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2014年5月31日

辿り着けば黄昏の色残りたり仙台平野の広き空の端


Img_8962今日は明日の仕事のために、宮城県の石巻に前泊だ。天気は上々。東北の地まで来てもまだ暑いぐらいだ。

東北の中で、仙台平野は特別といえるぐらいに広い。空も広い。

風邪をこじらせないように、早めに寝ておこう。

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2014年5月30日

緑なる水の季節となりにけり田も川も吹く風のうちにも


Img_8956ついこないだまで木枯らしが吹きまくって、世の中はからからに乾燥していたが、ふと気付けば瑞々しい季節である。田も川も、水に満ちている。

そして吹く風の中にも瑞々しい感触がある。

じめじめした梅雨になる前の、もっとも気持ちのよい湿度感だ。

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2014年5月29日

風邪引きの腹に響くは土手際で絶えず鳴きゐる牛蛙の声


Img_8951今年の風邪はタチが悪いみたいで、なかなか治らない。寝込んでしまうほどではないが、咳が止まらずに、喉が痛い。

いっそ寝込んでしまえばいいのだろうが、なかなかそんなわけにも行かず、シコシコと仕事をしている。

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2014年5月28日

日を浴びる芥子の赤きに迫り来る梅雨を思ひて足を止めたり


Img_8945今日は昼頃から晴れてきて、気温が上がった。道ばたのポピーに初夏の太陽が当たっている。

気付いてみれば、もう五月も終わりに近付き、六月になろうとしている。ことしの梅雨はどんな具合になるのだろう。

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2014年5月27日

風の凪ぐその瞬間に田の水は世界を映す鏡となりぬ


Img_8921この春からこっち、大嵐というのは少ないが、何だか常に微風以上の風が吹いていて、水の張られた田んぼの表面にはいつもさざ波が立っている。

それで、いつもの年にはしょっちゅう見られる 「周囲を鏡のごとく映す田んぼ」 というのが滅多に見られない。いつもさざ波が立っているので、くっきりとは映り込まないのだ。

ところが今日はほんの短時間だが、風が凪いで、田んぼが鏡のようになる時間帯があった。畦に立つ木の深い緑が、くっきりと田に映り込んでる。もう少しすると苗が大きくなって、田んぼに隙間がなくなるので、こうした情景はみられなくなる。

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2014年5月26日

筑波嶺の二つの頂きを撫づるごとく雲降り来たり雨が近づく


Img_8927今日は仕事で、もう少し行くと栃木県という筑西市というところまで行ってきた。筑波山の西の山麓をかすめて、さらに北に行ったところである。

朝のうちはまだ日が射していたのだが、昼前からはすっかり曇り空になり、筑波山の頂上すれすれまで雲が降りてきていた。夜になってからはすっかり雨模様である。

どうも風邪を引いてしまったようなので、この湿り気はありがたい。

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2014年5月25日

十薬の一斉に咲く頃となりぬ半月で梅雨ふた月で真夏


Img_8924今年もまた、ドクダミの花の一斉に咲く季節になった。この花が咲き出すと、間もなく梅雨になり、そして真夏になる。

ドクダミとは、なかなか気の毒な名前で、よく見ればなかなか可憐な花である。梅雨の走りに、雨に濡れて咲く姿も美しい。ここでは別名の 「十薬 (ジュウヤク)」 と言っておこう。

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2014年5月24日

初夏の風渡れば青き麦の穂の膨らみ始め空もまた青し


Img_8912麦の穂が膨らみ始めている。「麦秋」 というのが、だいたい六月頃だろうが、着々とそれに近付きつつある。

以前は田んぼだった所を、減反で麦畑に転換したのだろう。「麦秋」 に向かう麦畑のすぐとなりでは、田植えを終えたばかりの早苗が、風に揺れている。

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2014年5月23日

畦道を一直線につなぎゐて街灯は田の水に映れり


Img_8900今日は一日忙しくしていて、和歌ログ用の写真を撮り忘れていた。帰り道に、田んぼの水に映る街灯の光を、iPhone で撮ってみたが、Photoshop で思いっきり明るさを増してみて、ようやく何の写真かわかるぐらいになった。

まあ、真っ暗でも初夏っぽい感じはわかると思う。

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2014年5月22日

新しきデジカメで撮る嬉しさよ薄紅葵の背景のぼけ


Dscn0003このほど、新しいコンパクト・デジカメを買った。Nikon の COOLPIX S9700 という機種だ。光学望遠三十倍という機能である。

試しに、我が家の踊り場から裏の土手に咲くマロウを撮ってみたら、まるで間近で撮ったようにきれいに映った。背景のボケ感もなかなかいい。なかなか使いやすいのもいい。

初めはデジタル一眼を買おうかとも思っていたのだが、私ごときにはやっぱり、コンデジで十分なのだと思った次第である。

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2014年5月21日

さざ波の渡り来る田にうねうねと列なして揺る早苗小さし


Img_8897今日はずっと雨模様だったが、夕方になってようやく止んだ。明日は晴れて暑くなるというが、今日は北風だった。

田んぼの中を、北の方角からさざ波が寄せてくる。その中に、まだ小さい早苗が揺れる。

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2014年5月20日

さまざまの鳥の声聞く朝まだき起きんすれど覚めぬ我が夢


Img_8880暁を覚えないのは、春眠ばかりではない。初夏の眠りも心地よい。

夜明けは早く、楽しそうな鳥の鳴き声も聞こえるが、浅い夢から覚めそうで覚めない。夢現のままで心が飛んでいる。

もう少し経つと、今度は暑くて寝ていられない季節になる。今のうちに心地よい眠りを楽しんでおこう。

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2014年5月19日

郊外の駅の彼方の結界に道は続きて闇にとけ込む


Img_8878a常磐線取手駅西口のペデストリアンデッキ延長工事が、いつの間にか完了していた。駅から出て右側の坂道の上まで続いている。

そのこじゃれた外観が、まだこの地域に馴染んでいるとはいえないが、おいおいこなれてくるのだろう。

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2014年5月18日

奄美なる大島紬を染めきたる色思はせて車輪梅咲く


Img_8871我が家の裏のシャリンバイが、見事に満開になっている。地味な花だが、よく見るとなかなか見応えがある。

この花が咲くと、奄美大島で実際に見学させていただいた大島紬の染色現場を思い出す。大島紬はシャリンバイのチップで染めて、さらに田んぼの土の中に埋め、また染める。それを繰り返すうちに、あの深い黒に染まる。

奄美の抜けるような青空が目に浮かぶ。

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2014年5月17日

おづおづと俯きて薔薇咲きにけり二年振りなる世界に出で来て


Imgp0835我が家の裏の空き地のバラが咲いた。去年はついに一輪もまともには咲かなかったので、このバラの木もかなり弱ってきてしまったのかなあと思っていたが、今年は少し持ち直したようだ。

一度しっかり肥料を入れてみたらどうかとも思うが、入れすぎてかえって弱めてしまうこともあるので、よく調べてからにしようと思う。

今年咲いた花も、少し俯き加減で元気一杯というわけではないが、まあ、状態は上向きということで、もう少し見守ってみよう。

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2014年5月16日

大いなる居待月昇る田に映る己が姿を見つむる如く


Img_8863今夜の月は大きく見える。地球との距離がかなり接近しているのだろう。満月ならばスーパー・フルムーンになるところだったかもしれない。

残念ながら満月を少し過ぎた居待月なので、右上がちょっとだけやせているが、それでも十分に見事な月だった。田植えを終えたばかりの田に映る姿も、なかなかのものだった。

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2014年5月15日

車輪梅はバラ科の花の装ひを見せて一輪一輪と咲く


Img_8854夜中から雨模様だったが、昼過ぎ頃から晴れて、夕方には青空が広がった。明日は気持ちよく晴れるだろう。もっとも晴れたら晴れたで、暑くなりそうだが。

蕾が開き始めたシャリンバイは、だんだんバラ科の花らしく一杯に広がるものも増えてきた。しばらくは楽しめそうだ。

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2014年5月14日

車輪梅過ぎにし年の幻にあらず咲き初む再びの夏


Img_8838今年も裏のシャリンバイが蕾を膨らませ始めた。この花が咲くと、もう夏なのだという気がする。

花の色は純白ではなく、オフホワイト。それほど派手に咲き誇るというわけでもないが、バラ科の花特有の雰囲気はもっている。

それにしても、今年になって特別なことは何もしてないような気がするのに、もう夏である。本格的な暑さはこれからだが、毎年の繰り返しがやたら早く感じられる。

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2014年5月13日

わずかにも立つさざ波をやりすごし田はおぼろなる鏡とぞなる


Img_8835予報では朝の八時頃には雨が上がって、昼頃には青空が広がり、気温がぐんぐん上がるということだったが、実際には昼前まで雨が残り、青空が広がったのは夕方前である。この季節の天気予報は難しいもののようだ。

ここ数日、風の強い日が多く、せっかく水が張られた田んぼも波立って、周囲の景色がきれいに映り込まなかった。今日は無風というわけではないが、少しは波も収まって、景色を映し出し始めている。

もっと風が収まって青空が広がれば、田んぼが空を映し出す鏡のようになって、見事な景色になるのだが。

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2014年5月12日

世の中の湿り気は今増ゆるなり田に張らる水川を行く水


Img_8827今夜から雨になって、明日の朝まで降り続くということで、夕方になってからは急に雲の量が多くなった。心なしか空気の湿り気も増しているような気がする。

そういえば、世の中に水の量が多くなった。田んぼには水が張られ、川の水量も増えた。からからに乾いていた冬や春先とは、様相が違っている。

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2014年5月11日

この土手に薄紅葵咲き初めて年の半ばにさしかかると知る


Img_8824 裏の土手の薄紅葵 (マロウ) が、今シーズン初めて咲いた。これらはほとんど、我が家の庭から飛んだ種で生えてきたもので、最近は周囲にずいぶん増えつつある。

この花がさけば、もう初夏になったという実感がある。年の半ばにさしかかっているわけで、時の経つのは早いものである。

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2014年5月10日

高速道のうねりに応じ見え隠れすれど唯一富士の高嶺よ


Img_8816山梨県への出張から帰ってきた。今回の出張は珍しく、往復の運転を同行者に任せたので、楽な出張だった。

帰りの中央道から、富士山の姿を落ち着いて写真に撮ることができた。天気は最高だったし、ありがたいことである。

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2014年5月 9日

暖かくも涼しくもなき甲州の夜の街道に車途絶えず


Img_8801甲府に出張中。夜になってホテルに入った。

窓から見下ろす国道20号線は、通称甲州街道。週末の夜だけあって、上り下りとも車の通行が途絶えない。どちらの交通量が多いということもない。

ついでに言うと、暑くも寒くもない。さらに暖かくもないし、涼しいというほどのこともない。とてもニュートラルな夜である。

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2014年5月 8日

夕日のみ存在感を増しゐたり初夏になりたるばかりの空に


Img_8791立夏となって、日中は暖かさを増してきた。夏日を記録することも増えてくるだろう。

夕暮れの空で、夕日のみが圧倒的な存在感を発揮している。

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2014年5月 7日

藤棚の房の揺るるは風の吹く故か風吹くは房揺る故か


Img_8785写真は水戸偕楽園の藤棚。房の揺れているのは風の吹く故なのか、あるいは風を誘っているのか。

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2014年5月 6日

鉄色の寒さの夏を呼ぶ風か若葉も空の影となりたり


Img_8781いやはや、今日は寒かった。立夏となったのに、冬の寒さである。風が強かったので、体感としては一昨日までいた北海道の室蘭辺りよりも寒かった。

歳時記では、こういうのを 「若葉寒(わかばざむ)」 というのだそうだ。なるほど、言い得ている。エルニーニョ発生が伝えられるし、もしかしたら今年の夏はこんな具合で冷夏になるという前触れなのかもしれない。

写真の真ん中に聳えるのは、水戸芸術館のモニュメント。

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2014年5月 5日

北海の地より戻れば田も土手も緑の色の濃き世界なり


Img_8773北海道から帰ってきたら、関東の緑がどっと濃くなっているので驚いた。土手の雑草やハーブが急に大きく育っているし、田んぼに苗が植えられて、薄緑に染まっている。

このままあっという間に初夏になりそうな勢いだが、今日は妙に涼しい。とはいえ、季節はもう 「初夏」 ということにしておこう。

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2014年5月 4日

北の地の原野の果てにタオロマイといふ名の山の鮮やかに立つ


Img_8732室蘭から新千歳空港まで、高速バスに乗った。途中で見事な山が見えたので、調べてみると 「樽前山」 という山と知った。聞いたことのある名前である。

Wikipedia によれば元はアイヌ語で、「タオロマイ taor-oma-i」 (川岸の高いところ・〈そこに〉ある・もの) らしい。

アイヌ語研究が趣味だった父だったら、さらに突っ込んで楽しそうに説明してくれただろう。

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2014年5月 3日

北の地の春の遅きを待ちかねて一斉に咲く梅も桜も


Image
北海道というところは、梅と桜が同時に咲くようなのである。

寒く長い冬が明けるのを、梅も桜も待ち構えていて、一度にどっと咲くのだ。で、今日は梅と桜を同時に見た。これが桜でなく梅だということは、見ただけですぐにわかった。私は花の名前がさっぱりわからなかったのに、近頃ようやくまともな日本人になれたようである。

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2014年5月 2日

街灯の列は平かなる闇の彼方までただ一直線なり


Image今日は北海道に来ている。仕事は明日からで、今夜は千歳空港の近くのホテルに前泊。

北海道の道は真直ぐである。北海道在住の友人は、「どうして曲げて道を作らなければいけないの?」 と言う。内地では、真っ直ぐに道を作ろうとしても、すぐに川や山裾にぶつかってしまうのだよね。

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2014年5月 1日

里山の裾のつましき田の水は空を映すに不足なかりき


Img_8665朝のうちはかなりの雨が降ったが、昼過ぎには青空が広がった。

裏筑波の一体は、里山のふもとに田んぼや畑の広がる景色が続く。関東平野のど真ん中という景色とは、一線を画す。

水を張られた田が、空の青を映している。

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