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2011年4月30日

三春なる枝垂れ桜の滝のごと天より降りて咲きて舞ふなり

Weeping cherry in Miharu / Came from heaven / To dance like waterfall


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今日は仕事で福島県の三春というところに行ってきた。この地名は、梅と桃と桜が一緒に見頃になるということから付けられたという説があるほど、この季節の三春は美しい。

有名は樹齢千年の枝垂れ桜という 「滝桜」 は既に葉桜になりかけていたが、民俗資料館の前の枝垂れ桜は、今が満開で、それはそれは見事なものだった。

今日も福島県沖と茨城県沖を震源とする余震があったが、こんなにいいものを見せてもらったのだから、十分におつりがくる。

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2011年4月29日

穏やかに日の照るこの日山吹の咲きて余震もなきぞ嬉しき

Day of Showa / With sunshine and Japanese roses / Forgetting aftershocks


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今日は昭和の日。ちょっと前までは 「みどりの日」 なんて言ってた。私が和歌ログを書き始めてから、四月二十九日と十一月三日は、ずっと天気がいい。

昨年の四月二十九日は北海道にいて、屋外での撮影を含む仕事をしていた。天気予報ではこの日の旭川付近は一日中雨ということになっていたが、仕事をしている間は降らずに済んだ。晴れの特異日と晴れ男の合わせ技である。

そして今日はずっと晴れ。強風も吹かず、ましてや竜巻にもならなかった。さらに、目立った余震もないのがありがたい。このまま収まってくれればいいのだが。

近所で八重の山吹がきれいに咲いている。この山吹のことを英語で Japanese rose ということを、今日初めて知った。

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2011年4月28日

雷の過ぎて見上ぐる雲居には夏の面影はや映りゐき

I found a image of summer / In the clouds / After the thunder


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最後に残った猫が死んで、昨日は家族全員がちょっとしたペットロス症候群になりかけたが、幸か不幸か、それぞれが忙しい仕事を抱えて、それどころではなくなった。

今日は暑かった。確認していないが、どうやら夏日になったらしい。PC という熱発生器を目の前において仕事をしていると、頭がぼうっとするぐらい暑かった。

昼過ぎに雷雨が来て、湿り気をおいて去っていった。ちょっと休憩がてら、裏の土手を歩いたら、空の雲がなかば夏の姿になりかけていた。だんだん上着が要らない季節になる。

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2011年4月27日

菜の花を映す川面に鴨も鳴かず猫鳴く声もせぬ昼下がり

Afternoon of spring flowers / Without a twitter of wild duck / Or a meow of cat


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今日は珍しく大きな余震がなかった。余震はなかったが、大変な強風が吹き荒れた。一昨日は取手で竜巻があったようで、今日はどうなるかと思ったが、竜巻まではいかなかった。

強風は南風で、昼前から妙に暖かいというより、暑苦しくなった。パソコンの前に座って仕事をしているとムンムンするほどなのだが、窓を開けると強風が吹き込んで書類が飛ばされてしまう。

かといってエアコンを点けるにはいくらなんでも早すぎる。なかなか面倒な一日だった。

一日家で仕事をしていると、ニャアと鳴いて膝に乗ってくる猫がいないのが不思議な気がする。まだ死んでしまったような気がしない。裏の川では、若い野鴨たちが波に揺られているというのに。

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2011年4月26日

黒猫は静かに息を引き取りて記憶の中の生き物となりぬ

This morning / My black cat has gone / To the world of memory


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今日の写真は、我が家の猫の遺影である。

昨日の和歌日記で、最期の時を迎えつつあると書いたが、今朝六時頃、ついに息を引き取った。静かな最期だった。

Twitter にそのことを書いたら、思いがけなく多くの方にお悔やみをいただいた。この猫は和歌日記でも何度か紹介したから、案外お馴染みになってしまっていたようだ。

とても性格のいい猫で、長女が高校の時に拾ってきて以来、皆に愛されてほぼ十五年生きた。人間で言えば七十歳過ぎにあたるらしい。今は都内で暮らしている長女が、一昨日顔を見せた。思えば、拾ってくれた人の顔を見てから死んだわけだ。不思議な巡り合わせである。

というわけで、一時は犬一匹に猫二匹いた我が家が、二十数年ぶりにペットなしになってしまった。何だか不思議な気持ちである。

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2011年4月25日

喉鳴らす力も失せて横たはる猫の最期を看取らむとすなり

The last days / Of my cat / No longer makes purring


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我が家の猫が、いよいよ最期の時を迎えつつあるようだ。一時は犬一匹に猫二匹を飼っていたが、最期に残った猫も、齢には勝てず、本当に弱ってしまった。

この猫は一昨年の夏にもかなり弱ってしまい、死んでしまうのかと思ったが、その時は必死の看病で持ち直した。しかしあれから体力が完全に回復することはなく、三日前からは食欲の全然ない状態になっていた。

この猫なりに、余震の続く状態が大変なストレスになっていたようで、それが体力消耗につながったという気がする。

それでもしばらくは身軽にあちこち動き回っていたのだが、今日になって立つこともかなわなくなった。獣医に連れて行くと、「もう回復する望みはない」 と、匙を投げられてしまった。昨日までは撫でてやると、ゴロゴロと喉を鳴らして喜んでいたが、今はその余力もない。

今は部屋の隅のクッションの上に静かに横たわっている。苦しんでいる様子はなく、ただただ体力が衰えているということのようだ。静かに看取ってやろう。

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2011年4月24日

爪楊枝 胡椒にラー油 醤油と酢 紙ナプキンに割り箸の束

Toothpicks, pepper / Spicy sesame oil, soy sauce, vinegar / Paper napkin and wooden chopsticks


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一日仕事で出ずっぱりで、夕食はつくば周辺に支店が多い 「珍来」 というラーメン屋で食べた。

メニューに 「昭和四十六年創業」 と書いてある。昭和四十六年といえば、私が田舎の高校を卒業して大学に入った年だ。

当時私は東京の板橋区に住んでいたが、遠く離れたつくばの地で、珍来は創業していたのか。全然知らなかった。

赤で彩られたカウンターに、爪楊枝、胡椒、ラー油、醤油、酢、紙ナプキン、割り箸が、整然と並べられている。今日は左から順に三十一文字にしてみただけである。

 

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2011年4月23日

車輪梅の葉は春雨に濡れ光り花芽は宵に溶けてゆくなり

Umbellata's leaves shine / In the spring rain / While buds fade into the evening


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今日の雨は冷たさを感じない雨だった。雨のおかげかどうだかしらないが、今日はあまり余震のない日だった。朝方にちょっと揺れたらしいが、車を運転していたので、全然気付かなかった。

一日雨模様だったので、今日の写真を取り忘れているうちに日が暮れてしまった。夜も更けてから雨が止んだのでちょっと外に出ると、シャリンバイの芽が膨らんでいるのに気付いた。

「あまり余震のない日だった」 と書いたばかりなのに、今グラグラッと来た。しばらくの間は、余震とともに暮らすことになりそうだ。

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2011年4月22日

春なれば続く余震も気にかけずマーガレットは満開に咲く

Margaret flowers don't worry / About aftershocks / They simply appreciate their season


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近所の花壇で、マーガレットの花が満開だ。やっぱり、いつの間にか春は来ているのである。余震がいくら続いても、花は気にかけずに咲く。なかなかの度胸である。

何だか風邪気味のようで、少し胃腸の方にもきているようだ。春になってから風邪気味になるなんて、私もよほど天の邪鬼である。こじらせないようにしよう。

明日は一日中雨のようだが、暖かくなるという予報である。風邪の養生にはかえっていいのかもしれない。

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2011年4月21日

新緑の様々の濃さ映り込む水面に魚の跳ねる音響く

Reflection of fresh green / Sound of fish's jump / On the surface of abundant water


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季節が一ヶ月ほど逆戻りしたような肌寒さである。徳島に出張した十九日に、既に肌寒さを感じてはいたが、あれは山の中に入ったからだと思っていた。しかし、本当に肌寒い陽気になっていたのだと、今日になってしみじみわかった。

今月末頃から田植えは始まるだろうが、まだ少し早い。とはいえ、田植えのための水はしっかりと湛えられている。近所の岡堰の水面が広がっている。

ちょっと前まで桜の花が水面に映っていたが、今は新緑の季節だ。色々な濃さの新緑が広がっている。その色の映り込む水面に、時々魚の跳ねる音が響く。

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2011年4月20日

蒲公英は揺るる大地の中にゐて何を見しよりかくも咲けるや

What did dandelions see / In the trembling earth / To be in these flowers


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今日は天気はよかったが、午後からはかなり冷え込んだ。

駅までの道、タンポポが咲き始めた。こんなにも揺れる地面からいくつものタンポポが顔を出しているのが、不思議な気がするほどだ。

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2011年4月19日

真直ぐなる杉の木肌に光射し空気はかくも旨きものなり

The air is such delicious / In the light / Reflected by bark of Japanese cedars


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今日は阿波の徳島の山の中に入った。徳島県の面積の七十パーセントは森林だそうで、空気のうまさが違う。なかなか気持ちのいい出張だった。

さらに、さすがに四国まで行くと、例の大震災の余震の影響下にない。地面が揺れないのである。大地が安定しているというのは、精神衛生にとって重要な要素だと知った。

その安定した大地から、杉の木がまっすぐに伸びている。手入れのいい森林は気持ちがいい。

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2011年4月18日

阿波の地の揺れぬ山より見下ろせば夜は静かに広がりてあり

To my modest joy / Evening spreads over Awa county / Where the earth never trembles 


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今日は仕事で阿波の徳島に前泊している。明日は山の中に入っての取材だ。

昨日までの天気予報をみると、十九日の徳島は曇りのち雨ということだったが、今日になってから、晴れに修正されていた。自分の晴れ男ぶりがありがたい。

今日の宿は、眉山というところのかんぽの宿。ベランダから徳島市の夜景が一望に見下ろされる。

ところで、西日本にくると余震がない。今日の昼前までしょっちゅう揺さぶられていたのが夢のようだ。日本は狭いようで広い。

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2011年4月17日

蒼天に溶け残るただ一点の囀りと化し雲雀は昇る

A lark rises as a dot of chirp / Nearly being absorbed / In the bluest heaven


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振幅の激しい気候が一段落して、ようやく春らしい日が続くようになった。

空中をいろいろなものが飛んでいる。雀、野鴨、椋鳥、そして低いところでは白い蝶。なかなか視界では捉えきれないが、高いところからは雲雀の囀りがひっきりなしに聞こえる。

囀りを追って目をこらすと、青空の中の一点と化した雲雀がようやく認められる。昇るだけ昇ると、すうっと糸を引くように降りてくる。春の空は賑やかだ。

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2011年4月16日

幾たびも揺れくる地より見上ぐれば待宵月の昇りゐるなり

The moon of the thirteenth night / Rose up over the earth / That trembles still so often


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今日も昼過ぎに大きな地震があった。気象庁によると、「余震」 ではなく、「東日本大震災によって誘発された地震」 の可能性があるのだという。

余震だろうが、誘発された地震だろうが、どっちでもいいが、早く収まってもらいたいものである。

とっぷりと日の暮れた帰り道、見上げれば待宵月がかなり高くまで昇っていた。十三夜の月である。明後日の夜は満月になる。

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2011年4月15日

揺るる地を鎮むる如く降り積もる花の筵の色ぞ褪せざる

Carpet of Cherry petals / Remains bright / As if calming the earth


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今日は春の嵐というほどではないが、昼前からなま暖かい強風が吹いている。この風で、さすがに桜もどんどん散り始めた。

写真は取手競輪場の桜の下につもった桜の花びら。「花むしろ」 という風情のある言葉があるが、まさにそんな様相である。

今夜は雨になるらしい。そして明日はまた晴れ。もうすっかり春と思って間違いないようだ。

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2011年4月14日

春の夜の風吹き抜くるホームには急ぎ足にて行く人もなし

Nobody hurries on the platform / Of the midnight station / In the spring breeze


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今日は浅草で夜遅くまで仕事があり、結局終電近い電車で取手駅に帰って来た。

夜中になっても空気は暖かく、春の風が吹いている。シャツ一枚の上にジャケットだけという姿にマフラーなしでも、全然寒くない。もうすっかり春だ。

電車が終点の取手に着いても、降りずに座ったままの人がいる。きっと途中で眠って乗り越してしまい、折り返して戻るつもりなのだろう。

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2011年4月13日

水嵩の増しゆく川を見下ろして菜の花は常に風に揺れゐる

Rape blossoms are trembling / In the spring breeze / River has risen a little


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天気がよかった割には、あまり暖かいという気にはなれない一日だった。夕方の風は肌寒いほど。空気が乾燥しているからかもしれない。

このところずっと余震が活発化していたが、今日は昨日ほどには揺れない。少しは収まりつつあるようだ。

土手の菜の花が風に揺れている。川の水が増してきた。もうすぐ田植えの時期だ。

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2011年4月12日

地は揺れて心も揺るる春なれど見上ぐる空に満開の花

Though both the earth and mind tremble / Cherry blossoms are in full bloom / Under the blue sky


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一昨日の夕方から、またしても関東は揺れっぱなしでる。一度は治りかけた 「地震酔い」 が復活して、なんだか常に揺れているような気がする。

その一方で、震度三とか四とかの揺れではもう驚きもしない。すっかり地震慣れしてしまってもいる。もういちいち気にかけてなんかいられない。

つくば周辺は桜が満開である。いくら福島原発の事故がレベル七になろうと、これもまた、いちいち気に病んでなんかいられない。どうせ長期戦なのだ。桜を眺めていれば、少しは気が晴れる。

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2011年4月11日

あのなゐより一月経ちてまたしても揺るれば鴨は飛び去りにけり

A big aftershock made wild ducks / Fly away from the stream / One month after the earthquake


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あの地震から一月経った今日は、すっきりとした晴天とはならず、昼頃からすっかり曇ってしまった。

夕方頃、我が家の裏を流れる川に鴨が来ていた。この鴨を眺めて写真を撮っているうちに、またまた大きな地震が来た。このあたりは震度五弱だそうだ。

一度強い揺れが来てから、間断なく小さな揺れが続いている。余震の余震と言ったらいいのだろうか。もう本当に、心の安まる暇がない。この地震で驚いたのか、鴨は飛び去ってしまった。

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2011年4月10日

この春に揺るるは大地のみならず紅の色さへ揺れて梅咲く

It's not only the earth / That trembles so often / But also deep pink of ume blossoms


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紅梅というのは白梅よりも咲く時期が遅いのだそうだ。我が家の梅は遅咲きとはいえ白梅なので、それよりもさらに遅い梅があるということだ。

我が家の白梅は散ってしまったが、近所の紅梅がようやく満開になった。桜の花と同じぐらいの時期である。いくらなんでも、これは紅梅としても遅い方なのだろう。

地震以来、まだ頭の中がまともになっていない。都内に出て会う人でもそんなことを言うぐらいだから、茨城県内ではますますその傾向が強い。さらに激甚被災地で避難所暮らしをしている人たちは、こんなものではないだろう。

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2011年4月 9日

揺るる地を鎮めるほどの風の中満開の花未だ散らざり

Cherry blossoms remains full bloom / In the spring gale / That cools the aftershocks


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ここ数日、急に暖かくなったので、我が家の周辺でも桜が一斉に咲き始めた。写真は我が家の近くの、小さな神社の前にある桜である。

昨日からの強い風がまだ収まらないが、桜というのは満開になって二~三日はなかなかしぶといもので、どんなに強い風が吹いても散らない。だから 「花散らしの風になるのではないか」 なんていう心配は無用である。

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2011年4月 8日

菜の花の揺るるを眺め春既に来たれりと今敢へて独りごつ

"It's spring" I murmured / Watching rape blossoms / Tremble in the wind


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それにしても、夕べの地震には驚いた。

今日はやたらと風の強い日で、しかもそれが、時を追うほどに湿った南風になってきて、なんとなくむしむしするほどになってきた。

明日の夜明けの最低気温は、この辺りで十二度にまでしか下がらないとの予報だ。びっくりである。彼岸が過ぎても最高気温が一ケタ台という日が続いたのに。

桜は急に花を咲かせ、菜の花もきれいに咲き出した。春は確実にやってきた。気持ちとしてはその春を素直に甘受できないところがあるが、それでも春は春である。

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2011年4月 7日

新しき青き首輪の鈴の音のかそかに響き猫の寄り来る

 My cat comes to me /  With new blue collar / And a subtle sound of bell


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我が家の猫の首輪が古くなってちょっとみすぼらしいことになっていたので、次女が新しい首輪を買ってきて付け替えていた。

前のはピンクだったが、新しいのはブルーである。急にシックな感じになってしまった。これが百円ショップで買ったものとは思われない。

「新しい首輪の写真を撮ってやるぞ」 と言ったら、こんな変てこなポーズをした。どんなセンスをしているんだろう。

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2011年4月 6日

ちらほらとつくばの里に咲く花に早くも惹かれ寄り道をせり

Roundabout way / To see cherry blossoms / Just began to bloom in Tsukuba


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今日もまた、ずいぶん暖かい一日になった。東京の最高気温は二十度まで上がったらしい。

我が家の近くの岡堰というところの桜が、この暖かさでついに咲き始めた。東京は既に満開直前らしいが、つくば周辺はまだちらほらと咲き始めた程度である。

私のもう一つのブログの方で、"「ちょっと寄り道」 スタイルの花見を根付かせたい" という記事を書いた。花見自粛なんかせずに、気軽に 「ちょっと寄り道」 で花を愛でるスタイルを根付かせたいと思って書いたのである。

私は近頃では本当に 「ちょっと寄り道」 でしか花見をしたことがないが、それでも十分気持ちがリフレッシュできる。ただ、車を運転しているので、酒を飲めないのがちょっと物足りないところではあるが。

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2011年4月 5日

東京の上がり框のつい先のただ薄暗き震災の後

The entrance hall of Tokyo / Remains such dim / After the earthquake


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今日の写真は何だとお思いだろうか。実はこれは、上野駅で常磐線快速電車に乗り、ドアの外を写したものだ。

時節柄節電で、ホームも電車内も暗い。暗い車内からドアの外を写すと、ホームの向こう側の景色だけが明るく映る。まるで暗い部屋から窓の外を写したように見える。

東京が今、薄暗くなっている。元々東京の照明は殺風景に明るすぎるのが気に入らなかったが、照明を落とした状態に最適化されたデザインじゃないから、単に薄暗くなってしまっている。ドイツの店のような 「ほの暗さ」 ではない。

日本は昔は立派な 「ほの暗さ」 の文化をもっていたはずなのだが、いつの間にかどこかに置き忘れてきてしまった。

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2011年4月 4日

幾度も行きつ戻りつする春に水仙は今冬を見送る

Daffodils see the winter off / In this spring / That hesitates to come up so often


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昨日ほどではないが、今日も日が射した割には肌寒い感じのする一日だった。我が故郷の庄内では、結構な雪が降ったそうである。

先月の初めなどは、5月頃の陽気になることもあったのに、あれからこっち、何度も何度も寒の戻りで、真冬並みの寒さに震えてしまっている。本当に天気の振幅が大きい。

「水仙」 というのは俳句では冬の季語だが、園芸種のラッパスイセンは実際には春先に咲く。今年は季節の進むのを忘れているような風情だったが、それでも今、最後の冬を見送ろうとしている。

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2011年4月 3日

忘れたきことあるをすら忘れ果てただ眺めゐる木蓮の花

Looked up white magnolias / Forgetting we have too many things / To forget as soon as possible


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今日は昨日とは一転して、日の射さない寒い一日になった。昨日は十七度まで気温が上がったのに、今日は八度までしか上がらなかったという。

春になったり冬に戻ったりの繰り返しがずっと続いているが、全体としてはやはり少しずつ春に向かっている。写真はハクモクレンの花。

肉厚で白い花は、開花したときにあられなどにあたってしまうと、そこが茶色く傷んでしまうが、今年は降っても雨が多いかから、きれいなままだ。眺めていると、一時は原発のことも忘れてしまう。

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2011年4月 2日

被災地に訪ぬれば君の笑顔あり心つながる友にしあれば

Even in such a disaster / You made a smile / Yes, you can call me a friend


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一年に一度か二度、潮来に行く用事が発生する。潮来は我が家から車で一時間半ぐらいである。いつもは楽しみにしているのだが、今回は気が重かった。

潮来は今回の震災で、茨城県の中でも最も被害の大きなところだ。とくに日の出地区は地盤が液状化し、見るも無惨な姿になっていた。県北地区よりもずっと被害が大きい。

写真の家の塀に沿った斜めの石垣のように見えるのは、元は水平だった舗道の敷石である。道路部分が激しく陥没したため、舗道の道路側が落ち、家側が跳ね上がった。道路の陥没によって、電柱も斜めになってしまっている。倒れていないのが不思議なくらいだ。

家々の多くも、見ればすぐわかる傾き方である。廊下に鉛筆を置いたらすぐに転がるそうだ。水道はまだ復旧しておらず、四月一杯は無理だろうと言われている。

潮来より鹿島灘に近い神栖市では、港に置かれた百四十ものコンテナが津波で流され、あれから三週間経った今でも、市街のあちこちに無惨に取り残されていた。鹿島神宮の大鳥居は倒れ、道路は至る所、地割れ、陥没で通行止めになったままだ。

土木建築業を営む知人はあれから大忙しで寝ておらず、疲労で倒れそうだという。商売繁盛なのかと思うとそこが微妙なところで、大急ぎで瓦礫の撤去や家屋の補修をしても、請求した金額が実際にいつ入ってくるのか見当が付かない。入金がままならなければ、運転資金がおかしくなる。

地震の爪痕をいやというほど見せつけられた。それでも我々は、心のつながりをフル稼働させて乗り越えなければならない。

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2011年4月 1日

長々と潜りて魚を漁りては遠き水面に不意に浮く鵜よ

After long diving for fish / A cormorant rose / To unexpected point of the surface


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写真は我が家の近くにある 「岡堰 (おかぜき)」 というところだ。小貝川の途中を掘り広げ、大きな水門を設けて流量を調節している。田植えの前から稲が稔る前までの時期は、水門を閉じて、農業用水を貯えている。

つまり、今はこの岡堰にたっぷりの水が蓄えられれている時期なのだ。岸の桜が咲き始めると、水面に映ってとても美しい景色になる。

写真の水面の真ん中あたりに、川鵜とおぼしき水鳥の泳いでいるのがわかるだろうか。この鳥が、しきりに水中に潜って魚を漁っている。

バシャッという音を残して一度潜ると、かなり長い間水面に戻らない。どうしたのだろうと思う頃、思いがけないところに、不意に浮かび上がる。水中でどんなふうに魚を捕らえているのかは、想像するしかない。

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