土手際のほほけ初めにし薄の穂小春日和の風に揺れゐる
小春日和の夕暮れ前の写真が撮れた。ススキの穂もかなりホヤホヤにほほけてきて、風になびく姿は晩秋から初秋に移る季節を感じさせる。
ちなみに 「ほほける」 というのは 「ほける」 と同義。「ほける」 は漢字では 「呆ける/惚ける」 と書く。「ぼける」 と同じ意味だが、少なくとも明治の頃までは 「古びて色褪せる/毛羽立つ」 というような意味も一般的だった。
『唯一郎句集』 に 「唐辛子の花のほほけ見つくす六月の空」 と 「この春はほけたる蒲公英のみ見たり」 という句がある。庄内の地では、昭和初期でもこの意味で一般的に使われていたようである。
ほかに適切な言葉が見当たらないから、「ほほける」 は大切に保存しておきたいと思う。
(写真をクリックすると、拡大表示されます)
| 固定リンク
コメント