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- 白鷺は一気に溢れ始めたる若草色の中に佇む 2024.04.18
- 他の草仲間同士で巻きひげを絡ませて咲く烏野豌豆 2024.04.17
- 田に水の引かるる前に図書館の皐月の花は咲き始めたり 2024.04.16
- 土手際に植え放したる薔薇の芽の日に照らされて膨らみゐたり 2024.04.15
- 暖かき風の彼方に遠離る夜間飛行の赤きランプよ 2024.04.14
- 陽を受けて緑増えゐる川土手に涸れ薄のみ冬色残す 2024.04.13
- 咲く花は雲の如くに広がりて散る花はまた吹雪なりけり 2024.04.12
- 花吹雪車道の端と舗道には花びら積もり色変はりたり 2024.04.11
- 川土手の花韮増えて鳥たちに春深まるを知らせゐるなり 2024.04.10
- 雨風の音も激しき昨夜より散り残りたる花の健気さ 2024.04.09
- 白鷺は目にもとまらぬ早技で魚を捉え飛び立ちにけり 2024.04.08
- 昼過ぎの夏思はする陽の下でいのち佇む蒲公英の綿毛 2024.04.07
- 荒川の土手に敷物広げては人の楽しむ花曇りの日 2024.04.06
- 小雨降る寒の戻りに負くることなく菜の花は咲きに咲きゐる 2024.04.05
- 川土手の内に桜の人知れず咲きてこの日は満開となる 2024.04.04
- 川向こう家路を辿る自動車のヘッドライトの路面の反射 2024.04.03
- 雪柳真白く小さき花々の今日までといふ青空に映ゆ 2024.04.02
- ブログよりほかに嘘言ふこともなくエイプリルフールの夜は更けゆく 2024.04.01
- 春知らすローズマリーの紫の花は日毎に増えてゐるなり 2024.03.31
- 開花とは言へぬほどでも二輪ほど蕾ほころぶ桜ありけり 2024.03.30
- 幾度も冬の寒さに戻れども遂にまことの春は来たれり 2024.03.29
- 暖かき風渡り来て岡堰に水貯まりをり田植え近付く 2024.03.28
- 北寄りの冷たき風を上回る陽射しの恵み受けて歩きぬ 2024.03.27
- つくばなる国道四百八号の銀杏並木は氷雨に濡れる 2024.03.26
- 春雨にしては冷たき滴受け一列に咲く喇叭水仙 2024.03.25
- 土手沿いに並ぶ椿は葉ばかりになれど一輪咲き残りをり 2024.03.24
- 春先の冷たき雨の降る中でローズマリーの花は増え行く 2024.03.23
- 吹く風は冬の冷たさとはいへど春の陽射しを鴨は楽しむ 2024.03.22
- 春の陽は照り渡るともその北に残れる冬の風ぞ冷たき 2024.03.21
- 朝からの予報で言はれゐし如く一瞬の間に雷雨となりぬ 2024.03.20
- 北寄りの強風止みし春の日も明日は再び寒くなるとぞ 2024.03.19
- 真青なる空より風は吹きつけて息苦しさを覚えるほどに 2024.03.18
- 暖かき南の風が明日には冷たき北の風になるらし 2024.03.17
- 春の日の暮れて戻れば天空に月齢五・七の半月 2024.03.16
- 気が付けば既に暮れゐる春の日の短さ告ぐる Apple Watch 2024.03.15
- 遅咲きといへど晴れたる二日目に咲き誇りゐる我が庭の梅 2024.03.14
- 午後六時過ぎたるかなた県道を帰宅の車次々に行く 2024.03.13
- 春雨といふには激し過ぎるとも季節は進む一歩と半歩 2024.03.12
- 鳥の声は草の緑を呼び覚まし岸に生き物の気配強まる 2024.03.11
- 日光の山々望む夕映えの北の空より風は吹き来る 2024.03.10
- 梅の花風に耐えゐる健気さと未だ開かぬ倍以上の芽 2024.03.09
- ひらひらと決して積もることのなき淡雪は舞ひ落ちてぞ消ゆる 2024.03.08
- 今日咲ける梅は一夜を越すうちに氷雨か雪に驚くらむか 2024.03.07
- 北風は冬思はせて吹き来れど小貝の岸に菜の花の咲く 2024.03.06
- 満開に近付く梅の花濡らす冷たき雨のつひに止まざり 2024.03.05
- 次々に蕾の開く我が梅よ寒の戻りを乗り越えて咲け 2024.03.04
- 北風の止みたる川で青鷺は鴨より遙か遠くを見つむ 2024.03.03
- 風強く北の彼方に男体の白き四筋の雪の望まる 2024.03.02
- 我が庭の梅の蕾の先白くいよいよ開きかけてゐるなり 2024.03.01
- 岡堰で西を望めば長崎で雨降り始めしとラジオ告げをり 2024.02.29
- 北風は吹けど日の射す我が庭で遅咲きの梅一輪咲けり 2024.02.28
- 風強き午後四時の空青くして眩しき太陽大きく高し 2024.02.27
- 見上ぐれば渦巻き状に灰色の雲広がるとわかる夕方 2024.02.26
- 遅咲きの梅とはいへど膨らめる蕾の先の割れ始むなり 2024.02.25
- この年の最も遠き満月の光満ちたり川面にもあれば 2024.02.24
- 満々に膨らみゐたるローズマリーの蕾開きて奮ふ寒さよ 2024.02.23
- 毎年のならひとはいへこの年の寒の戻りの幅に驚く 2024.02.22
- 十七度てふ気温差の二日目の夜は深まりてストーブ恋ひし 2024.02.21
- 黒雲と地との隙間にくつきりと一直線の西空の色 2024.02.20
- 暖かさに誘はれ出でて気がつけば日といふものは暮れてゐるなり 2024.02.19
- 筑波嶺を隠さぬ雲の彼方より音のみ聞こえ見えぬ飛行機 2024.02.18
- 春てふは行きつ戻りつするものと増えゆく雲に任せ暮らさむ 2024.02.17
- 日暮れても空に青さの残りゐて雲の白さの際立ちて見ゆ 2024.02.16
- 春一番吹き来て川に昨日とは逆方向の波紋を刻む 2024.02.15
- 川面では小さき鴨も大なるも同じき色の羽根にて浮かぶ 2024.02.14
- 真冬なる寒さのうちに陽は昇り昼はたやすく初夏となりたり 2024.02.13
- 花よりも陽を照り返す葉の艶の我が目に沁みる今日の椿よ 2024.02.12
- 十日ほど姿消しゐし鴨の群れが川に戻りて賑やかに鳴く 2024.02.11
- 立春を過ぎて午後五時十分の夕陽は屋根の上にて光る 2024.02.10
- 金曜の午後七時過ぎ県道を辿る帰宅の車の速し 2024.02.09
- 青空を背景にして何物も動くことなきローカル駅よ 2024.02.08
- 電柱の長々き影移ろへば僅かに残る雪も解けゆく 2024.02.07
- 暑き日の空に増え行く雲を見て明日は雨てふ予報を聞きぬ 2023.09.03
- 広き田に水は引かれて空映し田植えの準備整ひてあり 2023.04.30
- 川原には色とりどりの鯉のぼりほぼ真横にて風に舞ひゐる 2023.04.29
- 荒川の躑躅の彼方首都高に連休前の車は溢る 2023.04.28
- 土手際に誰か植へたるものらしきネモフィラの花ひつそりと咲く 2023.04.27
- 日の暮れて川面に落つる雨粒の波紋は消えて波も立たざり 2023.04.26
- 岡堰の水面に暗き波立てて季節を一つ戻す風吹く 2023.04.25
- ヒメジョオン咲きて一週経ちたれば後追ふ如くハルジオン咲く 2023.04.24
- 春の陽を柔らかく受け揺れゐるは弱草藤てふ紫の花 2023.04.23
- 鬼の字の冠付けて立ち上がり春の野芥子は一斉に咲く 2023.04.22
- 夏日とは言へど涼しき風渡る川に一羽の鵜の静かなり 2023.04.21
- 草藤の紫の花咲き誇る二日見ぬ間の土手の道なり 2023.04.20
- 肌寒き今日が四月の今頃の平年並みとラジオ告げたり 2023.04.18
- 暖かき陽射しの元で土手腹にヒメジョオンの花咲き始めたり 2023.04.17
- 突然の分厚く黒き雨雲の内で怪しく響く雷鳴 2023.04.16
- 大粒の雨の波紋に惑はさるることなく魚を狙ふ白鷺 2023.04.15
- 強風に揺られ揺られて赤白の斑の椿咲き誇りゐる 2023.04.13
- 黄砂飛ぶほどに吹き来る風の中で小麦は青きままに揺れゐる 2023.04.12
- 強風を受けて波立つ対岸を音もなく行く車の灯り 2023.04.11
- 空よりも深き蒼みの水面に春の北風波刻みゐる 2023.04.10
- 青空の春の川面に映り込み世界の伸びる垂直方向 2023.04.09
- 夕方に急な雨には遭ひたるも雷突風雹なく暮れき 2023.04.08
- 強風で逆波の立つ川面には雨粒の輪のさらに広がる 2023.04.07
- 春の野に雪の断片とぞ名乗る白く小さき花の咲きゐる 2023.04.06
- 背びれ見せ二匹の鯉の水音を立てて戯れ合ふ春の爛漫 2023.04.05
- 花韮は踊子草の群れを分け密やかにまた真白きに咲く 2023.04.04
- 土手腹に育てる春の七草のナズナは白き花咲かせゐる 2023.04.03
- 小さくも土手で一際目立ちゐるカラスノエンドウてふ名の花よ 2023.04.02
- 可憐なる名前にも似ずひつそりと土手に咲きゐる姫踊子草 2023.04.01
- 昨日までケキョケキョとのみ鳴きゐしの今朝は見事にホ—ホケキョとぞ 2023.03.31
- 鶯のひっきりなしの囀りが花の蜜吸ふ蝶々を包む 2023.03.30
- 道端にピンクの芝生ある如くハマカンザシの花は咲きゐる 2023.03.29
- 五日ぶりの青空を見て五日分濃さを増したる草の緑よ 2023.03.28
- 岡堰の空ほの暗く曇れども隙間も見せず桜満開 2023.03.27
- 雨続き水の増えたる川向かふをしぶきを上げて自動車は行く 2023.03.26
- 時ならぬ夏日に続く寒き日に土手の桜はひたに堪へゐる 2023.03.25
- 水撥ねて対岸を行く自動車の音の大きく響きくる宵 2023.03.24
- 降りしきる雨の波紋の広がれる川面をふた月ぶりで見るなり 2023.03.23
- 暖かき春の陽射しに誘はれて土手に真白き水仙は咲く 2023.03.22
- 日中の薄着のままでふと気付く夕暮れ時の肌寒き風 2023.03.21
- 七日ぶりに戻れる我を迎へしは満開近き桜なりけり 2023.03.20
- 奈良の地で秋に切られし角跡の僅かながらに伸びる牡鹿よ 2023.03.15
- 見えざれど仏の座してをられるかホトケノザ咲く春の道端 2023.03.12
- 満開の梅にはあらで川土手の藪より響く鶯の声 2023.03.11
- 川土手の両側の田の乾きたる土の似合はぬ暖かさなり 2023.03.09
- 初夏頃の気温となれば次々に蕾の開く我が庭の梅 2023.03.08
- 暖かき春風吹けばぼんやりと霞む筑波の山の姿よ 2023.03.07
- 北寄りの冷たき風に変はれどもとどまらず咲く梅の勢ひ 2023.03.06
- 土手道の枯草色の後退し緑の草の増え始めたり 2023.03.05
- 餌を求め首を流れに差し入れて岸辺の我に鴨は構はず 2023.03.04
- 土手隔て都会の音の入り込まぬ河川敷にて風を浴びたり 2023.03.03
- 遅咲きの我が家の梅を咲かせしは昨夜吹きたる春一番か 2023.03.02
- 我が庭の遅咲きの梅今朝になり蕾の先の割るる見えたり 2023.03.01
- 明るさの僅かに残る県道をヘッドライトが次々に行く 2023.02.28
- 真青なる空の下にて田起こしの進める土の広がりきたり 2023.02.27
- 茨城の西の外れで日光の山を間近に望みたるなり 2023.02.26
- 濃き霧の底に沈みて何もかも動かぬうちに日は始まれり 2023.02.25
- 夕方より雨と予報の言ひし如く三時を過ぎて滴は来たり 2023.02.24
- 快晴といへども春の空なれば日光の山は望まざりけり 2023.02.23
- 如月の午後四時半の太陽は夕陽てふには高きにぞある 2023.02.22
- 日の暮れて雨音聞こえ予報士は雪となるかも知れぬとぞ言ふ 2023.02.20
- 暖かき土手の斜面に音もなく喇叭水仙咲き初めにけり 2023.02.19
- 暖かき日は暮れて行き対岸のヘッドライトも潤んで滑る 2023.02.18
- 陽は射せど風の冷たき板東の川に佇む白鷺一羽 2023.02.16
- 暖かき春の天気は峠越え筑波の峰もおぼろなりけり 2023.02.12
- 建国の記念の空は晴れ渡り筑波の峰もくつきりと見ゆ 2023.02.11
- 淡雪は枯草色の川土手に微かな白さ見せて消えたり 2023.02.10
- 青空は広がりたれど北風の冷たく明日は雪舞ふといふ 2023.02.09
- 我が庭の梅にも春の兆しあり小さく硬き蕾なれども 2023.02.08
- 柔らかき陽射しもあれば三日後に雪も降るてふ板東の春 2023.02.07
- 冬服を脱ぎ捨て土手を歩きたり春そのものの陽の射したれば 2023.02.06
- 月例は十四・三といへどほとんど真ん丸の月の出でたり 2023.02.05
- 夏休み過ぎて通学姿見ゆる刈田の奥に筑波嶺は立つ 2022.08.29
- 夕刻の陽の色映す田の水に縞模様なる苗ぞ小さき 2022.05.03
- 停車せる自動車のブレーキ外れしと錯覚させる波の田に立つ 2022.05.02
- 冬物の中綿入りのジャケットを着る肌寒き五月一日 2022.05.01
- ひむがしの地平のかなり北寄りの所より日は昇り来たれり 2022.04.30
- 水張れる田の表面に立つ波に冷たき雨の波紋重なる 2022.04.29
- 昨日より一転しての冷風に蒲公英の穂は小さくなれり 2022.04.28
- 日暮れても生暖かき風止まず Tシャツ一枚で土手歩きたり 2022.04.27
- ごおごおと響く風音鳴り止まず春の嵐は明日も続くらし 2022.04.26
- 晴れ渡り夏思はする岡堰に鯉幟の柱立ちてありたり 2022.04.25
- 筑波嶺の稜線の道辿り来て霞ヶ浦の湖面を望む 2022.04.24
- 川に沿ひ初夏思はする風の吹く一日は今暮れむとすなり 2022.04.23
- 岡堰の菜の花揺らし吹く風に初夏の気配の色濃くなりき 2022.04.22
- 八重桜梅雨の走りの如き空に咲き甲斐もなく咲くぞ悲しき 2022.04.21
- 昼過ぎの僅かの晴れ間見逃さず花韮は日を受けんとすなり 2022.04.20
- 夜の更けて窓開きても吹く風に冷たさのなき頃とはなりぬ 2022.04.19
- 新緑と枯れ草色の入り交じる地を見下ろして高圧線続く 2022.04.18
- ひさかたの春の日を浴び紫のローズマリーは背を伸ばしゐる 2022.04.17
- 昼過ぎて雲に切れ間が見えたれば冬に戻らぬ春であれかし 2022.04.16
- 明日よりは春の陽気の継続がやうやくまことのこととなるらし 2022.04.15
- 幾たびも冬と初夏とが繰り返す川の流れに遊ぶ鴨たち 2022.04.14
- 目覚むれば初夏の暑さをぶら下げて霧の彼方に陽は昇り来る 2022.04.13
- 自らの影の揺るるを見下ろして鷺は佇む水温む川 2022.04.12
- 暖かき風と光に誘はれて戻り来たれる鴨たちの群 2022.04.11
- 暖かき風の撫で行く川波を番ひの鴨はただ眺めゐる 2022.04.10
- 土手腹の枯れ草色が四五日で緑に変はる春の爛漫 2022.04.09
- 北風の冷たく吹くを味方とし桜は今日も散り残りゐる 2022.04.07
- 寒暖の差の激しきは桜咲く頃のならひといへど戸惑ふ 2022.04.06
- 昼過ぎて陽の射し始め桜咲く頃の陽気を初めて感ず 2022.04.05
- 幾たびも冬の寒さに戻りつつこの年の春は進み行くなり 2022.04.04
- 満開の桜の花を甘やかすこともなく降る冷たき雨よ 2022.04.03
- 青空を北風よりも喜びて境内に咲く染井吉野よ 2022.04.02
- 筑波山標高四百メートルを境に上は白く染まれり 2022.04.01
- 枯草の色のみなりし川土手に姫踊子草むらさきに咲く 2022.03.31
- 県北で降るはずの雨つくばでも夕方になり降り始めたり 2022.03.30
- 宵闇の県道を帰る自動車のライトはすべり音は聞こえず 2022.03.29
- 生き物の気配の消えて長かりし川に戻れる鴨の家族よ 2022.03.28
- 南風吹けば青空広がりて上着もなしに土手歩きたり 2022.03.27
- 川面には南より吹く風波の立てど陽射しは遂に届かず 2022.03.26
- 日向ぼこする鴨あれど悠然と水音立てて泳ぎゐる鯉 2022.03.25
- 板東の山影のなき西空に午後四時過ぎて日はまだ高し 2022.03.24
- 日の暮れて聞こえ始めし雨音に春よ明日こそ戻れと祈る 2022.03.23
- 満開を過ぎて自ら散る如く降る白雪を梅も見てゐる 2022.03.22
- 日の暮れて雲の増えゆく空を見る明日は真冬の寒さと聞けば 2022.03.21
- 雉鳩の鳴き声に明け春の日は温もりそして冷たく暮るる 2022.03.20
- 乾きたる水たまりの縁なぞるごと散りたる梅の花びら残る 2022.03.19
- 冬枯れの色より脱し緑なるタイムの上に白梅は散る 2022.03.17
- 満開に近づく梅は散り始む先に咲きたる花より順に 2022.03.16
- 明け方の雨雲消えて広がれる青空を抜け日は沈み行く 2022.03.15
- 満開に近付く梅は時ならぬ強風に耐へ一夜越すらむ 2022.03.14
- 十文字にナイフで切れ目入れてより八朔の皮指で剥きたり 2022.03.13
- 遅咲きの梅といへどもこの春は待ちきれず今朝弾けたるなり 2022.03.12
- 輪郭はおぼろなれどもぐんぐんと速さを増して沈む春の陽 2022.03.11
- 暮れかけて冷たき風の吹く道を帰宅の車のライトが滑る 2022.03.10
- 青空に浮く綿雲の遙か上に筋雲ありて動くことなし 2022.03.09
- 春先の玄関潜りまたすぐに冬の庭にぞ戻るこの頃 2022.03.08
- 春一番吹きて明くる日川面には真冬の頃と同じき波立つ 2022.03.06
- 春一番吹きて陽射しの傾けば川面の波も収まりにけり 2022.03.05
- 暖かき春風吹けば世の中の風向きもまた変はらむとこそ 2022.03.04
- 夜通しの雨は上がりて朝霧の海の彼方に日は昇り来る 2022.03.03
- 青空に釣り合ふごとく土手腹は緑の色を取り戻したり 2022.03.02
- 春来ぬと言ふより他になき風に梅の咲く日を待つばかりなり 2022.03.01
- 紅に染まれる雲の川面にも映りて二月終はらむとぞする 2022.02.28
- 日暮れても冷たき風の吹くこともなき如月の頃ぞ嬉しき 2022.02.27
- 南より吹き来る風を一杯に受けて逆波立つ春の川 2022.02.26
- 年ごとに我が我が庭の片隅に咲き春を知らせる黄のクロッカス 2022.02.25
- 一輪の梅も咲かねど春の陽を受けて小貝の川ぞ眩しき 2022.02.24
- 水中に顔突っ込みて餌を漁る鴨の渡りは近づきゐるか 2022.02.23
- 少しずつ日の出の位置が北寄りに移り始めて春の空なり 2022.02.22
- 北風の冷たく吹けど板東は光のみてふ春の色なり 2022.02.21
- 関東の北の外れの雪雲に日光の山は覆はるるなり 2022.02.20
- 北風は吹けども春の光射す川面に鴨は戻り来たれり 2022.02.19
- 冬型の気圧配置に戻れりといへども春の光射しくる 2022.02.17
- 夜明け前つくばの里に落ち来たり朝日を受けて解けて行く雹 2022.02.16
- 遅咲きの我が家の梅も着々と花咲く準備進めゐるなり 2022.02.15
- 夜更けても雪とはならず明けぬれば白鷺来たり鳥の声満つ 2022.02.14
- 梅雨入り後初めて梅雨を思はする天気となるも雨上がりたり 2021.06.19
- 川土手に咲き始めたるヒメジョオンハルジオンとの区別つきたり 2021.05.28
- 我が庭の株より増えて草むらに栄華を誇る薄紅葵 2021.04.30
- 乾きゐたる世を湿らせて淡々と連休初日の雨は止まざり 2021.04.29
- 春過ぎてさらに夏越え秋に向けヒメツルソバは増えていくらむ 2021.04.28
- 中心に立つ桃色の花びらの風に揺れゐるジャーマンアイリス 2021.04.27
- 月光の降り注ぎゐる川面には波に揺られて幾重もの影 2021.04.26
- 降るはずの雨降らずして黒雲の彼方に遠き山々の見ゆ 2021.04.25
- 月齢の十二の月に照らされて飛行機雲は消え残りゐる 2021.04.24
- 川土手に様々の名の草花の咲きて季節は移りゆくなり 2021.04.23
- 真ん中に十字のめしべ宿らせて昼咲月見草の花咲く 2021.04.22
- 青空を映せる水を満々に湛ふる堰は静かなりけり 2021.04.21
- 風のなき日和となれば蒲公英の綿毛は白く丸きままなり 2021.04.20
- どこまでが葉でどこからが花ならむ姫踊子草土手に増えゐる 2021.04.19
- 土手腹にさりげなく咲く母子草をゴギョウといふを初めて知りぬ 2021.04.18
- たつぷりと水をたたふる岡堰の小波に揺るる雲の姿よ 2021.04.17
- 降るはずの雨降り出さず素直には予報を聞けぬ季節の宵よ 2021.04.16
- 暮れて行く空の奥には僅かにも青みの残る時節となりぬ 2021.04.15
- 雨風の強まる彼方運動場の夜間照明試験しゐるか 2021.04.14
- 雲低く垂れ込めしまま日は暮れて明日は嵐とラジオ告げゐる 2021.04.13
- 朝焼けの紅き空よりさし昇る朝日の色は白く輝く 2021.04.11
- をちこちで水しぶきあげ跳びはねて鯉の恋する季節となれり 2021.04.10
- 自転車で行く道沿いの両側は田植えの準備進む土色 2021.04.09
- 陽光に解け出す如き生き物の喧噪の身に心地よきかな 2021.04.07
- 土手腹の紫色の小さきは烏野豌豆てふ花なりき 2021.04.06
- 昨夜より雨降らしたる黒雲の北より晴れて望む日光 2021.04.05
- 日の暮れて天気予報の言ふままに降り始めたる春の雨なり 2021.04.04
- iPhone の機種変更をして日暮れ時の空の青さの写りゐるなり 2021.04.03
- 旧暦の弥生は未だ先なるに初夏の如くに夕べは来たる 2021.04.01
- 緑増す土手腹に黄の差し色として一群れの菜の花は咲く 2021.03.31
- 幾日か初夏思はする日のあれど田植えは先のことのやうなり 2021.03.30
- 青空に映ゆる桜の散る下に花葱は咲くさりげなく咲く 2021.03.29
- PC に日暮らし向かひふと見れば青空の日も暮れてゐたりき 2021.03.27
- 一面に白く漂ふ霧を通し春の朝日の色届きけり 2021.03.26
- 川土手の内側に咲く桃色の花はどうやらアーモンドらし 2021.03.25
- 川向かふ朝日の昇り来る位置の彼岸を過ぎて北に傾く 2021.03.24
- 春光の降り注ぎゐる川岸に菜の花の黄の色こそ似合へ 2021.03.23
- 小貝川菜の花の咲く対岸に桜の蕾ほころぶぞ見ゆる 2021.03.22
- 垂れ込むる低き雲より降る雨の止めど彼岸の風は吹き荒る 2021.03.21
- 日暮れたる川の向かふの県道を滑るが如き車の灯かり 2021.03.19
- 春嵐の如き風吹く土手際に早くも白き花水木咲く 2021.03.14
- 収まらぬ春の嵐に一日で川は水面を上げて行くなり 2021.03.13
- 帰宅する車のライト流れ行く手前の川で魚跳ぬる音 2021.03.12
- この朝に枝切り落とし開きたる光れるまでの幹の丸窓 2021.03.11
- 北風にペダルの重き帰り道傾く夕陽赤茶に染まる 2021.03.10
- 寒風の吹く一日の暮れて行く彼方を滑るヘッドライトよ 2021.03.09
- 吹き付ける風を受けつつこの春の最後の寒波なれとぞ願ふ 2021.03.08
- 春風の吹き渡りたる翌日は冷たき風の日暮れとなりぬ 2021.03.07
- 夕暮れとなりても白く咲き誇り香りを放つ我が庭の梅 2021.03.06
- 日暮れてのフロントガラスを濡らしゐるは冷たくもなき春の雨なり 2021.03.05
- 咲き誇り香り立つ梅我が庭によくぞ植えしと思ふこの頃 2021.03.04
- 三月も三日となりてやうやくに咲く気となりし我が庭の梅 2021.03.03
- 唐突に春の嵐の吹き荒れてヘッドランプを灯す車列よ 2021.03.02
- 三月の最初の夕陽紅けれど明日の雨を呼ぶ色といふ 2021.03.01
- 青空は広がりたれど梅一輪咲かすのみてふ暖かさなり 2021.02.28
- 十五夜の月も真ん丸にはあらず細かき変化輪郭にあり 2021.02.27
- 膨らめる梅の蕾の割れ目より薄桃色の花びらの見ゆ 2021.02.26
- 陽は落ちて向かふ岸なる県道をテールランプの赤く去り行く 2021.02.25
- 木枯らしの吹く青空に白く浮く月をかすめる飛行機雲よ 2021.02.24
- 風向きの北に変はりて川面にははつきりとした波紋刻まる 2021.02.23
- 地表より立ち昇りたる水蒸気筑波の峰を隠しゐるなり 2021.02.22
- 水蒸気色の濃くなる空見上げ沈まれる田も代掻きを待つ 2021.02.21
- 我が庭の遅咲きの梅やうやくに蕾が紅く膨らみ来たり 2021.02.20
- 青空に遙かに続く遠くまで山並見えぬ板東の地よ 2021.02.19
- 日を追ひて朝日の位置の北寄りに移りて春の気配強まる 2021.02.18
- 青空はたちまちのうちにかき曇り分厚く黒き雲ぞ覆へる 2021.02.17
- 穏やかに晴れたる夕べ筑波嶺の方角に戻る車の列よ 2021.02.16
- 警報の発せられたる大雨で水没したる道を戻りき 2021.02.15
- 夕暮れの空見上ぐれば数々の水母の如き形の雲よ 2021.02.14
- 午後六時過ぎても外は薄明かり残りて春の来たれるを告ぐ 2021.02.13
- 夕暮れに冷たき風は吹き来れど春鳥の鳴く声ぞ聞こゆる 2021.02.10
- ひさかたの日というふ枕詞こそ今朝の日の出に幸はへてあれ 2021.02.09
- 天気図の西高東低に戻りては大きく揺るる河原の薄 2021.02.08
- 一仕事終はりて窓をふと見れば既にとつぷり日は暮れてをり 2021.02.07
- 里の道を約五キロほど歩きたり春そのものの青空の下 2021.02.06
- 冷え込みの少なき一夜明けたれば春一番のままの空なり 2021.02.05
- 春一番吹きたる空に確かにも春の形の雲ぞ浮きたる 2021.02.04
- 田の面に波を立たせて吹く風もさほど冷たきものにはあらず 2020.04.30
- 満々と水を湛へて空映し田植えの準備できたる平野 2020.04.29
- 南東の空に湧きゐるこの年の初の入道雲を望めり 2020.04.28
- 川の面に丸き波紋の雨降れば田植え始まる時期となりたり 2020.04.27
- 震度4の揺れに気付かず川土手に生ひたる草を刈りに刈りたり 2020.04.26
- 澄み渡る空の青さの水面に貼り付けられて流るる川よ 2020.04.25
- 土手道を歩きて戻り一息をつきたる後に雷鳴を聞く 2020.04.24
- 澄み渡る空の青さはウイルスの思わぬ土産なりと知りたり 2020.04.23
- 睦まじく波に浮かぶは鴨としてさも望ましき姿なるべし 2020.04.22
- 夕刻の雲を下より照らす陽が世界は広きものとぞ示す 2020.04.21
- 水量の増したる川に映れるは日毎に変わる空の色なり 2020.04.20
- 川幅は二倍以上に広がりてはつきりしたる春となりたり 2020.04.19
- 暴風雨過ぎれば空は青くして日暮れてもなほ青さの残る 2020.04.18
- 北風の冷たく吹けど蒲公英の既に綿毛と化したるもあり 2020.04.17
- 白鷺の飛び降りたれど水面には波立ちて影映り切れざり 2020.04.15
- 鬱々としたる気分を吹き払ひ菜の花よ咲け青空の土手 2020.04.14
- 雨風の強まりたれば水量の増えて流るる裏の小川よ 2020.04.13
- 三月の寒さに戻りたる土手に夏まで続く花韮の咲く 2020.04.12
- 満月も十六夜月も望まれぬ雲立ち籠むる夜空となりぬ 2020.04.11
- ゆつくりと昇り来たりて波立たぬ川面に映る十六夜月 2020.04.10
- 吹きつくる南の風の逆波に静かに乗りて鴨は漂う 2020.04.09
- 輪郭に光環(コロナ)を見せず淡々と虚空に浮かぶスーパームーン 2020.04.08
- オオバンといふ名の鳥の増え来たり小川の風に吹かれ佇む 2020.04.07
- 根こそぎに漂白されし大木の横たわりゐる無人の浜辺 2020.04.06
- 黒雲の切れて北より青空の広がりくれど風ぞ冷たき 2020.04.05
- ウイルスの騒ぎを余所に川面には番(つがい)で浮かぶ大鷭(おおばん)の見ゆ 2020.04.04
- 昨日の風にも散らで桜花影落としゐる頭(かうべ)の上に 2020.04.03
- 網走で三日月見上げ六日後に見上ぐる月は半月なりき 2020.04.02
- 降りしきる冷たき雨を手に受けて春はまだかと今日も呟く 2020.04.01
- 北海の地より戻りて静かなるつくばの里の風ぞ冷たき 2020.03.31
- チュンチュンと鳴く声聞こへ見上ぐれば雀の姿増してゐるなり 2020.03.27
- いつまでも冷たき風の吹く川で春はまだかと鯉の跳ねゐる 2020.03.26
- 三月の川の光と風を受け鴨たちはただ浮かびゐるなり 2020.03.25
- 空青く桜咲きたる板東の寒の戻りの何度目なるか 2020.03.24
- 見渡せば思ひのほかに頻繁に鯉の跳ねゐる春の小川よ 2020.03.23
- 筑波嶺の直下のどこで鳴くものか鶯の声響く春の日 2020.03.22
- 吹き荒れし春一番に散ることもなく満開の彼岸桜よ 2020.03.21
- 川面には北より迫る陰影の細かき波の刻まれてゐる 2020.03.20
- 春一番吹く前の土手穏やかに流るる春の川を見下ろす 2020.03.19
- 土手沿いの道を走れば咲きかけの彼岸桜が我を見送る 2020.03.18
- ぼた雪に混じりてアラレ降り来たり車の屋根のドラムと化しき 2020.03.16
- 遙かにも続く深さで地を覆ふ霧の奥より昇り来る陽よ 2020.03.15
- 明けてより冷たき雨の降り続く極端なまでの寒の戻りよ 2020.03.14
- まばらなる菜の花色の増え行きて土手埋め尽くす春は近付く 2020.03.13
- 上方の眩しき空を後にして板東の夜は雲の下なり 2020.03.12
- 春雨の本降りとなり水量の増えたる川のごみを拾へず 2020.03.10
- 満月と見紛うほどの月の下勤め帰りの車行き交う 2020.03.09
- 水引けば田植えの前の様相と一夜で変はる姿の景色 2020.03.08
- 菜の花の黄色に染まり始めたる土手の斜面に春は来にけり 2020.03.07
- 夕焼けの茜に見合ふ温もりの未だ届かぬ三月初旬 2020.03.06
- 吹き荒れし北風止めど川面では深き影さす波収まらず 2020.03.05
- 除草剤撒かれて川の土手に沿ふ草は黄色に枯れ果ててあり 2020.03.04
- 例年の遅咲きなるを裏切りて咲きそろひつつある庭の梅 2020.03.03
- 日の暮れて地平に映る残照の寒の戻りに枯れ薄立つ 2020.03.02
- 消防の自動車の鐘響く夜を成田に向かふ飛行機行き過ぐ 2020.03.01
- 日の出でて空の青きの下に咲く梅の花びら白さ際立つ 2020.02.29
- 黄昏の空に僅かに残りたる青き明るさなほ続きゐる 2020.02.28
- 曇天の二日続きて三日目の空の青さを梅は悦ぶ 2020.02.27
- 春となり日の伸びきたる世の中の人の心の日も伸びよとぞ 2020.02.25
- 世の中は暗きニュースで満つるともひむがしの空陽は昇りくる 2020.02.23
- 山の端の雑木に混じり咲く梅の白さを揺らす春先の風 2020.02.22
- 昼前にハンドル捕りて出かくれば夜来の雨の降り止みてあり 2020.02.16
- 雲一つなき空の下その空と同じき色で小貝は流る 2020.02.12
- 午後六時月に向ひてシャッターを押せば意外に明るき世界 2020.02.11
- ひむがしの空の明るくなりてより六時半には日の昇り来ぬ 2020.02.10
- 吹き渡る風の川面にくつきりと刻める波紋流れ行くなり 2020.02.09
- 立春を過ぎて真冬の寒さなり空の青さに散らばる光 2020.02.08
- 日の伸びて西の彼方の空紅くなかなか暮れぬ駐車場内 2020.02.07
- 吹き荒るる春の嵐の収まりて川の向かふの光揺らがず 2020.02.06
- 雨止めば小貝の川に映り込む春立つ日なる空の青さよ 2020.02.04
- 早朝の世界の既に明るみてぐいぐいと昇る朝日頼もし 2019.04.28
- 複数の雲間をぬいて複数の太陽あるかのごとき光よ 2019.04.27
- 春雨といふには冷たき雨なれど季節の流れ推し進めゐる 2019.04.26
- 日暮れ際に晴れたる雲の戻り来て明日は一日雨となるらし 2019.04.24
- 満々と水を湛える岡堰に映る空色初夏を宿せり 2019.04.23
- この年の初エアコンを作動させ百キロの道往きて戻りぬ 2019.04.22
- 陽光の二日続けて輝けば車輪梅の芽膨らみ始む 2019.04.20
- 日暮れては春の温もり遠ざかり市営グランドに冷たき光 2019.04.19
- 二七日咲きたる花も風に舞ひ散るを眺めて伊予に発つなり 2019.04.16
- 花散らす風吹く中にエンジンの音響かせて草を刈りたり 2019.04.15
- 日暮れより降り始めたる春雨に二七日咲く花も散るらむ 2019.04.14
- 満開の桜も七日眺むれば有り難みやや薄らぐ心地す 2019.04.10
- 春の陽と冬思はする寒風の交差点に咲くローズマリーよ 2019.04.09
- 桜咲く時分となればなきはずの寒の戻りの風の冷たし 2019.04.08
- 黒潮に洗われ光る土佐の地の花はぶといふ茶を淹れて飲む 2019.04.07
- 昨日の強風にても散り残る日枝神社の桜の花よ 2019.04.06
- 春風の吹き荒れてなほ暖かき日暮れの川の波収まらず 2019.04.05
- 日の暮れて車のドアを開くとき風の温もり感じたるなり 2019.04.04
- 鮮やかに筑波の西に沈む日を半月振りに眺めゐるなり 2019.04.03
- 久方の筑波の地では遅咲きの梅と桃とが咲き誇りゐる 2019.04.02
- 令和とは耳に馴染まぬ響きなれど慣るるよりほかなきことならむ 2019.04.01
- 奈良に発つ前夜も寒の戻りにて冷たき風の吹き下ろす空 2019.03.28
- 午後五時を過ぎて空に明るさ残れども風の冷たき三月下旬 2019.03.27
- 六日ぶりのつくばの里は花の影見えず冷たき風の吹きゐる 2019.03.25
- 春風をただかきわけて磐城との境まで行き戻りたるなり 2019.03.19
- 日暮れたる空の彼方を羽田へと行く飛行機の音ぞ響ける 2019.03.18
- 近寄りて写真に撮ればそれぞれの薫りに気付く梅の花かな 2019.03.16
- この春の梅の咲きぶり豊かなり冷たき風の吹くといへども 2019.03.15
- 午後六時過ぎて県道の坂道を下れば西の空まだ明し 2019.03.14
- 西空の糸のやうなる三日月の次第に低く沈みゆくかも 2019.03.09
- 杉花粉舞へば涙と鼻水の薬の処方この年も受く 2019.03.08
- 我が庭の遅咲きの梅一輪のそぼ降る雨に濡れて咲きたり 2019.03.07
- 川向かう市営グラウンドの照明の明るく光る季節となりぬ 2019.03.05
- 灰色の雲に覆はれ三日過ぎ明日は日差しの戻りくるらし 2019.03.04
- 川向こう県道を行き戻り来る暴走族のエンジン音響く 2019.03.03
- 梅干しの小さきパックの三個食べ残り四個となれる今宵よ 2019.03.02
- 友人の告別式より帰り来て見上ぐる空の雲の切れ間よ 2019.03.01
- 我が友は享年六十六歳と我と同じき歳で逝きたり 2019.02.28
- 明晩は同じき年の友人の逝きたる通夜の席に列せむ 2019.02.27
- 菜の花の頭の先が僅かずつ黄色に染まる頃とはなりぬ 2019.02.25
- 午後五時を過ぎて明るき西空の筑波の影の徐々に近付く 2019.02.24
- 春の空に冬の風吹く昼下がり水車で挽ける蕎麦を食ひたり 2019.02.23
- バイパスの開通せしを祝ふごとく晴れたる空にアクセルを踏む 2019.02.22
- ひむがしの空よりぬつと現れて昇りてさらに赤き居待月 2019.02.21
- 濃き霧の晴れたる庭に日を受けてクロッカス咲き春を告げたり 2019.02.20
- 時期となり小粒なれどもしつかりと蕾膨らむ遅咲きの梅 2019.02.19
- 夕暮れは遅くなりしと思へども気付けば待宵月昇りゐき 2019.02.18
- 晴れつつも風の冷たき日は暮れて煌々と照る十三夜月 2019.02.17
- 太陽光は立春過ぎて遠ざかり発電装置も暇となりたり 2019.02.13
- 板東の遙か地平とすれすれの平行線の雲の切れ目よ 2019.02.12
- 明け方に土手覆ひゐし白雪のあまりに早く消えたるこの日 2019.02.11
- 冬用のタイヤで乾ける国道をふうわりと行く二月の夕べ 2019.02.10
- 土手腹をわずかに白く彩りて板東の雪は遠ざかりたり 2019.02.09
- 雪降るといふ前日のコーヒーの湯気を見ながら時を過ごせり 2019.02.08
- 川土手を突如揺らして現れしパワーショベルに魚も驚く 2019.02.07
- 空覆ふ雲の晴れざる一日に筑波の峰の辛うじて見ゆ 2019.02.05
- 立春の暖かき日の落ちてより冷たき風の蘇りたり 2019.02.04
- 水仙の小さき花の咲きたれば寒さの峠見えし心地す 2019.01.13
- 電線と小さく黒きちぎれ雲に囲まれ光る十五夜の月 2018.04.29
- 連休の初日の空は高々と青きに染まり地を照らしゐる 2018.04.28
- 去年の春一輪とても咲かざりし薔薇の大なる花をつけたり 2018.04.27
- 緑濃く水嵩上がる川筋に鯉跳ぬる音かはづ鳴く声 2018.04.26
- 土手草の破片で色の変はりたる運動靴を洗ひ干したり 2018.04.25
- 草刈りの作業終はるを待つ如く雨降り出して夜更けとなりぬ 2018.04.24
- 道端のさほど日当たりせぬ場所に目立たず咲けるの著莪の妖艶 2018.04.22
- 仕事場の窓開け放ち風に乗せおがたまの香一本を焚く 2018.04.21
- 静かなる西の地平にいつまでも照り残りゐる卯月の夕陽 2018.04.20
- 日暮れ時川岸に沿ひ数匹のかはづ鳴く声聞こえ来るなり 2018.04.19
- をちこちで鯉の水面に跳び上がり再び落つる音する夕べ 2018.04.18
- 日の射さぬ土手に寄り添ふ蒲公英の白き綿毛の飛ぶこともなし 2018.04.17
- 雨風の強まるといふ明朝に我は加賀への旅控ふるに 2018.04.14
- 川土手の菜の花揺らす南風の春の嵐をもたらすといふ 2018.04.13
- 静かなるままでは済まぬ春の日の青空のもと木々は揺れたり 2018.04.12
- 荒れ狂ふ春の嵐に大波の逆巻く如く菜の花は揺る 2018.04.11
- 夕暮れの土手の道沿い菜の花のわずかに風に揺れてゐるなり 2018.04.10
- 堤下で米粒ほどもなき花を青く咲かせてゐるホトケノザ 2018.04.09
- 命とは強きものなり年ごとに花咲き出づる一本の棒 2018.04.07
- 大方の桜の散りて吹き来る嵐は竹を激しく揺らす 2018.04.06
- 十五日晴れたる空に黒雲の広がり来たる風の変はりめ 2018.04.05
- 日暮れても冷たき風の吹き渡ることもなきなり春彼岸過ぎ 2018.04.03
- 川筋に小さく育ち春の日に慎ましく咲く山桜あり 2018.04.01
- 春彼岸過ぎたれどなほ日の沈む足の速さに驚きにけり 2018.03.31
- 満月の桜の上に高々とありて薄暮の春彼岸過ぎ 2018.03.30
- 土手際のいつもの場所に水仙の咲き乱れ春深まり来たり 2018.03.27
- 板東は夜更けとなれど吹く風に冷ゆることなき彼岸過ぎなり 2018.03.26
- 九州の旅より戻り板東の桜も満開なりと知りたり 2018.03.25
- 白鷺は枯れたる葦の茂みにて我より隠れゐると思ふや 2018.03.19
- 充分に膨らみをれど咲くことを未だ拒める桜の蕾 2018.03.18
- 湖北なる地より戻れば板東も寒の戻りの風の冷たさ 2018.03.17
- 二日後に旅より戻る我を待て満開近き白梅の花 2018.03.14
- 手の甲の皮膚の模様の川面を鴨は難なく滑りゐるなり 2018.03.13
- 水嵩の増えたる川に立ち尽くす鷺の足元鯉が跳ねたり 2018.03.12
- 地の揺れて海逆巻きしあの日より七年経ちて夜は静かなり 2018.03.11
- 温かき春の空気は太陽の沈むとともに遠ざかりたり 2018.03.10
- 雨雲の抜けたるらしき関東で冷たき雨は降り止まざりき 2018.03.09
- 雨粒の波紋広がる路面には家並み逆さに映るゐるなり 2018.03.08
- 遅咲きの我が庭の梅咲きにけり冷たき風の吹くといへども 2018.03.07
- 三月先の暖かさなる夕暮れに飛行機雲の消え残りゐる 2018.03.04
- わずかにも湿り気帯びておぼろなる日差しを包みゐる南風 2018.03.03
- 息を呑む大きさにして昇り来る春の赤みの満月ゆかし 2018.03.02
- 遅咲きの我が家の梅もおずおずと芽吹き始むる頃とはなりぬ 2018.02.27
- 田の土は赤みを増しておとなしく水の引かるる日を待ち望む 2018.02.26
- 名のみなる春と思ひてゐたりしが菜の花の咲く頃となりけり 2018.02.25
- 光のみ春めく朝の川土手を霜は一面染めてゐるなり 2018.02.24
- 温かき夕べの空の彼方には野球をすなる灯見ゆる 2018.02.20
- 自転車のハンドル握る指先の凍ゆることもなき昼下がり 2018.02.19
- 木枯らしの吹き抜く夜の光景はモダン墨絵と呼びたくもなり 2018.02.18
- 校庭の上に広がる白雲が立春の過ぎの風吹き降ろす 2018.02.15
- 土手腹に緑の色の点々と増えてゐるなり寒き中でも 2018.02.14
- 三連休過ぎて公立図書館は休館日てふ至福の姿 2018.02.13
- 一列に並びて盛れる土竜塚を踏みつぶしたる小さき足跡 2018.02.12
- 黒雲の覆へる空の西の果て入り日の色の春を思はす 2018.02.11
- 篠竹の勢い増して水門の跡を廃墟となすばかりなり 2018.02.10
- 温かき日のあるうちに伸び置かむと芽吹き始めし車輪梅の木 2018.02.09
- 青空に春思はする日は射せど雪を戴く那須の山見ゆ 2018.02.08
- 雑踏の西の彼方の夕焼けに思ひがけなき富士の影見ゆ 2018.02.07
- 束の間の温もり来たす青空を我が身の芯に焼き付けおかむ 2018.02.06
- 日の沈む彼方よりくる黒雲の大利根越えて広がるを見る 2018.02.05
- 綿雲の浮く青空は立春の今日を限りの恵みなるらむ 2018.02.04
- 黒雲の空を覆へる盆休み田舎の道に車走らず 2017.08.12
- 夕立を過ぎたる入り日西空に薄きネオンの如く落ち行く 2017.04.29
- 連休を前に上野の駅を行く人の気配の薄くなりたり 2017.04.28
- 日は伸びて家路を辿る西空はパステルカラーに夕焼けてゐる 2017.04.27
- うらうらと穏やかに照る日は何処梢を揺らす風の音聞く 2017.04.26
- 春の宵それほど暗くなきものとアクセルを踏み家路を辿る 2017.04.25
- をちこちの野に公園にチューリップ咲きて春こそ深まりにけれ 2017.04.24
- 春の野の草の茂れる片隅にチューリップ咲くひたすら赤く 2017.04.23
- 春は盛り三日の留守に菜の花は土手一面に広がりてあり 2017.04.22
- 彼岸過ぎ日射しは夏の川土手に早くも草の萌え出づるなり 2017.04.18
- コーヒーを飲めども春の嵐吹く音を子守に眠らむとぞする 2017.04.17
- 川岸の林の影に沈む日を惜しが如く鶯の鳴く 2017.04.16
- 暖かき日射しの届く川土手の菜の花の疾く増えてゆくらむ 2017.04.15
- 春風が呼び覚ましたる猫たちの恋心より響く鳴き声 2017.04.14
- やや痩せてきたりといへどこの年の花は満開十日目となる 2017.04.13
- 一冬を北風受けて来し土手に菜の花の今咲き始めたり 2017.04.12
- 雨風に晒されつつも満開を健気に保つこの春の花 2017.04.11
- 繰り返す雨と風とを耐え忍び桜は散らず里を彩る 2017.04.10
- 常陸野を南に下る道々で散る花びらの増ゆる様見ゆ 2017.04.09
- 咲く花を濡らし揺さぶる雨風の音止まずして夜は更けゆく 2017.04.08
- 昼過ぎに空晴れてより太陽光発電パネルは喜びたりき 2017.04.07
- 満開となりたる花は春嵐に耐へて吹雪と散らず揺れゐる 2017.04.06
- 満開に近付く花は週末の雨と風とをいかに耐ふらむ 2017.04.05
- 春の陽の西の地平に沈むまで欠けざる姿見ゆるぞ嬉しき 2017.04.04
- 夕暮れの青空は疾く狭まりて背後に迫る雷の雲 2017.04.03
- 空晴れて三重塔囲みたる木々の僅かに芽吹いてありき 2017.04.02
- 春雨と言はれぬほどの冷たさにヘッドライトは家路を急ぐ 2017.04.01
- 白鷺は幾度ともなく繰り返す寒の戻りの川に降り立つ 2017.03.31
- 週末で一気に春の粧ひをすべきか否か迷ふ街並み 2017.03.30
- 日溜まりの体をほぐす温かさ日没までは続かざりけり 2017.03.29
- 日暮れまで眺めてゐたき青空の今日は長くは続かざりけり 2017.03.28
- 桜咲き寒さの戻る約束の春に野菜の鍋を炊きたり 2017.03.27
- 彼岸過ぎ氷雨の止まぬ夕暮れに帰宅を急ぐ車の灯かり 2017.03.26
- 彼岸過ぎ筑波の裾野照らす陽はメガソーラーの彼方に沈む 2017.03.25
- 赤ら顔寒の戻りの雨に濡らしただ立ち尽くすバリケンてふ鳥 2017.03.21
- 初鳴きといひ得るものか鶯のほけきょほけきょと鳴く声ぞする 2017.03.20
- 下町の水を湛ふる公園の彼方にスカイツリーは霞む 2017.03.19
- 目に見えぬ天然酵母の働きで食パンを焼く無骨なまでに 2017.03.18
- 向かひ風受けペダル漕ぐ野の果てにゆつたりとして夕陽は沈む 2017.03.17
- 散るべきか咲くべきかとぞ白梅の迷へる寒き春の日は暮る 2017.03.15
- 春先の冷たき雨の昼下がり雲も路面も黒く動かず 2017.03.14
- 遅咲きといへども春の陽を受けて散らず咲きゐる我が宿の梅 2017.03.13
- 木枯らしの言葉の響き忘るごと日射しの元に梅咲き進む 2017.03.12
- 春空に似合わぬ風の吹く昼に白梅はただ震へ散らざり 2017.03.11
- 光のみうららの春となりにけり冬思はする風は吹けども 2017.03.10
- 空青く我が家の梅もやうやくに五分咲きとなり風暖かし 2017.03.09
- 土手腹にムラサキサギゴケてふ花の小さき花弁日毎に開く 2017.03.08
- 夕刻に日射しの戻るショッピングセンターに残る風の冷たさ 2017.03.07
- 光のみ春になりたる日の庭に三分咲きなる遅咲きの梅 2017.03.06
- 春嵐をものともせずに遅咲きの我が家の梅は遂に咲きたり 2017.03.04
- 遅咲きの梅のつぼみの膨らめど四日目にして咲くに至らず 2017.03.03
- 九州の旅より戻り板東の雨降る空を見続けたりき 2017.03.02
- 如月の寒の戻りに逢ひたれば三日後に咲け遅咲きの梅 2017.02.27
- 遅咲きといへど南の風を受け蕾ほころぶ我が庭の梅 2017.02.26
- 紅き日の沈む空にはオーロラの如く棚引く雲薄れ行く 2017.02.25
- 愛宕山一月経てば山腹に霞みのごとき桜咲くらむ 2017.02.24
- 春風と木枯らしのなす縞模様空一面の広がりてあり 2017.02.23
- 雨水なる寒の戻りの黒雲の彼方に途切れ紅き日沈む 2017.02.18
- 日輪の恵みを電気に変へたるを見事に示すグラフに見入る 2017.02.15
- 確実に春になりたる空の色冷たき風は忘れよといふ 2017.02.14
- 青空に聳ゆる高層ビルを見て我が身と縁のなきを喜ぶ 2017.02.13
- 木枯らしの吹き収まれば西空に夕焼け雲の浮かび流れず 2017.02.12
- 建国の記念の日暮れ信号を待ちゐる西に夕焼け紅し 2017.02.11
- 強風に煽られてみる筑波嶺の鮮やかすぎる輪郭青し 2017.02.10
- みぞれ降る空を見上げて思ひたり日の射すことはありがたきもの 2017.02.09
- 光のみ春になりたり吹く風の冷たきことの冬のままにて 2017.02.08
- 新橋の汽笛一声轟ける広場に寒き風は届かず 2017.02.07
- 篠竹を揺らす風吹く川面には浴衣の柄の波紋の踊る 2017.02.06
- 昼過ぎは雨とふ予報当たりしもペダルを漕ぐに障りなきなり 2017.02.05
- 立つ春は湖面を渡るさざ波のただひたすらに光る春なり 2017.02.04
- 田んぼではかはづの声の増えきたり一塊に聞こゆる夜更け 2016.05.04
- 列をなし風に僅かに震えゐる早苗の面は今日も増えたり 2016.04.30
- 空の色映してさらに空よりも青き入り江に波は打ち寄す 2016.04.29
- 雨降りにシャツ一枚で外に出で寒さ覚えぬことぞ嬉しき 2016.04.28
- 降るはずの雨降らぬ間に夜は更けて赤信号の長き県道 2016.04.27
- 春の日の関東平野に風吹けば花吹雪なす八重の桜よ 2016.04.25
- 動き出せばフロントガラスに積もりたる花びら舞ひて吹雪となりぬ 2016.04.24
- 見渡せば思ひの外の明るさで残照のある地平線なり 2016.04.22
- 九州でなゐは止まらずつくばでは雷の鳴る日は暮れて行く 2016.04.19
- 揺れてゐることが常なる気もすなる肥後の人らのために祈らむ 2016.04.16
- 川岸にずらりと並ぶ釣り人の帰りたる後も川流れ行く 2016.04.12
- 春色の空を映せど木枯らしと同じき波紋刻む流れよ 2016.04.11
- 山腹にたなびく雲の如くして薄き桜の色は望まる 2016.04.10
- 日暮れても残るぬくみに誘はれて蛙一匹鳴き始めたり 2016.04.09
- 雨降りと少しばかりの風如き花を散らすに能はざるなり 2016.04.08
- 桜花雨如きでは散らぬとも明日来る風に吹雪となるらむ 2016.04.07
- 境内を雲の如くに覆ひつつ桜は今日を盛りと咲けり 2016.04.06
- 誰もいぬ中学校のグランドと浮世を区切る桜満開 2016.04.05
- 雲晴れて春の日射しの届きたれば花芽膨らむ車輪梅の木 2016.04.04
- 桜咲く並木の奥にひつそりと白くつましき姫卯木咲く 2016.04.03
- 里山の麓の道を分け入れば白きすもものき花の揺れゐる 2016.04.02
- 春嵐といふ二文字を電脳に覚えさせたる四月馬鹿の日 2016.04.01
- 桜よりやや赤味勝つ色をして木瓜は咲きゐる川を見下ろし 2016.03.31
- 立ち枯れの葦の中にも木々の枝は萌ゆる緑をまとひ初めにき 2016.03.30
- 雷の鳴ることもなく土手際の菜の花はただ風に揺るなり 2016.03.28
- だんだんと春めく彼岸過ぎの今日出雲の国の和菓子食せり 2016.03.27
- 交差点で人も車もそしてまた春の陽気も行きつ戻りつ 2016.03.26
- 寒の戻り日暮れの街のショッピングセンターは玩具箱のごとくに 2016.03.25
- 彼岸過ぎ寒は幾度も戻り来て花の咲くまで風は冷たし 2016.03.24
- 土手草の緑の色の濃くなりて背丈も伸びて彼岸過ぎゆく 2016.03.23
- 夕暮れの工場跡の建物を彼岸の明けぬ風は吹き抜く 2016.03.22
- 暖かき彼岸となりて機嫌良く天然酵母は働き給ふ 2016.03.21
- 一画を三重の塔に明け渡し風を渡せる彼岸の夜空 2016.03.20
- 春彼岸天然酵母のパン生地の餅思はする艶の増したり 2016.03.19
- 空港に向かふ道より振り返り見る大山は小雨に煙る 2016.03.18
- 早咲きの菜の花の咲き誇りゐる花壇の上の桜待つなり 2016.03.16
- 牛久沼は八日ぶりなる青空を映して春の風に波立つ 2016.03.15
- 曇り空に寒風渡る数日も川の流れに春を見るなり 2016.03.14
- 指先に寒の戻りの冷たさを感じてペダル漕ぎ戻りたり 2016.03.13
- 満開を半月保つ梅園の辺りの空気清かなりけり 2016.03.11
- 板東の寒の戻りの川面には裸のままの木の映りをり 2016.03.10
- 紅梅をリアウィンドウに貼り付けて夕暮れの道戻り来たりき 2016.03.09
- 朝霧のやうやく晴れて白梅の次々に咲き始めたるなり 2016.03.09
- 夕暮れに雲の薄れてほの赤き夕焼けらしき影を望みき 2016.03.07
- 指先を出す夏用のライディンググラブをはめて自転車漕ぎたり 2016.03.06
- 遅咲きの赤き蕾のほころびて白梅として咲き始めたり 2016.03.05
- 宵となりこの春風の寒風に変わらぬうちに橋を渡らむ 2016.03.03
- 空の青をより深くまで映さむと水かさを増す春の流れよ 2016.03.02
- 海よりは遠き土地にて海鳴りの聞こゆる如き風渡る宵 2016.03.01
- 杉花粉飛び交ふ気配濃厚に感じて辿る地方国道 2016.02.29
- 春の日の伸びて彼方の山並みも雲居の様も新しきかな 2016.02.27
- 吹く風は冷たく川を渡り来て春の光と混じらざりけり 2016.02.26
- 朝まだき車輪梅の葉をうつすらと覆ふ白雪解け残りをり 2016.02.25
- 寒き日の夕べに蕎麦をたぐりたりかき揚げ蕎麦という名のせいろ 2016.02.24
- 春雨に高速道路は濡れたれど光るまでにはいたらざりけり 2016.02.22
- 薄緑の軽き光に包まれて小皿に盛れるふきのとうあり 2016.02.21
- 早咲きの梅はあれども我が庭の大器晩成の梅はおとなし 2016.02.20
- 春の土手に黄色の中にさらに濃き黄色を見せて水仙は咲く 2016.02.19
- 明日よりは雪が雨にと変わるとふ夕暮れ時も長引きたれば 2016.02.18
- 空覆ふ分厚き雲の縁を伝ひ春一番に吹かれて歩く 2016.02.14
- うらうらと霞む景色は昼過ぎの春の嵐で飛び去りにけり 2016.02.13
- 春の川に魚釣る人は竿と糸と針を通して魚を見るらむ 2016.02.12
- 空渡る冷たき風を貫きて光の春は地に届きたり 2016.02.10
- 立春を過ぎてなほ日は短くて白雲の腹赤く染まりぬ 2016.02.09
- 真直ぐに伸び行く道の彼方には遠近法で春の陽の落つ 2016.02.08
- 夕暮れの冷たき風の吹く彼方薄紫の春色に染む 2016.02.07
- 夜更けには小雨もあがり雪も降らずただ寒き朝になるらむとぞ思ふ 2016.02.06
- 川面には立春の残照届かねどぽちゃりと魚の跳ぬる音する 2016.02.05
- 夕暮れのやや長引きて板橋の不動の寺に詣でたるなり 2016.02.04
- 道端にチューリップ咲く花壇あり年一番の華やかなる頃 2015.05.05
- 風に揺るる楽しみを知り風を呼ぶものの如くに春紫苑揺る 2015.05.04
- 春の日に赤と白との色合いの滲み出でたる躑躅は咲けり 2015.05.03
- 藤棚の房の重さを風のみに感じさせつつ揺るる紫 2015.05.02
- 青空に白きクラウド諸人の初夏への想ひ蓄へ浮かぶ 2015.04.30
- 水張られ光と影を映しこみ蛙の声を響かする田よ 2015.04.29
- 川岸に何千匹の蛙ありて鳴けど静かに宵は更けゆく 2015.04.28
- 夏来たるごとき日射しの土手際に花韮といふ白き一群れ 2015.04.27
- 日暮れまでTシャツ一枚着て過ごす嬉しき頃とこの年もなり 2015.04.26
- この春の日の射すことの少なければ土手の菜の花ややまばらなり 2015.04.25
- 八重桜さほど強くもなき風に花びら散らす頃となりたり 2015.04.24
- 夕立の乾く間もなきアスファルトに深く尾を引くヘッドライトよ 2015.04.22
- 花冷えの空の下にて人知れず枝垂桜と山桜咲く 2015.04.21
- 南より帰り来たれる我が家には烏野豌豆咲き乱れをり 2015.04.20
- 川向こう県道沿いの家々に小さき明かり灯る夕暮れ 2015.04.19
- 抜くるほど青き空こそはかなけれやがて降るとの予報を知れば 2015.04.15
- 花冷えの川に舞ひ降り鴨たちを鵜は呆然と眺め動かず 2015.04.14
- 小雨降る湖越しに咲く花の桜吹雪とならず残れり 2015.04.13
- 常陸でも満艦飾の鯉のぼりあがれる家の減りて久しき 2015.04.12
- 田舎とはいへど時代は移りをり辛うじて咲く土手の菜の花 2015.04.11
- 花冷えというより寒き風吹けど紫陽花の枝に緑萌え出づ 2015.04.10
- 肌寒き風は吹けども車窓には菜の花畑広がりてあり 2015.04.09
- 花冷えの枝垂れ桜は枝先の花のみつけて寒空に立つ 2015.04.08
- 花冷えの中に咲きゐせば新たなる散り時を待つ一本桜 2015.04.07
- 春の川に鴨舞ひ降りて明日よりの冬の寒さに備へゐるなり 2015.04.06
- 寒き夜のドラッグストアの駐車場に停まる車も絶えて少なし 2015.04.05
- 満開となりて夜来の嵐にも散らず残りしつくばの桜 2015.04.04
- 主なき家の山茶花悲しみを乗り越えたかの如く咲きゐる 2015.04.03
- 夜桜は時空を越えて物語の中に飛び込む入り口に映ゆ 2015.04.02
- 花曇りといへど地上は草も木も萌え出づるものに満ちてゐるなり 2015.04.01
- 桃の木に桃の花咲く三月の空は六時を過ぎて明るし 2015.03.29
- 川渡る風も冷たきものならず日を映したる水のぬくもり 2015.03.27
- 郊外のビール工場のケース置き場は小さき街の如く日に映ゆ 2015.03.26
- 吹く風は冷たき冬の名残みせ梅干し樽に響き渡れり 2015.03.25
- 三月の寒の戻りの風の中赤き椿の花よく似合ふ 2015.03.24
- 鶯の初鳴きはほうほけきやうと聞こえはせねど春を告げをり 2015.03.21
- 駅前の風の名残に縮まりて何の幟か判らざる旗 2015.03.20
- あのなゐの春に咲きたるおがたまの真白き花のこの春も咲く 2015.03.18
- 満開の白梅の影柔らかく手の平一杯の春は来たれり 2015.03.17
- 天に向かい伸びたる枝の細けれど和菓子の如く肉厚の紅梅 2015.03.15
- 三月は寒の戻りのままに来て沈む夕日も冴え冴えと見ゆ 2015.03.14
- 遅咲きの我が庭の梅この朝につひに一輪咲き初めにけり 2015.03.13
- 黒雲と空の境目見上げゐるショッピングセンターの駐車場の上 2015.03.12
- あのなゐより四年は経ちぬ西の地平の赤く染まりて 2015.03.11
- この年も相変はらずの遅咲きの梅の蕾の割れかかりたり 2015.03.10
- 肉厚の紅梅咲ける細き枝に夜来の雨の滴光れり 2015.03.08
- 川向こう県道沿いに灯がともり寒の戻りの日は暮れていく 2015.03.07
- 少しずつ荷物を運ぶつもりらし次女の家移り春風の中 2015.03.05
- 裸なる木々は川面の日に映りいざ芽吹かむと備へゐるなり 2015.03.04
- 弥生なる寒の戻りの北風に揺るる川面に鴨は浮かべり 2015.03.03
- 十分に明るさ残る天空の風を通して宵月白し 2015.03.02
- 春先の慣はしとてか目薬と花粉の力比べさすなり 2015.03.01
- 我が庭に春の日射しの降りる頃年ごとに咲く黄のクロッカス 2015.02.28
- 小貝川の水面を叩き滑り行く風の道なり深き波紋は 2015.02.27
- シャッターを押す手の内をすり抜けて春の稲妻遂に写せず 2015.02.23
- 春一番吹かざりしかどつくばの地に春雨少しく降り来たるらし 2015.02.22
- 牛久沼ただ垂直に金色の波を映して落つる夕日よ 2015.02.21
- 軽装で自転車をこぐ身にしむる関東平野の夕暮れの風 2015.02.20
- 降る雨に春はまだかと問ふうちに冬模様なる空は過ぎたり 2015.02.19
- 氷雨降る丸き波紋を飲み込みて筑波おろしの波ぞ移ろふ 2015.02.18
- 降りしきる冷たき雨は夜更けても積もる雪とはならざりしなり 2015.02.17
- 光のみ春色となり吹く風は冷たきままで夜半となりたり 2015.02.15
- 牛久沼の橋の上にて自転車を停めて日暮れの湖面を眺む 2015.02.14
- 明日はまた真冬の寒さ戻るともそもまた春のならひなるらむ 2015.02.12
- 国道に霧立ち籠めて街頭はことごとく夜に滲みて浮かぶ 2015.02.08
- 遅咲きの我が家の梅も立春の日射しのうちに蕾つけたり 2015.02.07
- 立春の二日遅れの青空に白き綿雲浮かび動かず 2015.02.06
- 里山の裾のつましき田の水は空を映すに不足なかりき 2014.05.01
- 著莪の花早咲き揃ひこの我を時の移りに追ひつけと呼ぶ 2014.04.27
- 街灯の生暖かき宵の口の空気に染みておぼろなりけり 2014.04.26
- 我が目には見えねどしかと鶯は梢の上でひたすら歌ふ 2014.04.23
- 水張られ空映しゐる田に接し不思議の緑麦畑なり 2014.04.21
- この年の最初の水を張られたる田は春の日を映し光れり 2014.04.19
- 潤ひといふ日本語のありがたき意味の伝はる小雨降る日よ 2014.04.18
- 坂東の桜は散りて何事もなかりし如く空は広がる 2014.04.17
- 雀より小さき花の紫に慎ましく咲く雀野豌豆 2014.04.15
- 春の陽は夏来ぬ前に菜の花で土手を染めむと急ぎゐるらむ 2014.04.13
- 冷たさの消えたる風や田起こしの進む彼方に赤き陽は落つ 2014.04.12
- 我が庭に明治の御代に来たるらしヒメオドリコソウてふ名の草よ 2014.04.11
- 足元にオオイヌフグリ咲く頃となりたるを今日辛うじて知る 2014.04.10
- 車輪梅の蕾膨らむ頃となり鼻水痒み和らぎ始む 2014.04.09
- 土手腹のやや遅咲きの菜の花の最初の花の風に揺れゐる 2014.04.08
- 散る桜残るも散ると云ふなれど散りて心に残るものあり 2014.04.07
- 花冷えの中にありても花は散る桜吹雪といふ見せ場もて 2014.04.06
- 黒雲の端をこじ開け漏るる日の素直に広がる春に至らず 2014.04.05
- 春嵐に少しく花の散り始め見えぬ遠くを見むとする頃 2014.04.04
- 青空に似合わぬほどの強風に耐えて咲くなり一本桜 2014.03.31
- 降り注ぐ冷たき雨に膨らむを止めたる蕾も桜色なり 2014.03.30
- 降り注ぐ日差しは春を通り過ぎ咲き急ぐなり白木蓮も 2014.03.29
- 順々に咲けど人には一斉に咲くとぞ見ゆる春の花々 2014.03.28
- 春雨のわずかに降りて雲間には星の望める夜道を帰りぬ 2014.03.26
- 紅梅の風にも揺れぬ花びらの分厚さよ春は深まらんとす 2014.03.24
- 純白と濃き桃色の花の咲く桜草の鉢二つ来たれり 2014.03.23
- くつきりとせる筑波嶺のおぼろなる姿となればまことなる春 2014.03.22
- ひむがしに浮かべる雲は毛羽立ちて北の地に降る雪を語れり 2014.03.21
- 背筋より春の体になりたれば寒の戻りも気にはならざり 2014.03.20
- 春一番吹けば必ず訪るる寒の戻りを予報士は告ぐ 2014.03.19
- 特番と云ふほど土を巻き上ぐる春一番の日本列島 2014.03.18
- 良き色に土起こされて春の日とそよ風を田は深々と吸ふ 2014.03.17
- 青空の元で緋色に膨らめる蕾を割りて白梅は咲く 2014.03.15
- 朧月雲より出づるその下で響くは鯉の跳ぬる音のみ 2014.03.14
- 川面に逆波立てて吹く風の生暖かさ春は来にけり 2014.03.13
- 毎年の早春のわが庭に咲く福寿草の花の日を受け光る 2014.03.12
- 動かざる春の浅瀬に降り立ちて日を浴びながら鴨も動かず 2014.03.09
- 光のみ春とはなりて渡り来る風冷たきに驚きぞする 2014.03.08
- 額縁の中より伸びる植物の春を迎えて色増したるか 2014.03.07
- 山茶花の最後の花の咲く彼方早春の日は沈み行くなり 2014.03.06
- 水辺にて春はまだかと呟けば既に春なりと鴨は答ふか 2014.03.05
- 春を待つ川岸にふと広がるはゲートボールといふ別世界 2014.03.03
- 土手の下に土竜塚ありその底に窺い知れぬ世界あるらむ 2014.03.01
- 土手腹に戻り来れる草の色の日ごとに深く濃く映るらむ 2014.02.28
- 春雨の降りてまた止む空の下に巨大ショッピングセンター横たはる 2014.02.27
- 鴨たちの首を沈めて餌を漁る川の流れは温みたるらむ 2014.02.26
- 早春の日暮れて梅はさりげなく赤き蕾を膨らませたり 2014.02.25
- 湯気の立つホットミルクのマグの内に今宵も遊ぶ夢の片鱗 2014.02.24
- 雪解けの水は流れて鳥の鳴く元の姿に川は戻りぬ 2014.02.23
- 積雪の消えたるサービスエリアには春思わする明かり灯れり 2014.02.22
- 筑波嶺を越え吹きつくる風を透かし光の春を見る土手の上 2014.02.21
- をちこちのタイムマシンは路地裏の日陰に白く解け残る雪 2014.02.20
- 日出 (ひじ) といふ町より来るでこぽんといふ名の甘き果実を食す 2014.02.17
- 道ばたに解け残る雪に酒を埋め宵に取り出し啜りてみたし 2014.02.16
- 真夜中に積もれる雪は大雨に解けて流れて面影もなし 2014.02.15
- 霙より雪に変はれる湯の町のホテルロビーを飾る五段雛 2014.02.14
- スーパーの駐車場にて解け残る雪の隔つる二列のライン 2014.02.12
- 行く川の中州に雪の解け残る形に風の息遣いを見る 2014.02.11
- 行く川の土手の名残の中州には雪解け残りさらに真白し 2014.02.10
- 塀の上に並び地蔵のあるごとく小さき雪だるま増えてゆくなり 2014.02.09
- 静かなる深き世界の広がりて川の底まで白き雪の日 2014.02.08
- 大雪の予報に背中押さるるかヘッドライトは帰宅を急ぐ 2014.02.07
- 立春の玄関先の雪だるま解け消ゆるまでただ白かりき 2014.02.06
- 北向きの日陰に残る白雪に立春の日の射すを待つなり 2014.02.05
- 立春の暦をめくる人の世に積もれる雪のあくまで白し 2014.02.04
- 週に二度厚着と薄着繰り返すうちに赤詰草は咲きたり 2013.05.04
- 行く川を渡れる風の道沿いに波紋織りなす模様浮きたり 2013.05.03
- 夕暮れのさざ波渡る田の面 (おも) に雲居の影の朧なりけり 2013.05.02
- 菜の花の咲く土手に今足りぬものはのシャワーの如きかはづの鳴き声 2013.04.30
- 河原には老人ホームに集まれる者の如くに鯉のぼり泳ぐ 2013.04.29
- 満開で季節をほんの少しずつ早めて躑躅日に煌めけり 2013.04.28
- 病院の駐車場にもどこにでも朱色の花を揺らすポピーよ 2013.04.27
- 青空の見る間に変わる春の日の一瞬の稲妻やり過ごしけり 2013.04.26
- 菜の花の足元に鳴くかはづらの声増し来たり昨日も今日も 2013.04.25
- 春雨の半日続き止みしかば世界の色は緑なりけり 2013.04.24
- 花散りて久しき頃に春といふ季節の仕切直しの夕焼け 2013.04.22
- 暖かきうどんをすすり湯気までも体の中に取り入れにけり 2013.04.21
- 里山と雲居の果ての狭間には幻のごとき雪のアルプス 2013.04.20
- 菜の花の香も鳥たちの鳴く声も吹き消す春の嵐また吹く 2013.04.17
- おほいぬのふぐりの上に大犬の寝ころびて風渡る春の日 2013.04.15
- 川土手を菜の花色の覆ふ時春来にけりと思はざるなし 2013.04.12
- 黒々き土広がれる春の田に雲の隙より光ほの射す 2013.04.11
- 坂東の台地の果てに沈む日の吹く風さへも止むる赤さよ 2013.04.08
- 散る花の降り積もりたる地に立てば人の心の定まれるあり 2013.04.07
- 満開の十日続きし桜花今宵の雨と風に散るらむ 2013.04.06
- 花てふは如何なる兆しを自らの咲き時として咲くものならむ 2013.04.05
- 彼方では雲雀揚がりて間近なる鶯の声堂に入りたり 2013.04.04
- 晴天と春の嵐の分かれ目の空を映して川面は膨る 2013.04.03
- 散りかねてただ咲く花をいかほどに惜しむべきとぞ人も戸惑ふ 2013.04.02
- 土手腹に蒲公英の咲く黄の色の混じりて春はまさに来にけり 2013.04.01
- 時ならぬ寒の戻りに散り残る桜は今日も満開にあり 2013.03.31
- 枯葉色は消え失せにけり土手ははや早緑色に覆はれむとす 2013.03.30
- 川越しに望むは遙か屏風絵に描きたる如き花曇りなり 2013.03.29
- 満開の桜は灯り滲む宵その散り時を思案するらむ 2013.03.28
- 一日を冷たく濡らす雨上がり夜更けとなりて乾く道筋 2013.03.27
- 週末は桜吹雪に吹かるらむその吹く先に故郷煙り 2013.03.26
- 仏の座春の日射しの万分の一を受け止め咲くぞ嬉しき 2013.03.25
- 都では桜の咲くに常陸野の梅慎ましく散り残るなり 2013.03.24
- 坂東の広き野を見る愛宕なる山に桜は咲き染むるなり 2013.03.23
- 週末の夜に春風は残りゐて高速道路の灯りは霞む 2013.03.22
- 暮れ残るよしなしごとを色に秘め春の彼岸の黄昏の駅 2013.03.20
- パン生地の中で酵母のふくふくと喜びゐるを知る掌 2013.03.19
- ガード下を抜けて歩けば星のなき空の奥より落つる春雨 2013.03.18
- 愛すれば愛さるとこそ千波湖の鴨はなべての人らに教へ 2013.03.17
- 満開に近づくとふは我が梅の蕩尽なりとしばし恐るる 2013.03.16
- うらうらと照る久方の春の日に散るを忘れて香る白梅 2013.03.15
- 春嵐に散り残りたる白梅に宿る命を寿ぎて見る 2013.03.14
- 五分咲きの梅は日毎の春嵐を耐へて満開に近づかんとす 2013.03.13
- 土埃にまみれし車を乗り回し明後日降るてふ雨を待ちゐる 2013.03.12
- 春嵐に耐へて散らざる白梅の姿を見るぞ心嬉しき 2013.03.10
- 次々に咲く白梅の香りさえ庭に留めず吹く春の風 2013.03.09
- 早春といふものはなく土手腹に夏色の草萌え始めたり 2013.03.08
- 白梅の小さき蕾に大の字の裂け目を作る今日の春風 2013.03.07
- 快晴の夕暮れ時に現はれし飛行機雲を染むる夕焼け 2013.03.06
- 駐車場の車のドアに手をかけて夜風の冷たくなきに驚く 2013.03.05
- 生垣の枝葉に春の色させば肩の力を抜きて息吐く 2013.03.04
- 春一番あれは昨日のことなりき木枯らしの吹く今日も更けゆく 2013.03.02
- 春陽射すプラットホームを行く人の脚元の影細くなりゆく 2013.02.28
- 甘酒の湯気に生姜の香のありて今夜のつくばは雪になるとふ 2013.02.26
- 輝ける春の光を横切りて真冬の風の吹きすさぶ午後 2013.02.25
- 梅咲かぬ寒の戻りの木枯らしの収まる空に高き望月 2013.02.24
- 木枯らしを受けて光れるその高さ百メートルの DNA よ 2013.02.23
- 夕焼けに焼くる雲とてなき空の冷たき果てに赤き日は落つ 2013.02.22
- 少しずつ膨らむ梅の芽の内に潜める春を遠くに眺む 2013.02.21
- 紅梅の咲く春は今人々の心のうちに訪れてあり 2013.02.18
- 身も震ふ冷たき風と引き替へに際だつ姿で筑波嶺は立つ 2013.02.08
- 立春を過ぎて寒さに震へつつ春はまだかと呟くことなし 2013.02.07
- 雲晴れて思ひがけなき青空に白く浮かべる小望月見ゆ 2012.05.04
- 幾たびも風に捻れて雨粒の玉を載せたる葉の裏表 2012.05.03
- 紫のローズマリーは花の内に春の記憶を留めんとぞする 2012.05.02
- みどり田の早苗の広き隙間には常陸の空の映りゐるなり 2012.05.01
- 梅終はり桜は散りて山吹の浮気の色と言はれても咲く 2012.04.30
- 春深み駆け足で来る夏に向け花芽膨らみゆく車輪梅 2012.04.29
- 薄紅の梅と桜の季節より春は進みて色満ちきたり 2012.04.28
- 八重桜咲く枝の隙に花曇る空を穿ちて茶を喫したし 2012.04.27
- 白き著莪は妖しきまでに美しき姿の故につつましく咲く 2012.04.26
- 花見する人もあらねど春の日を照り返してぞ山桜咲く 2012.04.25
- 国道にテールランプは溢れどもさほど暗くもなき曇り空 2012.04.23
- 眼鏡を外して見れば網膜に白山吹の白のみ映る 2012.04.23
- 身繕いする相方を顧みずしかも離れず泳ぐ軽鴨 2012.04.22
- 雲厚き寒の戻りの黄昏はものみな蒼し菜の花さへも 2012.04.21
- 川幅の広がりたるを見下ろして若葉は日々に色を増し行く 2012.04.20
- 仏の座ぺんぺん草にいぬふぐり聖俗合わせ花開く土手 2012.04.19
- わらわらと集まり来たりずぼずぼと水面に口の開く錦鯉 2012.04.18
- 風に揺るる若葉の色に世の中は染まりつつあり花は散るとも 2012.04.17
- 大きなる桜の花と思ひきに椿散りたる花びらなりき 2012.04.15
- 氷雨降る中学校のグランドに花の筵は広がりにけり 2012.04.14
- 傷のなき白木蓮は無垢のまま水銀灯に青白く染む 2012.04.12
- 対岸を望めば淡く霞みたる如くに咲きて散る桜花 2012.04.11
- 風吹けど散る花のなき盛りより桜吹雪の吹くぞ待たるる 2012.04.10
- 鯉跳ぬる川渡り来る春風に菜の花は今日咲き初めにけり 2012.04.09
- ジェット機で肥後の国より戻り来れば寒も戻りぬつくばの里に 2012.04.07
- 新しきカメラのズーム効かせつつつがいの鴨を間近にぞ見る 2012.04.05
- 春雷の通り過ぎたるわが宿の梅は次なる春を待つらむ 2012.04.04
- 折れそうに風に揺れてもなほ折れぬ篠竹は大粒の雨を吸ひ込む 2012.04.03
- 土手腹に青草の増し行くほどに春の嵐ぞ来たり吹くらむ 2012.04.02
- 梅散らす嵐の去りて一夜明け残る蕾の咲くを待たなむ 2012.04.01
- 暖かき春の嵐の後に吹く北風受けてカレーを食す 2012.03.31
- さざ波の水面に映る空を見て己の影を見ず泳ぐ鴨 2012.03.27
- 常になき寒さの春の風を受けわが宿の梅つひに咲きたり 2012.03.26
- 春の日の日立の山の堀越しに虎と目の合ふ昼下がりなり 2012.03.25
- 頬撫づる風冷たくも常陸なる山懐に春は来にけり 2012.03.24
- 山茶花の咲き残る芽のあまたあり咲き急ぐらむ春雨の中 2012.03.23
- 雨を呼ぶ風吹き来たり草も葉もやはらかとなる彼岸過ぎの日 2012.03.22
- 春の日の暮れて冷気の去り際の身を切る風の渡る家路よ 2012.03.21
- この年の彼岸の入りの寒風の収まりてなほ梅は開かず 2012.03.19
- 精霊の日の雨に濡れ常の葉のほのかに光りゐる車輪梅 2012.03.18
- 遠くまで続く電柱は雨に煙り一本ごとに霞み行くなり 2012.03.17
- 川面には鴨の姿の戻り来て空に囀り満ち始めたり 2012.03.16
- 去年の昨日咲きたる梅に日は射せど小さき蕾固きままなり 2012.03.15
- 水鳥の泳ぐ川面に高々と跳びたる鯉の波紋広がる 2012.03.14
- 北風の吹き渡る里で待ちきれず咲き始めたる犬ふぐりかな 2012.03.13
- 寒風が息切れもせず吹く下で律儀に顔を出す蕗の薹 2012.03.12
- 揺れたりといふ記憶のみ残りゐて天気のことは覚えなきなり 2012.03.11
- 熊本の空に薄日の射し来たり南はいよいよ春となりたり 2012.03.09
- 固きまま膨らみきれぬ姿して梅の蕾の赤み増したり 2012.03.08
- この春の梅の蕾の小ささに去年を揺らせる震災を思ふ 2012.03.05
- 風の中ヘッドライトの糸を引き家路を辿る車の列よ 2012.03.04
- 彼方まで送電線は空を行けどあまりに細し春伝ふるに 2012.03.03
- フリージアの花の香りの満ち満ちて吾が玄関は華やぎにけり 2012.03.02
- 暖かしといふほど暖かくもあらず日暮れて寒き風の吹くなり 2012.03.01
- スターバックスの丸テーブルに積もりたる白雪は端より解け始めたり 2012.02.29
- 空に立つツリーてふ名のテレビ塔の立つ空染むる春色薄し 2012.02.28
- 波の立つ川面を照らし硬質の赤みの薄き日は沈み行く 2012.02.27
- あまたある梅の蕾の二つ三つ弾くるのみにて街は色付く 2012.02.26
- 鯉たちは何を求めて夕暮れの水面上に跳び出づるらむ 2012.02.25
- 日は落ちて広き駐車場を横切れば風に吹かるる頬ゆるみたり 2012.02.24
- どこまでも深々とした青空の下に上野の山うずくまる 2012.02.21
- 一日の会議で固く丸まりし背中越しに見るつくばの夜景 2012.02.20
- 梅の香をガラスの内に閉ぢ込めて今しばらくの時節待つなり 2012.02.19
- 夕焼けの赤き雲居に富士の嶺の影こそ黒く燃えて立つなれ 2012.02.18
- 順番に様々の鳥鳴く声を水に溶かして川は流るる 2012.02.15
- ともすれば雪の形で落ち来るを雨として受くる坂東の春 2012.02.14
- 風ゆるみ寒さの底といふものの抜けて初めてありたりと知る 2012.02.11
- 青空に春の顔なる綿雲の浮かびて深き息をつきたり 2012.02.10
- 寒風の霞ヶ浦に沈み行く夕日に染まる雲の二切れ 2012.02.09
- 坂東の雲居の限り見渡せどさほど彼方に飛ばぬ心よ 2012.02.08
- 朝凪の鏡のごとき川面には重たき雲の襞まで映る 2012.02.07
- スーパーの光の滲む駐車場にわずかに春は立ち初めにけり 2012.02.04
- 来ては去りまた来る春にはや夏の面影あらむ花は咲きゐて 2011.05.07
- 揚雲雀ただ鳴く声のする夕にファクスの訃報ゆるりと届く 2011.05.06
- 空き地では土壌貧しきままなれど薔薇の蕾の膨らみきたり 2011.05.05
- 見渡せば花見ゆるなりさらにまた見つむれば芥子の聞こえ来るなり 2011.05.04
- 大粒の雨の波紋の広がりを久方ぶりに眺めゐしなり 2011.05.03
- 散る花を眺めて止むる能はざる波風のはや静まるを待つ 2011.05.01
- 穏やかに日の照るこの日山吹の咲きて余震もなきぞ嬉しき 2011.04.29
- 雷の過ぎて見上ぐる雲居には夏の面影はや映りゐき 2011.04.28
- 菜の花を映す川面に鴨も鳴かず猫鳴く声もせぬ昼下がり 2011.04.27
- 車輪梅の葉は春雨に濡れ光り花芽は宵に溶けてゆくなり 2011.04.23
- 春なれば続く余震も気にかけずマーガレットは満開に咲く 2011.04.22
- 新緑の様々の濃さ映り込む水面に魚の跳ねる音響く 2011.04.21
- 蒲公英は揺るる大地の中にゐて何を見しよりかくも咲けるや 2011.04.20
- 蒼天に溶け残るただ一点の囀りと化し雲雀は昇る 2011.04.17
- 幾たびも揺れくる地より見上ぐれば待宵月の昇りゐるなり 2011.04.16
- 揺るる地を鎮むる如く降り積もる花の筵の色ぞ褪せざる 2011.04.15
- 春の夜の風吹き抜くるホームには急ぎ足にて行く人もなし 2011.04.14
- 地は揺れて心も揺るる春なれど見上ぐる空に満開の花 2011.04.12
- あのなゐより一月経ちてまたしても揺るれば鴨は飛び去りにけり 2011.04.11
- この春に揺るるは大地のみならず紅の色さへ揺れて梅咲く 2011.04.10
- 揺るる地を鎮めるほどの風の中満開の花未だ散らざり 2011.04.09
- 菜の花の揺るるを眺め春既に来たれりと今敢へて独りごつ 2011.04.08
- 新しき青き首輪の鈴の音のかそかに響き猫の寄り来る 2011.04.07
- ちらほらとつくばの里に咲く花に早くも惹かれ寄り道をせり 2011.04.06
- 幾度も行きつ戻りつする春に水仙は今冬を見送る 2011.04.04
- 忘れたきことあるをすら忘れ果てただ眺めゐる木蓮の花 2011.04.03
- 長々と潜りて魚を漁りては遠き水面に不意に浮く鵜よ 2011.04.01
- 川岸のつがいの鴨の足元のかくまで赤きにしばし驚く 2011.03.30
- 一輪の桜の内に満開を願ふ心の宿りゐるなり 2011.03.29
- いつになくほの暗き街の裏庭で桜は既に咲きたりといふ 2011.03.28
- 黄昏るる北を望めば日光の山影浮かぶ紫の空 2011.03.27
- 北風の吹き渡る野を行く川のさざ波よいつ花の咲くらむ 2011.03.26
- 揺るる地を覆へる雲の広がりてこの年の春の遅き歩みよ 2011.03.25
- ふと見ればいぬふぐりこそこの春も目立つことなく咲きてあるなれ 2011.03.24
- 地は揺れど彼岸忘れぬ蕗の薹慎ましやかに春を告げ来ぬ 2011.03.23
- 避難所に無事なる友の名前ありわが庭の梅満開の今日 2011.03.22
- 大いなる今宵の月はあのなゐを呼びたりとても澄み渡る月 2011.03.19
- 川面には濃き陰影の波立ちて彼岸の前の木枯らしぞ吹く 2011.03.17
- 日の本の人よ咲 (わら) へと言ふ如く遅咲きの梅今咲きにけり 2011.03.13
- 何本もの太き電線の影揺れて様々のもの春に飛び交ふ 2011.03.10
- 次々に蕾弾くる紅梅を揺らす風こそ春の風なり 2011.03.08
- 黄昏の空の彼方の何処よりフットライトの微かにぞ射す 2011.03.05
- 天と地の重なる彼方望めども引き寄すること叶はざるなり 2011.03.04
- 梅の蕾弾けぬうちは朝毎に春はまだかとつぶやきゐるらむ 2011.03.03
- 広がれる雲居の端をちぎるまで吹く風の末に春はあるらむ 2011.03.02
- 淡雪は降り吹く風は冷たくも春と信ぜよ二月末日 2011.02.28
- 我が庭の梅の蕾の膨れたるに気づきし朝の日差しのどけし 2011.02.27
- 続きゐるテールランプの連なりは朧となりぬわずかながらも 2011.02.26
- 暖かき日差しの中で何気なく春一番は吹きにけるかも 2011.02.25
- 冷たくもなき雨は降りそして止み何事もなく見ゆるのみの世 2011.02.24
- 抜けていくその抜くる果てぞ何処なる早春の朝に青き空満つ 2011.02.23
- 幾重にも重なる継ぎ足し構造の夢幻の街の午後ぞ眠たき 2011.02.22
- 光のみ春となりたり青空に冷たき風の吹き渡りゐて 2011.02.18
- 降り止めば眩しきまでの日の中で解けて消えゆく板東の雪 2011.02.15
- 忙しき天気の末に降る雨の冷たきもまた春を知らせる 2011.02.14
- 降り注ぐ雨冷たくも土竜塚の土黒々とやはらげる頃 2011.02.12
- 暖かき花の時節を見る前に忍ぶべきもの春の淡雪 2011.02.11
- オレンジの四個残りたる今夜より雪降ると聞けば三個には減らず 2011.02.10
- 郊外の駅を照らして冷たきは寒の戻りのイルミネーション 2011.02.09
- 夜明け前に雪に変はるといふ雨の降るは板東の春告ぐるなり 2011.02.08
- 朝霧を茜に染めて昇りくる春の日をこそ待ちゐたるなれ 2011.02.07
- 大雪を分けて誕生日プレゼントは届けりと父喜びゐたり 2011.02.06
- 椋鳥も己が姿を映す水の温みたるとや思ひゐるらむ 2011.02.05
- 立春の風受けながら新しきアプリケーション使ひ初めたり 2011.02.04
- 初夏の風吹き入る部屋に白日夢も見ずにまどろむ幸はつかの間 2010.06.06
- 晩春の気絶の如き午睡より覚めて遠くの灯火を見る 2010.05.04
- 鯉のぼりの腹を潜りて抜くる風の空に戻れば蒼く広がる 2010.05.03
- 夕刻となれども空の明き日は衣替へせむ夢の如くに 2010.05.02
- わだつみと見まがふほどの広がりの水を張る田の輝く国よ 2010.05.01
- あまたなる鯉のぼり見ることもなき地の慰みに著莪は咲きゐる 2010.04.27
- 杉林の縁を歩きて野の花のわれ先に咲く勢ひを愛づ 2010.04.26
- 目に見えぬ風の道ありこの街に枝垂れ桜を揺らし潜りて 2010.04.24
- 微かなる冷たきを頬に浴び未だ雨止まざるを知る宵の帰路 2010.04.23
- もの言はぬ躑躅よ今日の冷え込みの鬱憤を晴らす術もなかるに 2010.04.22
- 北海の闇夜を焦がす赤き火の山の心は切なかるらむ 2010.04.20
- 春風を忘れて歩く道端で小さき著莪は春を呼びゐる 2010.04.15
- 日を背負ひ桜散りゆく眼路の縁で静かなるなり山吹の色 2010.04.14
- 石垣の模様の如く花びらの残る朝の風静かなり 2010.04.13
- 彼方より舞ひ来たるらむ週明けの駐車場こそ花筵なれ 2010.04.12
- 石垣の上より注ぐ花吹雪進み行くなりこの春もまた 2010.04.11
- 散りかけて散らぬ桜は忘れよとビルの谷間に茜雲見ゆ 2010.04.09
- ふと見れば午前六時の太陽の川面に映る土手越ゆる角度で 2010.04.08
- クレマチス咲き始む 2010.04.07
- 野の花の咲く頃 2010.04.06
- 桜と寒の戻り 2010.04.05
- 校庭の桜 2010.04.04
- 春嵐の中の桜 2010.04.02
- 桜のトンネル 2010.03.31
- 寒色の街の灯 2010.03.30
- 蕗の薹 2010.03.28
- ハクモクレンを見上げ 2010.03.27
- 世に吹く風 2010.03.26
- 彼岸過ぎの氷雨 2010.03.25
- 春の逡巡 2010.03.24
- マジョラムの緑 2010.03.23
- 黄砂 2010.03.22
- 彼岸の風と菜の花 2010.03.21
- 街に溢るる花の色 2010.03.20
- ハクモクレン咲きかける 2010.03.18
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