は外壁と窓ガラスを掃除しておしまいにする。それで今年は終わりと思いこんでいたのだが、実際には大晦日はその一日先だ。何だか得した気分。

写真は夕暮れのつくば風景。東側を写しているのに、微妙な夕焼け感があるのが不思議だ。

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2010年12月28日

黄昏の冬空に浮かぶものもなく奥行きのみを立体視せり

Three-D view in winter twilight / Shows nothing / But far-out depth of the sky


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仕事納めは済んだような済んでいないような状況で、あちこちから年末のし残しみたいな仕事の依頼がちょこちょこ入ってきて、微妙な忙しさである。

とはいえ、明日になればもう年末の三が日になってしまうから、電話が入ることもなかろう。そうなれば、今度は大掃除。考えてみると、年末ほど妙に忙しい時期もない。

今日も快晴で日は暮れた。写真は午後五時の空模様。今月の第二週 (庄内では 「大黒様の歳夜」 を祝う頃) よりは、だいぶ日の入りが遅くなった。正月の第二週頃になると、今度は日の出も早くなって、少しは日の延びるのを実感することになる。

今日は南風が入ったらしく、日だまりでは暖かさを感じたが、日が暮れてからはしんしんと冷えてきている。

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2010年12月27日

日の本の隅々に行く年賀状をプリンターよ刷れ呻りを上げて

Roaring and shaking / My printer outputs new year cards / That go throughout Japan


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公式には今日で仕事納め。しかし個人的に請け負っているのがまだ残っているので、もうちょっとである。

朝から都内のオフィスに出かけたが、東京駅の人身事故と、都営地下鉄の車両故障と人身事故が重なって、エライ騒ぎだった。年を越せずにいのちを落とす人がいる。

夕方は早めに帰ってきて、年賀状の印刷だ。一昨年買った Canon の一番安いプリンターが、なかなかの実力を発揮して、どんどん印刷してくれる。値段は安いが、スキャナー昨日もコピー機能もなく、単純にプリンター機能に特化したものなので、丈夫でしっかり働いてくれるのがいい。

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2010年12月26日

ふるさとの雪は少しく解けかけて常夜灯の如く冷たく光るか

Snow in my home country / May be a little bit melting / Shining cold  like an all-night light


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いよいよ押し詰まってきた。日曜だから大掃除でもしたかったところだが、今日も一日仕事。帰り際に 「よいお年を」  と声を掛け合って、家路を辿っている。

写真は途中でコーヒーブレイクに寄り道したスタバの店先の植え込みにおかれた灯り。なかなかの風情である。

今日は昨日よりは暖かい。酒田に積もった雪も少し溶け始めているようだ。シャーベット状になっているのだろうか。しかし溶けかけて夜明けまでに凍った雪は、アイスバーンになるからこわい。

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2010年12月25日

クリスマスの夜風に吹かれ一日の仕事を忘れ脳を冷やさむ

Cooling my brain / Apart from the pending things / On the Christmas day


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土曜日で、しかもクリスマスでもあるのに仕事である。ようやく終えて、帰る途中に守谷のショッピングセンターによってコーヒーブレイク。

テラスの席は景色がいいが、いくらなんでも寒すぎて誰も座っていない。私も早々に諦めて屋内に退却した。

まだ年賀状の印刷をしていない。二十七日か二十八日になってしまいそうだなあ。

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2010年12月24日

クリスマスイブに一匹残されて黒猫は小さくにゃあと鳴きけり

A black cat mewed / Left alone / In the Christmas Eve


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今日はクリスマスイブ。子どもたちが小さかった頃は、クリスマスケーキで祝ったものだが、大きくなってしまうと、それぞれが友達同士でパーティをしているようで、我が家はひっそりとしたものである。

ひっそりしたといえば、二十日に年上の方の白猫が死んでしまったので、一匹取り残された年下の黒猫はずっときょとんとしている。この猫にとっては、仲間の猫がいない初めてのイブである。

白猫は気位が高かったので、黒猫が近づくとフーッと牙をむいて威嚇していたものだ。その威嚇してくれる仲間がいなくなったのは、黒猫にとっては拍子抜けしてしまうような状況であるらしい。

というわけで、今年は拍子抜けするクリスマスイブである。

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2010年12月23日

枯れ薄久方の日に身を染めてさざ波寄する岸の辺に立つ

Bare pampas grass / Standing by the rippling stream / Shone by the setting sun


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今日は天皇誕生日。天皇誕生日は大抵よく晴れる。私がこの和歌ログを初めて七年経つが、その間で雨が降ったのは平成十九年のこの日のみ。ただこの日も、昼前は雨だったが、昼過ぎからは上天気になった。その他の年は、一日中上天気。

十一月三日もよく晴れる。この日は明治天皇の誕生日。七年間に雨は一度も降らず。平成二十年は曇りがちだったが、その他の年はずっと上天気である。

今日も朝から上天気。東北は大風で大変のようだが、関東は大風のおかげで富士山がきれいに見えた。写真はほとんど裸になりかけた薄の穂。

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2010年12月22日

隣り家(や)の取り壊されてトタン板露はとなりぬビルを望めど

Under the high building / Neighbor house was knocked down / To expose poor outer wall


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今日は冬至。昼が一番短い日とされるが、日没は先々週あたりよりちょっとだけ遅くなっていて、四時半を過ぎてもけっこう明るい。その代わり、日の出がそれ以上に遅くなっているので、昼が一番短いということに違いはない。ちなみに、日の出は冬至を過ぎても年明けまでどんどん遅くなる。

写真は、神谷町あたりの風景。ちょっと路地に入ると、昔ながらのしもた屋と超近代的な高層ビルが折り重なって見える。隣の家が取り壊されて駐車場になったりすると、それまで見えなかったトタン板の外壁があらわになったりしてしまう。

昔からの街でなければ見られない光景。「戦後」 という言葉が急に身近に感じられる。

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2010年12月21日

黒土の小さき穴の底にても白きままにて猫逝きにけり

White lady cat / Still remains white / Buried under the black earth


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昨夜帰宅したら、我が家の二匹の猫のうち、年長の方の白猫が死んで、妻と娘たちが泣き濡れていた。享年十八歳。猫の寿命は十五~十六年と言われているから、十分に長生きした。大往生である。

かなり前から動きは鈍っていたのだが、この二~三日、動かずにじっと横たわっていることが多くなっていたので、そろそろ寿命かなと思っていた。しかし、ちゃんと猫トイレまで行って排泄していたので、そんなに急に逝ってしまうとは思わなかった。

この猫はとても気位の高い猫で、容易に人になつかず、気に入らないことがあるとすぐに噛みついたりひっかいたりしていた。

朝一番で庭に穴を掘り、埋葬した。十八年間、我が家に潤いを与えてくれてありがとう。写真は、元気な頃に庭で日を浴びる姿。

これで、一時は犬一匹に猫二匹いた我が家も、今は黒猫一匹になってしまった。

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2010年12月20日

この年もせむと思ひし半分もせぬうちにこそ押し詰まりけれ

Done less than half / Of things that I planned / At the beginning of this year


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まるで 『ノルウェイの森』 の表紙みたいな色合いで、南天の実がなっている。今日は朝のうちはどんよりしていたが、昼前から晴れて、気温も昨日よりは高くなった。

だがふと気付けば、十二月ももう二十日である。年賀状の印刷もしていないのに、年末まで予定が目白押しだ。

今年もやろうと思っていたことの半分もできないうちに終わってしまいそうである。

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2010年12月19日

靴底を通し伝はる微かにも霜柱の土に還る感触

Frost ice needles / Faintly go back to the earth / Under the winter sole


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今日の明け方も寒かった。地面には霜柱が立っていて、日が昇ってからかなりの時間が経っても、まだ解け残っている。

最低気温はマイナス一度ぐらいと伝えられているが、地面付近はもっと下がっているのだろう。地面の中の水分がバリバリと地面を割り、氷となってせり上がってくるのだから、考えてみるとなかなかのものである。

こんな霜柱をみると、つい踏みつけて歩いてみたくなる。靴底の下で、ジョリリと崩れる感触が愛おしい。

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2010年12月18日

何物もまとふことなき冬の木の小枝の先の浴びる光よ

Bathing the sunshine / Winter trees are naked / To the point of twigs


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冬の木である。西に傾いた日を浴びて、木の肌が輝いている。

この木はドングリのなる木なのだが、今年はドングリが落ちてこない。夏の異常な暑さのせいだという。こんなだから、山にもドングリがならずに、熊が里まで下りてくる。

とはいえ、葉を落として何一つ身にまとわぬ木の潔さは、なかなかのものである。気持ちのいい光景である。

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2010年12月17日

パトカーの屋根で赤色灯は回りその危うさを乗する電波よ

The strained atmosphere / Is on air / With the red light on the Police car


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今日は年末進行の原稿書きのため、一日家で仕事の予定だったので、朝に取手駅から上野行きの電車に乗ることはなかった。それで朝九時のラジオニュースを家で聞いていたら、取手駅西口之バス停で、無差別傷害事件が発生したことを知った。

昼前頃に取手駅前の銀行に行った時は、ようやくテレビ局のスタッフが現場に到着してしばらく経った頃で、多数のテレビカメラがものものしく現場に焦点を合わせていた。

この写真は、ペデストリアン・デッキから現場を移したもの警察の車がまだ留まって、警戒に当たっている。いつも利用している取手駅がまたしても妙なことで全国ニュースになってしまった。ちなみに前に全国ニュースになったのは、平成四年の六月に、常総線の車両のブレーキがきかず、駅ビルに突っ込んでしまったときのことである。

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2010年12月16日

コスモスの休耕田に咲く冬の映すものなき空ぞ見上ぐる

Cosmoses are in full bloom / Under the winter sky / That reflects nothing in gray


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今日は寒い。ようやく冬の本当の寒さが来たという気がする寒さだ。

その寒空の下で、なんとコスモスの花が咲いている。休耕田を利用して育てているろうが、こんなに寒くなってもコスモスというのは咲くのだなあと驚く。

今日の空は曇っている。たれ込める黒雲ではなく、高く一様な薄いグレーの空だ。何もない冬空である。その何もない空の下に、宇宙という名の花の咲き乱れる不思議。

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2010年12月15日

雪落とし身を軽くして関東に流れ着きたる千切れ雲黒し

After getting lighter / By dumping heavy snow / Dark clouds have come to Tokyo


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師走十五日の日が暮れた。年賀状の受付が開始され、いよいよ押し詰まったような気がしてきた。年末進行の原稿があるので、仕上げなければならない。明日は一日それにかかり切りにならないといけないな。

日が暮れると急に寒くなった。酒田は雪だという。酒田在住の人たちが Twitter でいかにも寒そうな tweet をしてくれている。

関東もそれらしい天気だ。日中は晴天だったが、夕方からは日本海方面から飛んできたような雲が空に広がってきた。強風にちぎられたのがありありとわかるような、毛羽だった輪郭の雲である。

明日はつくば方面も最低気温が零度になるらしい。

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2010年12月14日

南極の日に小春日を浴びながら北極てふ名の白き花咲く

White flowers named North Pole / Are at the sunny spot / On the memorial day of the South Pole


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今日は忠臣蔵の討ち入りの日であると同時に、「南極の日」 でもある。一九一一年十二月十四日に、ロアール・アムンセンらが人類で初めて南極点に到達したことに由来するという。

仕事先の花壇に、きれいな白い花が咲いている。冬でも咲く花はいくらでもあるらしい。「マーガレットに似てるけど、何という花ですか?」 と訊ねると、「マーガレットを品種改良したもので、『ノースポール』 と言います」 と教わった。

南極の日に北極 (North Pole) という名の花が咲いているというのはどういう暗示なのだろうか。

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2010年12月13日

流れ込む浮き世のよしなしごとどもを荒波立てて消す日本海

Various anxieties flowed into the Sea / Soon will be shattered / By the angry waves


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Twitter に kugi_neji さんの 「寝言も妄言も泣き言も全部集めて速し最上川」 という 自由律俳句っぽい tweet があったので、「流れ込む寝言妄言泣き言を荒波立てて消す日本海」 という返歌をしてみた。

で、今日の歌はこれをちょっとだけ変えてつくってみた。人の世のよしなしごとが、最上川に落ちて日本海に流れ込む。しかし、冬の日本海の荒波は 「小さなことを気にすんじゃねぇ!」 とばかりに、粉々に砕き消してしまうというイメージである。

この歌は関東にいて詠んでいるので、残念ながら日本海の荒波の写真を載せるわけにいかず、都会の日常風景でお茶を濁させていただく。

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2010年12月12日

木枯らしも吹かぬ夜空に白々と深夜スーパーの灯は漏れていく

Hollow lights leak / From a midnight super market / To the sky without a cold wind


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今日は一日仕事で水戸方面に出かけていて、夜の十時も過ぎた頃に戻ってきた。茨城県議会議員選挙はとっくに終わって、今は開票作業の真っ最中だろう。

今日は昨日とはうって変わった寒さになるとの予報だったが、外はそれほどの寒さではない。風がないので、コートもなしで全然平気だ。

我が家の近所のスーパーは、深夜十二時までの営業だが、日が暮れてからみると遊園地の建物じみてみえる。不思議な印象だ。

クリスマスが近づいているが、浮かれた気分はない。クリスマスツリーもない。やはり不況なのかなあ。それでも、店内は白々しいほどの灯りに照らされている。

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2010年12月11日

風に舞ふ落ち葉はしばし生け垣の上で最後の色ぞ止むる

Falling leaves show their final shades / On the green hedge / Before going back to the earth


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昨日から天気予報で、土曜日は南風が吹いて暖かくなると言っていたが、午前中は 「そんなに暖かいかなあ」 というような感じだった。午後二時を過ぎてようやく暖かい気がしたが、南風とはいえかなりの強風なので、小春日和という気はしない。

写真は、生け垣の上に散った枯れ葉。iPhone のカメラは、こういうものを撮るとちょっと彩度が強調され気味で、おもしろい色合いになる。

明日からはぐっと冷え込むそうだ。何だか風邪を引きかけたまま、こじらせずにもちこたえているというような状態が続いているので、気をつけなければ。

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2010年12月10日

期日前投票をせし帰り道おぼろに望む冬の夕焼け

A fading glow of sunset / Beyond the other side of the river / After voting the election


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今日は今週の日曜日の茨城県議会議員選挙の期日前投票に行ってきた。当日は朝から晩まで仕事ででかけるので、地元にいないのである。

投票の帰り道、ちょっと遠回りして小貝川の土手を通ったら、ちょうど日が沈んでしまうところで、川の向こうに夕焼けが見えた。あと五分早かったらもっときれいだったろうが、だんだん朧になってきているところだった。

明日は一日中南風が吹いて、十一月初めの気温になるらしい。なかなか三ヶ月予報通りの寒さにはならないようだ。

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2010年12月 9日

立ち枯れのまま植え込みの紫陽花は色香を残し年を越すらむ

Dead hydrangeas will pass the year / Keeping their purple shades / As natural dry flowers in the city


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今日の昼頃、秋葉原の近くの歩道を歩いていたら、植え込みのアジサイが、夏前に咲いたままの形でドライフラワーになっているのを発見してビックリした。

これって、今年の夏があまりにも暑すぎて、しかも雨がほとんど降らなかったせいなんだろうか。

このまま本格的な冬になれば、またしても雨が少なくなって空気は乾ききるから、この状態のまま年を越してしまいそうな気がする。一体いつまでドライフラワーの状態でいられるのだろう。

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2010年12月 8日

昨夜散る落ち葉は歩道の敷石を彩りて今朝ははがれまいとす

Leaves fell down last evening / Stick to the pavement / To show early winter tones


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今日は新宿の某大学院大学で臨時講師を務めた。講師といっても、業界の状況のプレゼンテーションみたいなもので、まあ、それほど重い仕事というわけじゃない。

写真は新宿の歩道に降り積もったイチョウの葉。歩道の端は自転車置き場になっている。自転車の影とイチョウの葉の色のコントラストがおもしろい。

歩道には掃除の仕事をしている人がいて、竹箒で必至に落ち葉を掃き集めている。落ち葉というのは、アスファルトや歩道にくっつくと、濡れ落ち葉でなくても、なかなかはがれない。

何か粘着系の物質を分泌しているのではないかと思うほどで、見ているだけでも大変そうだ。

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2010年12月 7日

大木の高きは人に見上げられ冬の虚空に引き込まんため

Trees are so high / that they can absorb / those look up in the winter day


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少しずつ寒くなっている。とくに今日は、夕方近くになってからかなり風が冷たくなった。

それでも散らずに残っている木の葉がある。大木の枝の葉は、下から見上げると不思議な命を感じさせる。

大木が高いのは、見上げられるためである。いや、見上げるほど高いから大木というのだろうが、やはり、見上げられるために高く育っているのである。

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2010年12月 6日

ゆっくりと夜の都心に往く車と家路を急ぐ車の灯り

Cars slowly go to downtown / Fast cars are back to home / On the evening highway


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今日までは暖かいんだそうだ。日が暮れても風が冷たくない。マフラーを巻いて早足で歩くと、汗をかきそうだ。

国道六号線の信号が変わると、夜の都心に向かう車と、家路を急ぐ車が行き過ぎる。その中に、荷を積んで地方都市に向かうトラックが混じる。

明日からはようやく年の瀬らしい冷え込みになるらしい。

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2010年12月 5日

南面に一筋の雪もなき山を眺めて走る小春日の道

Not even a single streak of snow / On the south slope of mountain / In this mild winter day


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仕事で栃木県に来ている。今、国道沿いのファミレスで昼食を食べながら更新している。

私の出張時の常で、上天気。車を運転していると汗ばむぐらいの小春日和だ。気象庁の予報では、十二月の気温は平年より低めと言っていたが、今のところは完全に外れている。そのうち寒くなるのだろうが。

とにかく自分の晴れ男ぶりについては、神に感謝したい気持ちになる。天気の心配をしないで済む (晴れると確信しているので) というのは、ストレスにならないから本当に楽だ。

写真は日光の男体山。南面から望んでいるからか、雪はほとんど見えない。なお実際には、頂上のちょっと上辺りに、下の方にあるのと同じぐらいの太い電線があるのだが、邪魔だから消してしまった。クリックして拡大すると、空の色が少し不自然になっているのがわかると思うが、ご容赦。

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2010年12月 4日

北風に吹かれ夢よりうつし世に戻れる如く赤き薔薇咲く

A red rose, waken up / From a year of dream / By the north wind of winter


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我が家の裏の空き地のバラは、近頃少し体力が弱っていたようで、今年はまともな花をつけなかった。とくに夏の間は暑すぎたせいもあるようで、全然だった。

ところが、近頃急に体力を回復したようで、季節はずれの花が一輪咲いた。

季節はずれだけに、花弁の表面の重厚なまでの質感に欠けているような気がするが、それでも体力回復はありがたいことである。

来年の春過ぎには、バラらしい花を咲かせてくれると期待している。

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2010年12月 3日

銀杏よ冬の嵐に散り残り赤紫の街の灯に染まれ

Yellow leaves of Ginkgo / Got through the winter storm / Now, reflect urban lights


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今日は帰りが遅くなるのがわかっていたので、朝に家を出るとき、何を着ていこうかと真剣に迷ってしまった。

とにかく夜中から朝にかけては台風のような土砂降りで、我が家の前の道路は冠水しかけていたし、昼には二十三度まで気温が上がるという予報だった。ところが、夜にはぐっと冷え込んで、明日は寒い夜明けになるという。

で、まあ、日付の変わらないうちはそれほどの冷え込みではなかったので、凍えもせずに帰ってこれたが、明日の寒さは覚悟しておこうと思う。

写真は原宿の竹下口のあたり。周囲の光がやたらと人工的なので、なんだか絵画的なおもしろい印象になっている。

ところで、イチョウは英語で ginkgo というが、どうやら 「銀杏」 の読みからきているらしい。

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2010年12月 2日

様々の色合い見せて散る紅葉師走二日は和歌ログ記念日

Maple leaves fall in various tone / In the second day of December, / Wakalog anniversary day


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和歌ログは平成十五年の師走二日に始まった。昨日で連続七年間、毎日和歌を詠んで更新し続け、今日から八年目に入るということだ。

我ながらよくまあ、七年間も毎日歌を読み続けて来れたものだと思うが、まあ、日本人だからそのくらい当たり前と言ってもいいのかもしれない。

七年前に詠んだ和歌ログ最初の歌が 「三日降る雨の小路の濡れ落ち葉掃きためらひて彩 (いろ) 留めをり」 というものだったので、その後しばらくは、十二月二日になったら落ち葉をモチーフとして、下の句を 「師走二日は和歌ログ記念日」 とすることにしていたのだが、いつの間にか落ち葉がモチーフということは忘れてしまっていた。

ところが今年は、紅葉そのものはそれほどきれいでもなかったのだが、地面に散った紅葉がことのほかきれいなので、原点に戻ってみた。

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2010年12月 1日

背に負へる街の空気を改札に放ちて下るエスカレーター

At the wicket of the station / Gave off the atmosphere of urban  / Then, going down the escalator


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今日から師走。日がだいぶ短くなった。取手駅に着いたのは午後六時半頃だったのだが、感覚的には八時頃じゃないかというほどの暗さだ。

写真はコンコースから地上に降りるエスカレーター。風は少しも冷たくなく、暖かい夜だ。

十二月は寒くなるという予報だったが、本格的に冷えるのはもう少ししてからなのだろうか。

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