台風は訳のわからぬ動き見せただ蒸し暑き日本列島

今日は時々雨は降ったものの、全体としては曇りがちの一日だった。ただ湿度がものすごく、少し動くだけで汗だくになっていた。

台風 10号は紀伊半島の南でほとんど停滞しているが、明日は進路を北寄りに変えて本州を突っ切る動きとなるらしい。本当に訳のわからない台風だ。

明日も天気の基調は変わらないようで、暑さというより湿度対策が求められそうだ。

雲仙にある台風がつくばにて川の水位をかくも上ぐるか

昨夜からかなり激しい雨になり、夜が明けてもなかなか止まなかった。一時は道路の冠水もあるかと覚悟したがそこまでは行かず、午後には止んだが、台風の動き次第ではまた降り出す可能性がある。

裏の川は水量がかなり増えて、水面が足許まで迫ってきている。台風は九州の雲仙を進んでいたはずなのに、筑波の地であれだけの雨につながるとは、本当に驚きである。

はつきりとスマホカメラに写りたる大粒の雨避くる白鷺

台風 10号が九州の島原付近で停滞している。影響は広範囲に及んでいて、ここつくばの地でも時折叩きつけるような激しい雨が降る。

川ではシラサギが岸から伸びる木陰に避難している。雨と風の両方が避けられるポイントなのだろう。

それにしても、降り注ぐ雨粒がスマホのカメラでこんなにはっきりと写ったというのは、初めての経験だ。

九州の南の海をゆつくりと来る台風を思はする雲

当初は大阪方面を直撃かと思われていた台風 10号が、九州の南西をゆっくりと進んで来ている。とにかく動きが遅い。

台風の勢力が強いだけに影響は静岡県あたりまで現れていて、大雨で新幹線が止まったりしている。ここつくばの地でも、やたらとご大層な入道雲がいくつも現れている。

被害が大きくならないように祈るばかりだ。

太陽の光絞れば水垂るる気がするほどの雲の重たさ

どうしようもないほどジメジメとした湿度の高い一日だった。

朝から、晴れていたかと思うとざっと大粒の雨が降り、降ったかと思うとまた強烈な陽が照りつける。とにかく不安定な天気で、猛烈な湿気に悩まされた。雲の間から照りつける太陽の光を絞れば水が垂れてきそうな気がするほどだ。

これも九州の南まで迫ってきている台風 10号の影響なのだろうか。

暑き日の雨の如くに降り注ぐ蝉の鳴き声潜り行く鴨

今日も暑い日ではあったが、昼過ぎからツクツクホウシの声が川面に雨のように降り注ぎ、その中を一羽の鴨が悠々と川下に向かって泳いで行った。

これまでは暑すぎて、外の世界は生き物の気配が薄かったが、少しずつでも夏の終盤に差しかかりつつあるものと思いたい。

青空の真ん中に照る太陽を見上ぐるのみの日曜日なり

今日は朝のうちは空を雲が覆っていたが、昼前から晴れ上がり、またしても大変な暑さになった。こんなに暑さが続いては、どうやって一日を過ごしていいかわからなくなってしまう。

大雨の降りし千葉より利根川を渡り筑波の青空見上ぐ

今日は所用で千葉の野田方面に出かけ、先方の屋内でいろいろ話をして外に出ると、路面が濡れて大きな水溜まりまでできていた。知らぬ間にかなりの雨が降っていたようだ。

そのまま利根川を渡って茨城のつくばの地に戻ると、路面はすっかり乾き、水溜まりもまったくない。雨はかなり局所的なものだったのだろう。

とはいえ、入道雲は高く湧き上がり、時々雷の音も聞こえる。この地でもいつ降ってもおかしくない空模様だが、午後 6時の段階では何とか降らずに持ちこたえている。

色づける田の道行けば台風の近づき来るとラジオ告げゐる

所用で外出した帰路、トラックで混雑する県道を避けて田んぼの中の道を通ると、景色がだいぶ黄色に変わっていた。

天気が不安定とのことで、午後からはにわか雨が降るものと覚悟していたが、実際には青空が続いて太陽が眩しいほどだった。その分、またしても暑くなった。この暑さ、当面は収まらないだろう。

台風が近付いているのだが、稲刈りはもう少し先になるのだろう。

大粒の激しき雨は止みたれど空気揺るがせ残る雷

東京都心は昨日に続いて今日の午前も大雨に見舞われたようだが、つくばの地はそれほど大変な雨にはならなかった。今日の午前も洗濯物を外に乾かしておいて平気だったぐらいである。

ところが午後 2時頃に急変した。急に雷がゴロゴロと鳴り出し、大粒の雨が激しく降ってきたのである。

上の写真を見ると、木々の緑の部分に白い斑点のようなものが目立つが、実は雨粒である。こんな風に写るまでに大粒の雨だった。外にいたらずぶ濡れになるところだった。

この雨は 1時間ちょっとで止んでしまったが、雷の音は遠離りつつもずっと聞こえている。本当に近頃の天気は極端と思わせるに十分だ。

猛暑日とならずに済みし夕暮れは一斉に鳴く蝉や蟋蟀

今日も晴れて暑かったが、最高気温は 35℃ に届かず、日陰では辛うじて息が付けた。

夕暮れが近付くと、このところ暑すぎておとなしくせざるを得なかったセミやコオロギたちが一斉に元気よく鳴きだした。これまではよほど我慢していたんだろう。

盛り上がる入道雲と言ふよりもソフトクリームみたいと妻言ふ

今日もまた真夏日で、日向を歩くと頭がボウッとするような暑さだった。

ちなみに最近はずいぶん雲の写真を撮っているような気がする。今日の写真は、妻とクルマで帰ってくる時に見えた雄大な入道雲のてっぺんで、雲というよりソフトクリームみたいに見えた。

この暑さは、一体いつまで続くんだろう。

シジュウカラとミンミンゼミの一羽ずつひたに鳴きゐる朝まだきなり

昨日は相変わらずの真夏日で、日が暮れてからは曇ったため気温がそれほど下がらなかったため、熱帯夜も相変わらずだった。

ただ熱帯夜とはいえ、夜明け頃になって久し振りで「涼しい風」というのが吹き、さすがに盆は過ぎたのだと実感できた。

窓の外で、シジュウカラとミンミンゼミが一羽ずつ鳴いている。

揚羽蝶死にて自ら飛ばぬとも風に吹かれて葉陰にぞ逝く

今朝、我が家の前にアゲハチョウが腹を上に向け、6本の足を縮めた姿で死んでいた。死んでも羽根の模様はまだ十分に美しかった。

2時間後ぐらいに用を足して帰宅すると、そのアゲハチョウは消えていた。多分風に吹かれてより安らかな死に場所の葉陰に行ったのだろう。

盛りあがる雲の地上で川となり流るる水に変はりなきとは

台風が過ぎて、またしても猛暑日となった。

空には盛り上がる入道雲と綿雲が重なりあっている。あれだけの水が空中に昇りながら、地上では同じ水がなお川となって豊かに流れている。なるほど、地球とは「水の星」である。

水というものの圧倒的な豊かさには驚くほかない。

風音もガラス戸を打つ雨音も野分いよいよ近きを示す

関東に台風 7号が近付いているということだが、当初の予想より東の海上にそれて通るということで、雨が降りっぱなしということにはなっていない。

そのかわり、朝から強い雨がざっと降ったり止んだりしている。ピークは夜になってからというので油断はならないが、被害が出るほどのことにはならずに済みそうだ。

台風の近付き来るを示すごと入道雲の頭毛羽立つ

台風 7号が関東に接近しつつあるというが、茨城県南はまだ青空が優勢である。ただ上空は風が強まっているようで、高く盛り上がった入道雲の頭が毛羽立っている。

明日は一日中雨になるようだ。この雨のせいで気温が上がらず、久し振りに気温 30℃ の真夏日にならずに済むという予報だが、明後日は一転して 38℃ まで上がるとされている。一挙に 10℃ も上がってしまうと言うのだから、エアコンなしでは体が付いていけそうにない。

何とかして生き延びるほかない。

黒雲の奥より響く雷の音はいつしか遠離りたり

今日は茨城県北に大雨警報が出されたが、県南はずっと青空が続いていた。ところが午後 3時過ぎ頃、空が急に曇り始め、ゴロゴロと雷の音が聞こえ始めた。

いつ降り出すのかと思っていたが、ついに降ることはなく、雷の音も遠離った。明日はまた晴れて、気温も高くなるらしい。

パン生地の発酵し過ぎ防ぐため冷房効かせ眠りにつかむ

パン生地をこね上げた。明日になって発酵が進んでから焼き上げる。

ただ、この暑さでは夜のうちに発酵が進みすぎて、焼く頃には生地が弱ってしまうだろう。そこで今夜はずっと冷房を効かせておくことにする。

こんな措置をしなければならないなんて、自家製パンを作るようになって初めてだ。

熱き陽と真青の空を拒む如く岡堰の水緑なりけり

今日も暑い一日だった。もう夏バテ気味である。

昼過ぎ、岡堰の辺りを通りかかったら、堰の水が妙に緑がかった見えた。最近はずっと真っ青な空を映して水面も青かったのだが。

これって、通り過ぎた台風の影響で風が強かったので、水がかき回されて藻が浮いてきたせいなんだろうか。

炎天下垂るる稲穂の色づきて刈らるるを待つ風情となりぬ

今月 1日の和歌日記で、稲の穂が垂れ始めていると書いたが、それがどんどん色づいて、近々稲刈りが始まっても不思議ではないような様子になっている。

この写真の田はまだ緑の色が残っているが、すっかり黄金色に稔ってしまったような一画もある。熱帯みたいな暑さだから、稲の育つのも早いのだろう。

「稔りの秋」ではなく「稔りの夏」ということになってしまっている。

夕暮れの気温は摂氏三十度これを涼しと思ふ我が身よ

今日も日中は頭がクラクラするほどの暑さだったが、夕方 5時頃に土手を歩いた時には涼しく感じられた。

とはいえこの時点での気温はまだ 30℃ あったのだから、普通の感覚なら十分に暑いはずだ。しかし日中の暑さを経過した身には気持ちがいいほど涼しく感じられたのだから、怖い話だ。

人間の体の感じ方が変わってしまったようなのである。

川土手の一部が簡易舗装され草も生えなき道となりたり

何やら工事の音が聞こえると思っていたのだが、夕方に気付いてみると我が家の裏手の川土手の一部が簡易舗装されてしまっていた。驚きである。

車がすれ違えるほどの幅はないものの、真夏でも雑草が生えないので散歩しやすいだろう。ただ風情は落ちてしまうが。

空晴れて川面を渡り来る風もさほど涼しきものにはあらず

今日は守谷市街に出ていろいろな用を足したが、あまりの暑さに水辺の風を浴びたくなり、岡堰の土手を通って帰った。

川面を渡ってくる風は、さすがに「熱い」というほどではなかったが、かと言って「涼しい」とか「爽やか」とかいうほどでもない。

3日前に来たときは曇っていたので、涼しい風を感じることができたが、日が照っている時にはそんなわけにもいかないようだ。結局のところ、今日はずっと熱い一日でしかなかった。

週末はさらに暑くなるらしい。

暑き日のビルの谷間は静かにて車も人も通らざりけり

今日は久しぶりで東京都心に用があって、真昼の時間帯にお茶の水の近辺を歩いた。さすがに東京、コンクリートやアスファルトの照り返しが強く、ものすごい暑さだった。

撮った写真を見ても道を歩いている人の姿が極端に少なく、ガランとした印象だ。多くは冷房の効いた建物の中にいるのだろう。

熱き陽の雲に隠れてゐる様を見つめる間にも汗は滴る

今日のつくば周辺の最高気温は 33℃ ほどだったようで、「猛暑日」とはならなかったが十分に暑かった。

朝方は雲が多く、少しは凌ぎやすくなるかと期待したが、昼はすっかり晴れて熱い太陽が照りつけた。夕方になってまた雲が増えたが、それほど涼しくはならなかった。

何だかんだと言っても、しばらは最高気温が 33℃ 前後で暑い日が続くとみていいようだ。

明日は仕事で、久し振りに都内に出る。

満々と水を湛ふる岡堰で風の涼しさ思ひ出したり

今日は午前中は晴れていたが、昼過ぎから雲が広がって青空が見えなくなった。そのせいか気温の上がり方は昨日や一昨日ほどではなく、昼過ぎもむしろ過ごしやすいと感じたほどだ。

午後 4時過ぎに通り過ぎた岡堰は、水を満々と湛えており、ずっと忘れていた風の涼しさというものを思い出した。

ただ、夕方を過ぎると湿度が高くなり、気温の割に蒸し暑さを感じるようになってしまった。明日からしばらくは、猛暑日になるようなことはなさそうだが、湿度が高いままだとやはり不快な暑さとなるだろう。

塀越しの紫陽花はみな熱き日に焦げてミイラの如き色なり

今日も最高気温が 35℃ 以上の猛暑日となり、先月 26日からの 10日間で 7日が猛暑日だった。もっと言えば、25日から残る 31日から 2日までの 3日間も 30℃ 以上の真夏日だったのだから、ずっと大変な暑さが続いているわけだ。

この猛暑で、我が家の裏手のアジサイは、まるで花のミイラのように茶色く干からびてしまっている。

明日も猛暑日になるという予報だが、明後日からしばらくは最高気温が 33℃ 以下になるらしい。それでもずいぶん高い気温だが、猛暑日に比べればなんとかなる。

先日義父の葬儀で仙台に行った時も気温は 32〜33℃ で、地元の人たちは皆「暑い、暑い」とこぼしていたが、私と妻とはむしろ凌ぎやすく感じていた。体感温度というのは、ある程度の「慣れ」という要素も加わるもののようだ。

ひむがしの空に明るき色の差す頃に額の汗は滴る

夜明け前の午前 4時頃、東の空が明るくなってきた。そしてその 30分後には暑くなり始め、汗が流れ始める。

本当に暑すぎる夏だ。

雲一つなき青空を太陽が横切るを待つのみの暑き日

朝からずっと快晴で強い太陽に照らされまくり、その太陽が東から西に空を横切るのをただひたすら待つだけの暑い一日となった。

今年の夏はいくらなんでも暑すぎる。

田の中に黄の色混じり始めゐて稲穂の垂るるありに驚く

田んぼの中を通りかかると、早いものではもう穂が垂れ始めている。梅雨が短かった割に降水量は結構あり、その後はすっかり真夏の気温が続いたので、成長が早かったのだろうか。

今年の稲刈りはかなり早く始まってしまいそうだ。