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2013年6月30日

空梅雨といへども雨は降るらむと知る小貝川の幅の広さよ


Img_6115 梅雨の雨は降っているのかいないのか。少しは降っているのだろう。あちこちで少しは降っているので、それが集まって川になると、このくらいの流れにはなるのだろう。

小貝川の川面は広がり、一年で一番川幅の広い季節になっている。これより広がるのは、台風で増水した時ぐらいである。

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2013年6月29日

ままかりの寿司喰ふうちに新幹線はただ今時速二百七十キロ


Img_6111 二日続けて食い物ネタで失礼。岡山出張の帰路は、「ままかりの寿司」 という駅弁である。

岡山名物 「ままかり」 の押し寿司だ。これがかなりおいしい。次に来た時も、これにしよう。

仕事は天候にも恵まれて楽しく済んだ。ありがたい。

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旅に来て備前の国の駅ビルの讃岐うどんを食せんとする


Img_6105出張で岡山に来ている。夕食は讃岐うどん。新幹線が冷房効き過ぎというほどで、少しからだが冷えたので、暖かいかまあげうどんだ。

備前の国に来て讃岐うどんというのもおもしろいが、瀬戸内を渡れば讃岐の国なので、まあ、いいか。ただ、店の名前が 「メリケン屋」 というのも、またおもしろい。

メリケン粉をこねてつくるから、これもまあ、いいか。今日の歌は、単なる 「まんま」 である。

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2013年6月27日

長き日の真夏の色は空ならで地の照り返しにぞあると知りたり


Img_6088真夏の空と梅雨空が、一日おきに現われる。今日は真夏の空の番だ。

いや、「真夏の空」 と書いたが、本当は 「真夏の照り返し」 という方がいいかもしれない。本当に 「真夏」 を実感させるのは、空の色よりも、地面の照り返しだと、最近しみじみ思うようになった。

今日の地面は、まさに真夏の照り返しに近かった。もう少し薄れば、あの逃げ水が発生して、クラクラするほどの光景になるだろう。

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2013年6月26日

雨粒の空より注ぎ紫陽花の似合う季節に遂になりたり


Img_6085昨夜からずっと雨が降り通しで、ようやく梅雨らしい雰囲気になってきた。

つくば辺りの紫陽花はすっかり色付いているが、水戸より北に行くと、まだ紫陽花らしい色に染まりきっていない花が目立つ。こうした花も、ようやく紫陽花の色になるゴーサインが出たようなものだ。

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2013年6月25日

かくも濃き群青色の夏空を見上ぐるにさへ限りあるらむ


Img_6082 今日の空は、真夏の空だった。空梅雨とはいえ、今シーズンで初めて見た 「真夏」 である。

まだ六月なのに、既に七月下旬か八月になってしまったような、濃い群青色の空がどんと控えていた。そして、私はこれから何度この夏空を眺めるのだろうと思ってしまった。

子供の頃には延々と続く夏空だったが、そろそろ限りのあるもののような気がしてきていることに、自分自身が驚いた。

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2013年6月24日

長き日はわが記憶よりたつぷりと余韻を残し暮れてゆくなり


Img_6074 夏至を過ぎたばかりだから、一日が長い。六時を過ぎても太陽はまだまだ地平線の遙か上にあり、七時を過ぎた頃にようやく沈んでいく。

日が沈んでもなお残照があり、いつまでも宵闇は濃くならない。思っていたよりずっとたっぷりとした余韻である。

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2013年6月23日

米寿にて弥陀の御許に旅立てる君最期まで凛としてをり


Img_6071 今日は伯母の告別式だった。伯母の享年は八十八歳。ということは、昭和ではなく大正十四年生まれである。棺の中の伯母は、古き良き時代の日本の女を思わせる凛とした表情だった。

今日の歌は、出棺の直前に斎場の割り箸袋に走り書きして、棺に収めたもの。

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2013年6月22日

はるばると来たるいわきの青空に今日弔いの風は吹くなり


Img_6063 叔母の通夜と葬儀のために、福島県の郡山市に来ている。心配された天気も、何の問題もなく、ほっとしている。

西條の前に来ると、大きな花輪が並んでいるのが目に付いた。最近はあまりこうしたものを目にしないから、おどろいた。

明日は葬儀に参列して車で帰る。

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2013年6月21日

道端には高圧線の交差するジャンクションらしきものもあるなり


Img_6060 今日、古河方面から帰ってくる時に、道の向こうに高圧線の交差点らしきものを見た。

初めは左側の塔にはケーブルがないように見えたので、伊勢神宮の遷宮の如く、右側が古くなったので新しいのを建てて線を掛け替えるのかと思ったが、よく見ると、両方にかかっているのだった。

世の中はなかなか興味深いものである。

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2013年6月20日

次々と野分来るこの列島を稲は緑に覆はんとぞする


Img_6054 し先週後半から五日間ほど関東にいなかったので、連続した経緯はわからないが、どうやらようやく本当の梅雨に入ったような具合である。

田んぼは隙間なくびっしりと緑になり、よく 「緑の絨毯」 と表現されるが、そう言うには毛足が長すぎるぐらいの光景になった。その上の空は灰色のどんよりとした雲に覆われている。

ただ、台風の多いのが気にかかる。まだまだ大きいのがやってきそうだ。

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2013年6月19日

踊り場の網戸でじっと虫を待つやもりの腹をふうと吹きたり


Img_6052 階段の踊り場の窓に点けられた網戸に、ヤモリがじっとつかまっている。虫が明かりに寄ってくるのを待っているのだろうか。

ヤモリは昔から 「家を守ってくれる」 などというが、まあ、可愛いものである。網戸を内側からつんつんとつついても、それほどあわてた様子を見せないが、ふぅっと吹いてやると、驚いて移動する。

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2013年6月18日

遙かなる野分に続く黒雲の長崎空港を飛び立たんとす


Img_6047 十四日から五日間、概ね天気には恵まれた旅だったが、最終日になって黒雲が厚くなってきた。聞けば台風四号が二十一日に九州を直撃するらしい。

長崎空港の廻りの海は、いつも静かな大村湾にしてはめずらしくさざ波が立っている。一足先に九州から逃げ出せるというのも、相変わらずの晴れ男ぶりである。

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2013年6月17日

一筋の模様を広げ今生の終りを待つかイチモンジチョウ


Img_6021 長崎の山の道を歩いていると、道に大きな蝶がうずくまっていた。iPhone を近づけて写真を撮ろうとしても、逃げる様子がない。

もしかしたら、もう寿命が尽きかけているのかもしれないが、羽根の模様の美しい蝶である。イチモンジチョウという種類であるらしい。

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2013年6月16日

南国の日の色さして紫陽花の花は見事に開きゐるなり


Img_6004 伊勢の地を後にして、九州に来ている。しばらく博多に滞在し、長崎に移動する予定だ。

南国の紫陽花は、さすがに南国の色をして大きい。気温は三十度を超えて、真夏日。関東はそれほどの厚さではなかったので、汗をかきながらの仕事だ

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2013年6月15日

三十年を一飛びに越え来てみれば昔と同じ二見浦なり


Img_5990 二見浦に三十年ぶりぐらいで来た。確かにこんなようなところだったなあと思うばかりだが、しっかりと天気はよく、呑気に見物できた。

心配された台風は途中で級に右に曲がり、あっという間に衰えて温帯低気圧に変ってしまっている。相変わらずの晴れ男である。

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2013年6月14日

遷宮の新しき宮の白木なる鳥居本殿見ゆるぞゆかしき


Img_5981 なんと、去年に続いて今年もお伊勢参りに来ている。式年遷宮の作業が順調に進んでいるようで、去年の夏は白い工事用シートで覆われていた新しいお宮の、上の部分が見えた。

まっさらの白木造りである。今年の秋にはこちらの方に遷ることになる。その時にも来てみたいが、ちょっと無理かもしれない。

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2013年6月13日

どこにでもある一枚の水彩画の下のベッドで一夜寝ぬらむ


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今日は都心での仕事を終え、明日の朝イチ出発のため、ホテル泊。

疲れたので、早めに失礼。

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2013年6月12日

梅雨の朝青きエンジンフードには扇の如く水滴広がる


Img_5972私は自分の車にはほとんど構わないタイプで、洗車もワックスがけもあまりしないし、ホィールキャップが外れてしまってもそのまま走ったりしている。

先日本当に久しぶりに洗車とワックスがけをしたら、今朝方雨が降って、エンジンフードの上で水滴がきれいに弾かれていた。こんなのは珍しい。

この状態も、いつまでもつことやら。

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2013年6月11日

行く水に色も形もなけれども木も空も地も水の色なり


Img_5962台風が近づいてきているらしい。明日と明後日は荒れ模様になるという。

今日の小貝川の風景は、空も川も土手も木々も、すべて水をたっぷり含んだ色。台風がきっかけになって、本当の梅雨に入るのかな。

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2013年6月10日

道端のただ一本の栗の木の白き花房揺らし風吹く


Img_5951 昨日栗の花の歌を詠んだせいか、車を運転しているとそこら中に栗の木があると、改めて驚く。

道端に見られる多くは栗の果樹園みたいになっていて、まとめて何本もの来に花が咲いているのだが、この写真は、道端に一本だけの栗の木である。

この時期に山道に入ったら、自然に生えている栗の木もたくさんあるだろう。

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2013年6月 9日

自動車の窓開け放ち国道を行けば栗の木に白き花咲く


Img_5950 栗の花の咲く季節である。宇都宮方面への行き帰りの道すがら、あちこちでみられた。

窓を開け放して風が通るようにしていたので、栗の花の独特の匂いも漂っている。

花といっても、きれいな色の花というわけではない。地味な白っぽい房のようなのが付いているだけだ。こんな地味な花から、秋にはイガに包まれた実がなる。

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2013年6月 8日

牛蛙二匹競ひて我が宿の階段の踊り場に声を響かす


Img_5948 名古屋への出張が終わって直接つくば市の仕事現場に行き、日がとっぷりと暮れてから自宅に戻った。

裏の土手から、ウシガエルの野太い鳴き声が聞こえ、我が家の階段の踊り場に共鳴して響いている。一昨年と去年はウシガエルの元気がないような気がしていたが、今年は元気だ。この踊り場の直下あたりに、二匹いて、競うように鳴いている。

ウシガエルも震災の余波でがっくり来ていたのだろうか。

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2013年6月 7日

旅先に響く雷をやりすごし一人茶を飲み寝ねんとぞする


Photo 名古屋に出張。午後三時過ぎに猛烈な雷雨があったが、その時には屋外の撮影などはすべて済ませて、屋内の仕事に移っていたので問題なし。

夕食を済ませてホテルに入り、ヒーターでお湯を沸かしてお茶を飲んでいる。

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2013年6月 6日

大曲といふ名の交差点に立ち季節の曲がり角こそ眺め


Img_5935 久しぶりで都心の仕事である。写真は飯田橋から大曲交差点に向かっている辺り。

今日は 「もしかして天気の曲がり角で、今度こそ本当の梅雨に向かっているのかな?」 と思わせるような、じめじめした日だった。

明日は名古屋に出張である。多少は降られるかもしれないが、いつものように、降るのは仕事に関係のない時間帯になるだろう。

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2013年6月 5日

暮れてゆく先のわずかな明かりにもまだ啼き止まぬ鳥の声する


Img_5918梅雨入り宣言は、ほぼ確実にフライングだったと思われる。宣言の二日後からはずっと晴れているのだから、そうとしか思われない。

今日も上天気で午後七時を過ぎてからまでほの明るく、夕暮れの景色が幻想的なまでにきれいだった。

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2013年6月 4日

銀色に光るステンレスの水筒の夏に向ひて頼もしきかな


Img_5917 ステンレスのボトルを買った。これに冷蔵庫で冷やした水を入れて、さらにアルミ蒸着のケース (写真右) に入れておくと、かなり長い間、冷たいままで持ち歩ける。

これまではペットボトルを使ってきたが、このボトルの方が水が暖まりにくく、しかも飲みやすい。これで三百円以下とは、なかなかいい買い物だった。

これから真夏になったら、水に塩とレモン果汁を少し足しておくと、夏バテ防止にもなる。

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2013年6月 3日

巣の中で懸命に啼くひな鳥の嘴の似て紫陽花咲き初む


Img_5910 我が家の裏手の空き地で、アジサイの花が咲き始めた。まだ色づき始めたばかりで、花も不揃いだが、梅雨の楽しみが確保された。

咲き始めたばかりのアジサイは、巣の中で懸命に嘴を開いて啼いているツバメの雛を思い出させる。

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2013年6月 2日

梅雨空の三日もたざる今世紀青空の下青田広がる


Img_5911先月二十九日に気象庁が関東甲信地方の梅雨入りを宣言し、翌日までは確かに天気がぐずついたが、翌々日の三十一日からは早くも梅雨の中休みとなり、青空が続いている。

今回も一昨年と同様に、雨が続く気圧配置を見逃さずに梅雨入りを宣言したはずなのだが、皮肉なもので、実際にはその気圧配置は二日間しかもたなかった。

ただ青空は続くものの、この二日間は妙に肌寒い。上着を出したりしまったりしている。田んぼも五月末の 「青田になったばかり」 という風情のままで、近くで見ると、まだまだすかすかの状態だ。

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2013年6月 1日

薄皮の下に弾くるいのち宿しトマトは赤く実りたりけり


Img_5908 知人に無農薬栽培のトマトを戴いた。この人の作る野菜は、大きくておいしい。

形は大きいが味も大味というのが多い中で、大きくておいしいというのは、なかなか貴重である。

どんなに大きいか、写真では分かりづらいが、上に見える一番小さいのでも、普通のトマトの二回りぐらい大きい。左手前のになると、両手に余るぐらいの大きさである。

真っ赤に熟しているから早めに食べることになるが、一人で一個食べたらお腹一杯になりそうである。サラダにすると、一個で一家全員が満足しそうだ。

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