ブルーベリー・ジャムを解かして湯気の立つホットミルクを寒き夜に飲む

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寒い夜には、ブルーベリー・ジャムを溶かしたホット･ミルクが美味しいというのを発見した。心と体が温まる。

立冬を遙かに過ぎて土手際に咲く姫女菀花びら細し

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裏の土手を散歩すると、所々でまだヒメジョオンが咲いている。花の盛りはとっくに過ぎているのでさすがに花びらが細く貧弱になっているが、なかなかの生命力だ。

郊外のパーキングロットの日は暮れてコーヒー美味し深く息吐く

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ショッピングセンターでちょっとした買い物をして、駐車場を見下ろすフードコートで小腹を満たし、コーヒーを飲んだら、今日に限ってコーヒーがやたら美味しかった。これって、たまたま上手に淹れたコーヒーなんだろうか、それともこちらの体調のせいだろうか。

日の暮るる時刻は早くなりにけり午後五時過ぎの深き夜闇よ

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日が暮れて、水戸方面からクルマを運転して帰ってきた。日が暮れたといっても、この写真を撮ったのは午後六時前である。本当に日が短くなった。これからもう少し短くなるベクトルにある。

愛宕なる嶺より見れば籾を焼く煙の白く昇りゐるなり

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茨城県のほぼ真ん中辺りに、愛宕山という山があり、その頂上近くに愛宕山神社という神社がある。今日の写真は、その愛宕山神社の駐車場近くにある展望台から撮ったものだ。はるか霞ヶ浦辺りまで見渡せる。

冬枯れの川の彼方にくつきりと山襞見せて筑波嶺は経つ

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裏の川は冬枯れで、一年で一番水量が少ない時期になっているが、その彼方の筑波山が、一年で一番くっきりと見える時期でもある。

目の前の分厚き雲の隙間より冬の日射しの漏れて地に降る

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今日の茨城県南部は、東の空が晴れ、西の空が分厚い雲の塊という天気だった。写真はクルマで西に向かう時に、雲にぽっかりと空いた穴から光が射し込む様子である。

なんだかドラマティックな景色だが、後ろはのんびりした晴れの景色だったのである。

郊外の見渡す限り自動車の並ぶ彼方に冬の日は落つ

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郊外のホームセンターの、広大な駐車場。彼方に日は落ちて行く。

空覆ふ雲より落つる雨粒の中に冷たき冬は潜めり

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昼過ぎまでは天気がよかったが、夕方になるに連れて雲の量が増え始め、夜になって冷たい雨が降り始めた。明日の午前中にかけて、冬の寒さになるという。

この秋は咲く花の数少なくて葉も落としたる木槿の淋し

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裏の土手際のムクゲの木がすっかり葉を落としてしまった。以前は十月までずっと花を付けていたのだが、今年は花の数自体が少なく、九月頃には終わってしまった。

季節の問題ななのか、木の問題なのか、わからないが、周囲を見ると、ムクゲの花がずいぶん少なくなったような気がする。

吹き降ろす冷たき風のどこまでも空を覆ひて走る冬の日

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今日は本当に寒い一日だった。明日は少しだけ寒さが緩むらしい。

背後より昇り来る陽を身に纏ひ雪を戴き立てる富士の嶺

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昨夜から甲州に泊まっていて、せっかくなので早起きしてみると富士山がくっきりと立っていた。既に雪を戴いているのがいい。

かそかなる薄桃色に色づきて山の端染むるコナラの葉揺る

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コナラの葉 （だと思う） が、微妙なピンクに色づいている。

葉を落とし太黒き枝を縦横に伸ばして椚光を通す

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今日はよく晴れた。天気予報で言われていたほどの寒さにもならず、とても気持ちのいい一日だった。葉を落としたクヌギ越しに、日が傾き始めている。

青空と同じき色の川の面は北西の風受けて波立つ

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今日は朝からいい天気で、仕事の移動はすべて自転車で行った。ただ、北西の季節風が強く、向かい風になるとかなりしんどかったが。

写真は西谷田川の岸辺で魚釣りをする人たち。風が冷たいので、みんなかなり着ぶくれていた。真正面の奥に、辛うじて筑波山が望まれる。

時ならぬわめくが如き鳴き声の猫を夜闇に追ひやりたりき

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凄まじいまでの猫の鳴き声が夜更けの町内に響き渡った。盛りが付く季節とは違うので、もしかしたら野良猫の縄張り争いかもしれない。しかし野良猫に喧嘩するほどの縄張りがあるのだろうか。

あまりにけたたましいので、玄関を出てことさらに大きな足音を立てて走り回ったら、どこかに言ってしまったようで静かになった。

太陽光発電量のモニターも冬来たること示してをりぬ

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今日は夜明け前から雨で、午前中に少し止み欠けたが、午後にはまた降り出した。太陽光発電のモニターパネルを見ると、十一時前に瞬間風速的に発電量が消費量を上回ったが、あとはずっと赤字状態だった。

午後には気温もどんどん下がって、まさに冬の様相だった。

湯気の立つポタージュスープにふうふうと息吹きかけて冬は来たりき

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今日辺りからぐんと気温が下がってきたので、具だくさんの暖かいポタージュスープで体を暖めた。

戌年の新年企画の石けんを年明けてより使わんと思ふ

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これ、正月の戌年企画プレゼントか何かのもので、犬のレリーフのある石けんである。なぜか頂き物の中に入っていた。もしかしたら、12年前のものかもしれない。ここまで来たのだから、今年は大切に取っておいて、年が明けてから使おうかと思う。

市街地の入り口となる国道のブレーキランプの赤き渋滞

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日が暮れて、国道六号線を石岡方面から南下すると、土浦市街の入り口辺りで渋滞が始まる。今日の渋滞はそれほどひどくはなかったが、まったく動かなくなると辛い。

腹が減っている時などは、沿道のファミレスの看板がやけに目立つ。

日が暮れて家に着きたる寒き夜の川の向こうに家並み望まる

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近頃慌ただしい生活で、夜遅くなって帰宅してから 「しまった！ 今日の和歌ログ用の写真を撮っておくのを忘れた！」 と慌てることが多い。今日もとっぷり日が暮れてから iPhone で我が家から川向こうの景色を写してみた。案外形がわかるぐらいには写るものだ。

関東の冷たき風にたまりかね葛根湯の束を取り出す

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四日間いた北海道では、最低気温がマイナスになる寒さでも平気だったのに、関東に帰ってきてから寒さが身にしみている。

風邪を引きかけているような気もするので、葛根湯を飲んだ。前に医者にもらったのがどっさり束になって残っているので、買わずに済む。

川幅の狭くなりたる流れには十一月の空映りゐる

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一週間以上にわたる出張から帰って裏の川をみると、十月末と比べて水嵩がずいぶん減り、川幅もほぼ半分になっている。十一月になって、天気の基調が変わってしまったのだろう。

道を埋めるブレーキランプは列をなし夕焼けよりも赤く光れり

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北海道と甲州の旅路から関東に戻ると、道路はクルマの洪水である。日が暮れても空は晴れているが、明日は崩れるらしい。

雪化粧控えて富士の遙かにも青く立ちたる姿望みき

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出張先の山梨県の山沿いの道から、富士山のピークがきれいに望まれた。この右側には南アルプスがある。

十一月になって天気の基調が変わったようで、ようやくきれいな秋晴れというのが実感できるようになった。もう少し経てば、富士山が雪化粧してますます美しさが増す。

網走で受けたる風の冷たさを甲州の夜に連れ来たるなり

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今日の昼過ぎまで北海道の網走にいたのに、今は甲府のビジネスホテルにいる。約一千二百キロの移動だ。写真は網走湖の風景。

雪止めば網走の空青くして風の冷たさのみ増しにけり

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網走の街は、朝は雪で白くなっていたが、夕方に戻ると空が晴れて雪もほとんど消えていた。港に続く網走川の岸の漁船も静かである。

さて問題は明日の朝だ。これだけ晴れてしまうと、明け方は相当に冷え込むだろう。

札幌より石狩川を遡り雪を眺めてオホーツクに来たり

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昨日から北海道の真ん中辺りを横断である。昨日は札幌から旭川に移動し、今日は旭川から網走まで移動した。途中までは石狩川を遡った形になる。なかなか醍醐味のあるルートだった。

北の地の道遙かにも真直ぐにて大平原に赤き陽は落つ

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北海道二日目。今日は旭川市に来ている。なかなかいいところだ。天気も上々だし。

憧れの旭山動物園で半日過ごし、市内循環バスで駅前まで戻ってホテルに入った。写真はバスの窓から見た夕陽。

飛行機で一時ほどの北の地は凍ゆるほどの寒さにあらず

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仕事で札幌に来ている。もっと寒いかと思ったが、全然そんなことはない。